ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

『東京・墨田区』神社巡り【牛嶋神社・三囲神社・高木神社】

こんにちは。今回は、東京都墨田区に御鎮座する神社めぐり。『牛嶋神社』『三囲神社』『高木神社』の3社を巡ります。「東京スカイツリー」や「スーパードライホール」等、近代的な建築物も観賞しつつ、隅田川にも近い神社を参拝します。

隅田川

「浅草駅」から隅田川を渡り、墨田区に入ります。
最初に参拝するのは、「隅田公園」内にある『牛嶋神社』。「浅草駅」から徒歩10分くらいです。隅田川沿いを歩いて行きます。

ややこしいのが、墨田区の「墨」と隅田川の「隅」の漢字が違う事。もともと「隅田村」や「隅田町」など「隅」を使う表記の方が、ポピュラーであったものの、「墨田区」が誕生した昭和22年時点、当用漢字表に「隅」が無かった事から、「隅田区」にはならず。また、「隅田川」と命名されたのは、「墨田区」誕生からだいぶ後になってからで、今でも隅田川周辺には「墨田」と「隅田」が混在しています。

勝安芳の像(勝海舟)

隅田川沿いを歩いていると、墨田区役所の脇にある「勝海舟の像を発見」。何でこんなところにと思いましたが、生誕の地が、墨田区でした。

スーパードライホール

墨田区に来たからには、この建築物は見逃せません。いつ見ても、インパクトのあるオブジェですね。
”うんこビル”の愛称で親しまれるアサヒビール「スーパードライホール」。
フランスの有名デザイナー・フィリップ・スタルク氏によって設計され、1階から3階にはレストランが入っています。
屋上の金のオブジェは、燃え盛る炎を表現したものであると知られていますが、改めて調べて見ると面白い事が判明。”本当は金のオブジェを垂直に立てるつもりが、構造上の問題により、ごろんと寝てしまう事になった”らしいです。(Wikipediaより)

牛嶋神社

『牛嶋神社』へ到着。立派な社号碑です。

〇御祭神
・須佐之男命(すさのおのみこと)
・天之穂日命(あめのほひのみこと)
・貞辰親王命(さだときしんのうのみこと)

〇ご由緒
貞観二年(860年)、慈覚大師の御神託により創建。五年に一度の大祭では、鳳輦(牛車)を中心とする古式豊かな行列が巡行する。(引用元:東京都神社庁HPより)

三ツ鳥居と拝殿

『牛嶋神社』の見どころのひとつである珍しい「三ツ鳥居」。関東地方だと埼玉・秩父にある三峯神社の「三ツ鳥居」が有名です。
「三ツ鳥居」にはくぐり方があるようで、「茅の輪くぐり」のように”∞(無限大)”を描いてくぐるみたいです。

「三ツ鳥居」を抜けると、左手に”獅子の子落とし”らしき像。子供の獅子が、あまり獅子らしく見えなかったので、最初はわかりませんでした。

撫で牛

ご存知、「撫で牛」。千羽鶴とのコラボが綺麗ですね。

傘おみくじ

今回、”傘のおみくじ”をはじめて引いてみました。果たして、今日の運勢は…。

結果は大吉!傘のおみくじなので、”快晴(大吉)”と書いてあるのが面白いですね。

『牛嶋神社』の参拝を終え、『三囲神社』へ。『牛嶋神社』参道の鳥居越しに、墨田区のランドマーク・「東京スカイツリー」を眺望します。いつ見ても心躍る建築物ですね。

三囲神社

『牛嶋神社』から徒歩5分程で、『三囲神社』に到着。『三囲神社』と書いて、”みめぐりじんじゃ”と読みます。

二の鳥居から拝殿を眺めます。

拝殿

〇御祭神
・宇迦御魂之命(うがのみたまのみこと)

〇ご由緒
創建年代は不詳。文和年間に、近江三井寺の僧が当地で荒れた祠を見つけ、改築しようとしたところ、地中より白狐にまたがる神像が出土、すると白狐が現れて、神像のまわりを三回巡って消えた事から「みめぐり」との名になったとされている。

三囲のコンコンさん

優し気な表情で、にこやかな狛狐。「コンコンさん」と呼ばれているそうです。
境内の説明板によると、目尻の下がった温和な表情を、このあたりの職人の、言葉で「みめぐりのコンコンさんみてぇだ」と言ったそう。

ライオンの狛犬

何故か、デパート「三越」のライオン像。調べて見ると、『三囲神社』と「三越」の繋がりは深いようです。三井家が江戸に進出し、「三越」の前身である呉服問屋「越後屋」を創業、『三囲神社』の”囲”の文字は、”三井の井”が入っており、三囲は三井を守っていると考えられ、昔から、三井家に崇敬されてきたようです。
その為、2009年に閉店した「三越池袋店」のライオン像が奉納された模様。
『三囲神社』が、あの三井家の守り神だったとは知らなかった。

苔むす境内

『三囲神社』の魅力のひとつでもある”境内の苔むすエリア”。本殿左側の木々に覆われた林の中にあります。苔に木洩れ日があたり、風情がありますね。

三角石鳥居

「三柱鳥居」とも呼ばれる珍しい鳥居。
説明板に”三井邸より移す”と書かれています。恐らく、三井家の事なのでしょう。鳥居の真ん中に井戸があるのは、やはり、三井だから?

境内社

境内奥の境内社のお稲荷様。商売繁盛と言う事で、ここも三井家と関係あるのだろうか。

高木神社

『三囲神社』と『高木神社』は約1㎞ほど離れています。徒歩15分くらいでしょうか。
若干狭い通りを入った、住宅街の中に御鎮座します。
通称「おむすび神社」と言われる神社です。境内は広くなく、こじんまりとしています。

拝殿

〇御祭神
・高皇産靈神(タカミムスビノカミ)
〇ご由緒
・応仁二年(1468年)創建、古くは「第六天社」と呼ばれていましたが、明治時代初期の神仏分離の制度で、高皇産靈神の別名「高木の神」から高木神社と改称。

絵馬までおむすびの形をしている『高木神社』が何故、「おむすび神社」と呼ばれているかは、御祭神の名前から来ているんですね。
高皇産靈神(タカミムスビノカミ)=結びの神=おむすびの神
高皇産靈神は、「万物生成」「心願成就」「交渉・相談事がまとまる」とのご神徳があり、”人と人とを結びつける”と言う理解にもなる為、”むすびの神様”なのでしょう。

結び石

おむすびのような形の”結び石”。たくさんの弓矢が地面にささっているのが気になりますね。”キューピットの矢”的な意味があるのでしょうか。

たくさんのおむすび

レゴでつくられた”おむすび”を発見!これは神社が置いたものだろうか、それとも参拝者が置いて行ったものだろうか。いずれにしても、”粋な計らい”ですね。

灯籠に置かれた”おむすびの置物”が、何とも可愛らしい。

むすび石

おむすびの絵を描いた小石が、灯篭の台座の上にぎっしり。御朱印を授与された方に、もれなく「むすび石」がひとつ付いてくるようです。「むすび石」は、手に取った方に様々なご縁がありますようにと御祈祷されたもの。ここにあるのは、持ち帰らずに奉納したのでしょうか。よ~く見ると、可愛い顔を描いた普通の小石も混じっていますね。

これにて、今回の『東京・墨田区』神社巡りは終了。
「東京スカイツリー」観光がてらの参拝もいいかも知れませんね。では、また。

基本情報

〇牛嶋神社
・住所:墨田区向島1-4-5
・電話:03-3622-0973
・駐車場:なし

〇三囲神社
・住所:墨田区向島2-5-17
・電話:03-3622-2672
・駐車場:なし

〇高木神社
・住所:墨田区押上2-37-9
・電話:03-3611-3459
・駐車場:なし
  ※駐車スペースあり(確認要)
・HP:高木神社

アクセス

〇牛嶋神社
・都営浅草線
「本所吾妻橋駅」より徒歩3分
・東武スカイツリーライン
「とうきょうスカイツリー駅」より徒歩3分
・東京メトロ銀座線
「浅草駅」より徒歩10分

〇三囲神社
・東武スカイツリーライン
「業平橋駅」より徒歩7分
・都営浅草線
「本所吾妻橋駅」より徒歩8分

〇高木神社
・東武スカイツリーライン
「曳舟駅」より徒歩5分
・東京メトロ半蔵門線・都営浅草線
「押上駅」より徒歩7分

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牛嶋神社⇒三囲神社⇒高木神社

【池上本門寺】見どころ満載!「参拝」と「桜のお花見」と「パブリックアート鑑賞」

こんにちは。東京都内・人気のお花見スポット『池上本門寺』。
広大な敷地内に建つ様々な仏閣を巡っていく、見どころ満載のお寺です。特に春のシーズンは、五重塔と桜のコラボが有名な場所で、多くの花見客が訪れます。
また、参道に隣接する『池上会館』の屋上庭園に設置されたパブリックアート鑑賞も楽しく、桜の季節は「参拝」「お花見」「パブリックアート鑑賞」の”一粒で三度おいしい”散策がお薦めです。

総門

東急池上線『池上駅』を下車、「池上本門寺通り商店街」を通り、案内看板に沿って歩いていくと『池上本門寺』総門に到着。シンプルながら存在感がありますね。

〇概要
・山号:長栄山
・宗派:日蓮宗
・寺格:大本山
・本尊:三宝尊
・創建:弘安五年(1282年)
〇縁起
『池上本門寺』は、今から約七百十数年前に、61歳で入滅された日蓮聖人の霊跡。
日蓮聖人は、弘安5年9月8日、病気療養の為に、身延山を出て、常陸の湯に向かう途中、武蔵国池上(現在の東京都大田区池上)の郷主・池上宗仲公の館で亡くなる。長栄山本門寺の名前の由来は、「法華経の道場として長く栄えるように」という祈りを込めて日蓮聖人が名付けたものとの事。
(引用元:池上本門寺HPより)

96段の石段(此経難持坂)

慶長年間に加藤清正が寄進したとされる、表参道96段の石段。「法華経 」宝塔品 の偈文 九六文字にちなんだ段数なのだそう。正式名称「此経難持坂(しきょうなんじざか)」と呼ばれる、大田区の文化財です。

仁王門

石段を上り切ると、正面に立派な仁王門。参道両側の桜が綺麗。

仁王像

仁王門は戦災により焼失した為、1977年(昭和52年)に再建されたものです。
お参りする前に、まず、仁王門手前に咲き誇る桜のお花見に行きます。

日蓮聖人説法像

『池上本門寺』境内の桜は、約100本程と多くはないのですが、仏閣とのコラボが美しいと言う事もあり、例年1万人くらいの人出があるらしい。

逆光の「日蓮聖人説法像」。像を取り囲む桜がいい雰囲気です。

日本看護婦会慰霊塔と桜。

この日は初夏の陽気となり、蕾も一気に開花。満開ですね。

桜の花のかたまりが、モコモコしています。

遠くに見えるのは鐘楼堂。仁王門手前の枝垂れる枝が風流です。

笹部桜

桜の日本古来種の保護育成や品種改良等に生涯をかけた、植物学者・笹部新太郎氏が命名した”珍しい桜”なのだそう。仁王門近くに植樹されています。

鐘楼堂前の桜

鐘楼堂の前に一本だけ立っている桜の木。枝ぶりが素晴らしく、実に風情があります。沢山の方たちが、記念撮影されていました。

見入ってしまう程の見事な満開。

半端ないモコモコのボリューム感。見ごたえがあります。

大堂(祖師堂)

仁王門同様、戦災により焼失した為、現在の大堂は昭和三十九年(1964年)に再建されたもの。

大堂・右側には桜が植林されており、仏閣とのコラボが楽しめます。

本殿

殆どの方が、本殿に行かず、大堂(祖師堂)でお参り終了していたように見えました。本殿は、大堂のさらに奥、通りを挟んだ場所にあるので、もしかしたら、本殿の存在自体、知らない方もいるのかも知れませんね。参拝の際は、お見逃しなく。

日蓮聖人御廟所

本殿のさらに奥に、日蓮聖人の御灰骨を奉安する墓塔を祀ってある「御廟所」。
静かで落ち着く、良い場所です。

多宝塔

広い境内の奥の方にある為、存在に気付かない方も少なくないのかも知れませんが、『池上本門寺』内の見逃せない建築物です。
鮮やかな赤の外観が目を引く仏閣。日蓮聖人の荼毘所(だびょしょ)跡、すなわち、火葬場の跡と云われる地に建つ塔で、国の重要文化財に指定されています。

池上の杜

境内で見つけた、面白いオブジェ。
”池上の杜”と名付けられていますが、記念撮影用のオブジェでしょうか。2匹のワンちゃんが愛らしいですね。でも、よ~く見ると、向かって左側の像が、”猫ちゃん”に見えてきました。果たして、どっち⁉

五重塔

五重塔と桜のコラボ。桜のシーズンは、この風景をお目当てに参詣される方も多いようです。

慶長13年(1608年)に建立された、関東に現存する幕末以前の五重塔のうち、最古の塔。国の重要文化財です。
『池上本門寺』の他の仏閣が、空襲により焼失する中、この五重塔は戦火を逃れる事ができたと言う事か…。

力道山の墓所

『池上本門寺』は、歴史上の人物や著名な多くの方々が、永眠されていますが、案内板まで建てられている「力道山の墓所」を見学しに行きます。

ご存知、プロレス初期のスーパースター・力道山のお墓。『池上本門寺』の見どころのひとつでもあります。銅像や碑が整備されており、随分と小綺麗ですね。

池上会館

『池上本門寺』と隣接している太田区立のコミュニティセンター。
お年寄りや体が不自由な方の為に、エレベーターで屋上まで行くと、境内と直結する構造になっているのが素晴らしい。
また、屋上は庭園となっており、街を見下ろす展望台まであります。特筆すべきは、屋上庭園を中心に、計8点のパブリックアートが展示されている事。参拝がてら、アート鑑賞も出来るんですね。
今回は、その中から3つの作品をピックアップしてご紹介。

「羽田の空に飛行機がとんだ」

藤原吉志子 作

作品タイトルが面白いですね。飛行機に見立てたトンボがいい味を出しています。

「OTA」

木戸 修 作

大田区なので、作品タイトルが「OTA」なのでしょうか。作品の形が大田区のシンボルマークに少し似ています。

「馬込文士村」

藤原吉志子 作

個人的には、池上会館に展示されているパブリックアートで一番気に入った作品。
「羽田の空に飛行機がとんだ」と同じ作者の方です。
「馬込文士村」とは、大正後期から昭和初期にかけて、大田区馬込あたりに多くの文士や芸術家が暮らしていた地域の事らしい。椅子の向きや本の置かれ方が、それぞれ個性を主張していて面白いですね。落ちかかっている椅子がいいなぁ。

これにて、今回の散策は終了。
桜の状態は、3月末日時点のもので、現在はだいぶ散っているかも知れません。毎年のお花見の参考とされて下さい。では、また。

基本情報

〇池上本門寺
・住所:東京都大田区池上1-1-1
・電話:03-3752-2331
・駐車場:あり
・HP:https://honmonji.jp/index.html

〇池上会館
・住所:東京都大田区池上1-32-8
・電話:03-3753-2241
・駐車場:あり(有料)
 ※30分/100円(2022年4月時点)
 ※社高制限2.1m迄
・休館日:年末・臨時休館日

アクセス

〇東急池上線
『池上駅』より徒歩7分

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『鎌倉・大町』探訪【上行寺・安養院・八雲神社・常栄寺】

こんにちは。鎌倉市・大町のお寺と神社を巡る散策に行って来ました。
鎌倉のお寺は武家文化を象徴する質実剛健なものが多く、きらびやかさは少ないもののシンプルで落ち着いた雰囲気が魅力的。
今回は、そんな鎌倉のお寺の中においても、さらにマイナーな場所を巡ります。細い路地裏の神社仏閣巡りは、鎌倉観光の醍醐味でもあります。

上行寺・本堂

・創建:正和二年(1313年)
・山号:法久山
・宗派:日蓮宗
・本尊:三宝祖師

上行寺の本堂。鎌倉のお寺としては、かなり異質。所謂、観光の為のお寺ではありませんが、癌封じをはじめ、万病平癒にご利益があることで知られています。
ここのご住職かお寺の関係者の方が製作されたであろう”看板”が、怪しくもあり、目を引きます。「※おまいりは幸福の源です」がいいですね。七福神の置物もいい味を出しています。
ここにに祀られているご本尊の三宝祖師は、眼病や認知症、成人病にご利益があるそう。

除災の龍

日光東照宮の眠り猫を彫ったとされる江戸時代の伝説の彫物師、左甚五郎作とされる「除災の龍」。山門の上から睨みをきかせています。わざわざ、手書きの案内プレートまでこしらえているのが面白い。サービス精神旺盛な住職なのだろうか。

上行寺・守護堂

瘡守稲荷(かさもりいなり)と身代わり鬼子母神が祀られている守護堂。

ここも”手書き看板”のパワーが炸裂していますね。一瞬、「ここは大丈夫なんだろうか?」とも感じてしまう程のインパクト。

お賽銭箱に貼紙があり、「お経中でも、お堂の中でご自由にお参り下さい」と書かれています。アットホームなお寺のようですね。
守護堂は、特に癌封じのご利益があるとされ、遠方より来られる方も多いようです。
尚、拝観は無料です。

『上行寺』の拝観を終え、道路を挟んだ向かいにある『安養院』へ移動します。

安養院

『上行寺』の向いにある『祇園山 安養院 田代寺』。地味なお寺ですが、こじんまりとした静かな雰囲気の境内です。坂東三十三観音第3番札所、またツツジの名所としても知られています。ここは境内での撮影は禁止の模様。尚、拝観料は100円、山門に置かれた志納箱に納めて、拝観します。(2022年2月時点) 

八雲神社

『安養院』から徒歩2分程度、閑静な住宅街の路地裏にある、鎌倉最古の厄除け神社『八雲神社』。地元では「八雲さん」や「お天王さん」などと呼ばれ親しまれているとの事。
一の鳥居、二の鳥居をくぐり、拝殿へ向かいます。

〇御祭神
・須佐之男命、稲田比売命 八王子命
〇ご由緒
創建は永保年間、新羅三郎義光が、鎌倉に疾病が流行しているのを見て、京都祇園社の御祭神を勧請し、祀ったのが始まりとされている。元々、「鎌倉祇園社」や「祇園天王社」などと称していたが、明治時代に現在の社名に改称したとの事。

新羅三郎手玉石

御神木の根元に置かれた「新羅三郎手玉石」。よく神社の境内にある、力試しに用いられた”力石”と同じものかと思いますが、新羅三郎義光は、剛力だったと言う事だろうか。尚、鎌倉には『八雲神社』が4か所もあり、ここは『大町の八雲神社』。

参拝を終え、『常栄寺』へ向かいます。

常栄寺

『八雲神社』から徒歩1分もかからず、『常栄寺』に到着。別称である「ぼたもち寺」と書かれた朱色の看板が、やけに目立っています。思わず立ち止まり、拝観したくなる雰囲気がありますね。尚、拝観は自由です。

なぜ、”ぼたもち寺”なのでしょうか。
立正安国論を説いた宗教活動等により、鎌倉幕府に捕らえられ、処刑される事となった日蓮が、龍ノ口の刑場(藤沢市・龍口寺)に送られる途中、ひとりの老婆「桟敷の尼」が日蓮に胡麻入りのぼた餅を捧げた事が、”ぼたもち寺”の由来。
また、刑執行の時、江ノ島の方角から、強烈に光る物体が現れ、これに恐れをなした関係者は刑を中止として、日蓮は奇跡的に、処刑を免れたと云われています。
その後、老婆が渡したぼたもちは「首つなぎぼたもち」と語り継がれているとの事です。

・山号:慧雲山
・宗派:日蓮宗
・本尊:三法祖師
・創建:慶長十一年 (1606年)

沢山の草木に囲まれたこじんまりとした境内。所謂、”観光のお寺”では無いので、静かですね。ここも『八雲神社』同様、住宅街の路地裏沿いにあります。

”ぼたもち”って漢字で書くと”牡丹餅”なんですね。牡丹の花に似せてつくっている等、呼び方について、諸説あるようですが、”ぼたもち”と”おはぎ”って、何が違うのだろうと言う疑問が湧いてきました。春秋のお彼岸のお供え物として、春は”ぼたもち(牡丹餅)、秋は”おはぎ(御萩)”、同じものなのですが、季節の花によって、呼び方が異なる説が、個人的には一番しっくりきています。
他に、二口程度で食べられる小さいものを”おはぎ”、それより大きいものを”ぼたもち”とか、こし餡を使ったものを”ぼたもち、つぶ餡を使ったものを”おはぎ”など、色々な説があるようです。

今回の『鎌倉・大町』探訪はこれにて終了。
周辺にはまだまだマイナーなお寺があるので、また次回、紹介します。

基本情報

〇上行寺
・住所:鎌倉市大町2-8-17
・電話:0467-22-5381
・駐車場:なし
〇安養院
・住所:鎌倉市大町3-1-22
・電話:0467-22-0806
・駐車場:なし

〇八雲神社
・住所:鎌倉市大町1-11-20
・電話:0467-22-3347
・駐車場:なし

〇常栄寺
・住所:鎌倉市大町1-12-11
・電話:0467-22-4570
・駐車場:なし

アクセス

〇JR横須賀線・江ノ島電鉄
『鎌倉駅』下車、徒歩10~12分
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【亀戸天神社/亀戸香取神社】「東京十社・学問の神様」と「スポーツの神様」参詣

こんにちは。今回は、東京都江東区亀戸に御鎮座する二つの神社を参拝します。
”東京十社”のひとつ・学問の神様『亀戸天神社』と、もう一社は、”スポーツの神様”として人気の『亀戸香取神社』。言わば、”文武両道を目指す”神社巡りですね。

大鳥居

まずは『亀戸天神社』を参拝します。
蔵前橋通りを進み、亀戸天神入口の信号まで来ると、赤い大鳥居が見えます。
総本社である「太宰府天満宮」に対して、東の宰府「東宰府天満宮」や「亀戸宰府天満宮」などと称され、1936年に現在の『亀戸天神社』になったとの事。

太鼓橋

『亀戸天神社』の見どころのひとつ「太鼓橋」。大鳥居をくぐると、心字池があり、九州太宰府天満宮の境内にならって、3つの橋が架けられています。これは池と橋を人の一生に見立てた「三世一念の理」と言い、3つの橋は、過去・現在・未来を表し、3つの橋を渡るごとに心が清められ、神前へと進みます。(引用元:亀戸天神社HPより)

手水舎

珍しい”亀”の手水舎。やはり「亀戸」なので、カメなのだろうか。境内の池にもたくさんのカメがいます。

拝殿

〇御祭神
・天満大神(菅原道真公)
・天菩日命
〇ご由緒
菅原道真公の末裔、九州太宰府天満宮の神官・菅原大鳥居信祐公は、天神信仰を広める為に諸国を巡り、1661年(寛文元年)江戸の本所亀戸村に辿り着き、公ゆかりの飛び梅の枝で天神像を刻み、村にもともとあった小さな祠に祀ったのが始まりとされる。

五歳菅公像

道真公御神忌1075年大祭記念として奉納された像。どう見ても5歳には見えないなぁ。
しかも、5歳でこんな和歌を詠むなんて…。
「美しや 紅の色なる 梅の花 あこが顔にも つけたくそある」

御神牛

天満宮と言えば、やはり”牛の像・撫で牛”。撫でると「学業成就」「病気平癒」にご利益があるとされています。
菅原道真公の生誕の日・命日が「丑の日」であった事、左遷により大宰府に赴く途中、牛の鳴き声で刺客から逃れられたエピソード等、牛と縁が深かった事から、”神様のお使い”になったようです。

スカイツリー

『亀戸天神社』の見どころのひとつ”境内からの「スカイツリー」の眺め”。
木々の間からみえる「スカイツリー」が絵になります。この場所ならではの景色です。

若福

日本で唯一、神社の境内にある日本料理店「若福」。昭和二十二年創業の老舗・江戸懐石料理店で、入口付近でテイクアウト販売をしている”厚焼玉子”も有名です。

『亀戸天神社』参拝を終え、『亀戸香取神社』に向かいます。

一の鳥居・亀戸香取勝運商店街

『亀戸香取神社』の一之鳥居。鳥居の上に”弓矢”がデザインされているのが面白いですね。この弓矢は「勝矢」と呼ばれています。
今からおよそ千数十年前、平将門が乱を起こした時、藤原秀郷が、香取神社を参籠、武運長久を祈願して戦に臨んだところ、乱を平定、神恩感謝の奉賽として弓矢を奉納し、「勝矢」と命名。現在でも勝矢祭として「勝矢」を奉納する儀式が執り行われています。

江東区で、最も古い歴史を持つとされる亀戸香取勝運商店街。昭和30年代のレトロな雰囲気をテーマとして、2011年にリニューアルされている商店街です。

スポーツの神

近年は「スポーツ振興の神」として知られている『亀戸香取神社』。
最初から”スポーツの神様”を祀ったパワースポットであったのではなく、御祭神の経津主神(ふつぬしのかみ)が”武の神様”である事から、宮司さんがひらめいたらしい。なかなか良い解釈で、ネーミングがいいですね。素晴らしいマーケティング戦略とも言えます。神社も時代と共に少しずつ形を変えながら、人々に寄り添う存在であり続ける良い例なのかと。

といれっと

ひながなで”といれっと”と書かれた境内のトイレ。随分と立派です。ここにも「勝矢」がデザインされており、『亀戸香取神社』さんの気合いの入れ方が伝わってきます。

二の鳥居

二の鳥居前に到着。真っすぐの参道の先に拝殿が見えます。

亀戸香取神社・拝殿

江東区内において、最も古い歴史を持つ神社。
〇御祭神
・経津主神(ふつぬしのかみ)
〇ご由緒
天智天皇四年(665年)創建。藤原鎌足公が東国下向の際、香取神宮から分霊を勧請し、旅の安泰を祈ったのが起源。

お賽銭箱の横にあった「池江璃花子選手 パワー全開祈念」。
かつて池江選手が練習拠点としていたのが亀戸で、16年リオデジャネイロ五輪前にも参拝に訪れた縁もある事から、池江選手が白血病になった時、亀戸香取神社として、池江選手の完治を願い、必勝絵馬や勝守りを送って、祈念していたとの事です。
こんなエピソードからも、スポーツの勝負事や病気平癒に御利益があるとして人気があるんですね。

参拝を終え、境内を見て回ります。

亀戸七福神

亀戸七福神の「恵比寿神」と「大黒神」が御鎮座しています。
二つの像は「病気平癒身代わり」のお水掛け像。像に水鉢の水をかけ、身体の痛い場所を洗い清めます。

亀が井

亀戸の地名のもとになった井戸を復元したものが、境内の隅にありました。
亀戸は「かめど」ではなく「かめいど」と読みますが、この付近にあった井戸「亀が井」が「亀井戸」と混同され、後に「井」が取れて「亀戸(かめいど)」に変化したのだそう。

亀戸大根之碑

「亀戸大根」は江戸時代から亀戸付近で栽培されていた、ニンジン程の大きさで、細く短く、少し辛味のある在来種。現在でも少量、栽培されているようです。かつての名産地と言う事での記念碑みたいですね。亀戸大根は多くの福をもたらすとの言い伝えから、「福分け大根」とも呼ばれています。

参道途中の石柱にあった”亀戸大根”のアルミのプレート。「カメ」の形をした「亀の字」と「大根」の形をした「戸の字」が面白い。

勝運袋と白石

境内に落ちている白い小石は「白星・勝星」と云われる縁起の良いものとされています。勝負事で白星をあげる験担ぎとして、社務所でお守り袋「勝運袋」を購入、お守り袋の中に白い石を入れて、祈願します。看板に書かれてある通り、小石だけ持って帰っても、何のご利益もないよと。

勝石

「勝運」と「幸運」を授かる為のパワーストーンですね。勝負運アップの為に、有名アスリートの方達も触れたのかも知れませんね。

これにて「亀戸」での神社参拝は終了。
早いもので、あと1か月半ほどで、ゴールデンウィーク。コロナも落ち着きつつあるので、あちこち出掛ける機会が増えればいいですね。

基本情報

〇亀戸天神社
・住所:東京都江東区亀戸3-6-1
・電話:03-3681-0010
・駐車場:あり
・HP:http://kameidotenjin.or.jp/

〇亀戸香取神社
・住所:東京都江東区亀戸3-57-22
・電話:03-3684-2813
・駐車場:なし
・HP:https://www.kameido-katori.com/

アクセス

〇亀戸天神社
・JR総武線『亀戸駅』より徒歩15分
・JR総武線/半蔵門線『錦糸町駅』より徒歩15分
〇亀戸香取神社
・JR総武線『亀戸駅』より徒歩10分
・東武亀戸線『小村井駅』より徒歩10分

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【横浜市都筑区 東方天満宮】「隠れた梅の名所」の散策

こんにちは。横浜市都筑区に御鎮座する『東方天満宮』に梅を見に行ってきました。
有名な場所ではなく、小さな街の小さい神社なのですが、境内には約250本もの梅が植えられており、見応え十分。開花の時期には、地元の情報誌にも取り上げられる”隠れた梅の名所”的な存在かも知れません。

社殿は小高い丘の上にあります。鳥居の向こうに早速、白梅が見えてきました。

本殿まで続く石段の途中には赤い鳥居。参道に覆い被さるように白梅の枝が伸びていて、ちょっと風情があります。

今年は寒かったせいか、梅の開花も例年よりだいぶ遅くなりました。3月上旬で、ほぼほぼ満開なので、感覚的には10日間くらい、見頃の時期がズレたような気がします。

赤鳥居両側の白梅と紅梅。やはり、梅と神社の組み合わせは風流ですね。

石段を上り切ると、正面に本殿が見えます。手水舎近くにも右に白梅、左に紅梅。いいバランスです。

狛犬と梅のコラボ。

ここ数日の暖かさで一気に咲き始めたようです。梅の種類について、詳しくはありませんが、今満開の梅は、いわゆる”遅咲き”の種類なのだろうか?

そう言えば、花札の「梅にウグイス」はよく知られていますが、梅の花に来ている鳥って、「ウグイス」ではなく「メジロ」。
地域にもよると思いますが、関東で「ウグイス」が鳴きはじめるのは、梅の季節ではなく、4月頃。それと花札に描かれている緑色が鮮やかな鳥は、どう見ても「メジロ」。「梅」と「ウグイスの鳴き声・ホーホケキョ」がイメージとしてすり込まれている?のは何だか不思議です。でも、”わびさびの世界”っぽく、妙に合っている組み合わせではあります。

まずは参拝。
御祭神は、菅原道真。創建年代は不詳も古くから村の鎮守社として鎮座し、慶長年間に現在の地に遷座、明治四十二年八幡社・神明社・愛宕社・御嶽社・稲荷社を合祀との事。(境内掲示板より)

社殿の右手に広がる梅林。
『東方天満宮』は、都筑区内の「みどりと花の名所25選」にも選定されています。

梅林の中には中国から贈られた珍しい梅も混じっているようです。
例年、2月末頃には「梅まつり」が開催され、早春の花見をする地元の方々で賑わいます。ただコロナにより、昨年に続き今年も中止になった模様。早くコロナが終息し、安心してイベントが開催される日常に戻る事を切に願います。

基本情報

・名称:東方天満宮
・住所:横浜市都筑区東方町1275
・電話:045-941-3302
  ※管理元神社:劔神社
・駐車場:なし
  ※近くに都筑区スポーツセンター駐車場あり
   (有料)

アクセス

〇市営地下鉄ブルーライン
『仲町台駅』より徒歩22分
 ※バス利用:市営308系統「天満宮」下車

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【神奈川県 座間神社】ペットと参拝OKの神社で”ひな祭り”見物 「1000体の雛人形」は壮観!

こんにちは。神奈川県座間市に御鎮座、米軍座間キャンプに隣接する『座間神社』の”ひな祭り”に行ってきました。
境内まで続く階段に並ぶ千体の雛飾りが最大の見どころで、座間市の春の風物詩とも言えます。
また、『座間神社』はペットといっしょに参拝が出来る珍しい神社でもあり、ペットたちの為の境内社「伊奴寝子(いぬねこ)社』も見逃せません。

神社入口付近

2022年の開催は、3月1日~3月3日の3日間。77段の石段に並べられた雛飾りは圧巻。

開催期間中は、やはり天気が一番の心配事ですが、今年は快晴に恵まれ無事終了した模様です。

『座間神社』の雛人形の展示は、今から5~6年前から開始。家庭での役目を終え、全国から納められたひな人形の活用法を考えた結果、イベント開催に至ったようだ。

拝殿

拝殿の階段にも”雛飾り”。この期間中、神様は、女性のお願い事を優先して叶えてくれるのかも知れませんね。

〇御祭神
・日本武尊(やまとたけるのみこと)
〇ご由緒
・創建年代不詳、始まりは欽明天皇の頃(539~571年)、座間の地に悪疫が流行した際、飯綱権現を祀ったとも云われているが、別の説では鎌倉時代に悪疫が流行した時、日本武尊を祀ったとも云われている。江戸時代は、飯綱権現を祀っていたが、明治時代に村社となった際、日本武尊に御祭神が改められたとの事。
(引用元:座間神社HPより)

拝殿・本殿横には”生け花”の展示。なかなか風流です。桃の節句なので、雛人形もいっしょにディスプレイされています。

境内

皆さん、待ち望んでいたせいか、「ひな祭り」期間中は随分と賑わっていました。
ペットOKの神社なので、境内にはワンコといっしょの方も多いですね。

神楽殿

神楽殿も雛飾りで埋め尽くされています。

「神社会館すいめい」アート展

「ひな祭り」期間中は、神社会館すいめいにて、色々なひな人形、生け花、アート作品を展示する企画が開催。入場無料です。なかなか見応え十分で、恐らく、毎年似た趣向の展示があるようなので、「ひな祭り」見物の際は、立ち寄る事をお薦めします。

つるし雛

神社会館入口近くには、たくさんの「つるし雛」。

空飛ぶ「童子」と「赤ちゃん」。

「眠る赤ちゃん」。

「草履」。

「鶴に乗る童子」

「鳩、二匹」。

「さるぼぼ」だろうか。

「鯉」?。

「ウグイス」。

「セミ」。

色とりどりの和紙でつくった人形。

これは立派なお雛様とお内裏様。随分と高価そうな雛飾りです。

入口左側にあるお座敷にディスプレイされた色々な置物、作品の数々。

てまりの吊るし飾り。

何とも愛らしい”うさぎの置物”。

これはお爺さん、お婆さんの雛人形?でしょうか。

色んなところにディスプレイされているミニ雛飾り。

小さな”凧”の置物。
座間市は”大凧”でも知られています。例年5月4日・5日に相模川河川敷にて、13メートル四方、重さ約1000キログラムの大凧が、約100名によって揚げられます。

神社会館のコラボ展を見終え、境内社「伊奴寝子社(いぬねこしゃ)」に向かいます。
一旦、境内を出て、すぐのところに御鎮座しています。フェンスの向こうは「米軍座間キャンプ」。

伊奴寝子社

案内に沿って、本殿の裏のあたりの場所へ。

風にはためく”ペット祈願ののぼり”。

「伊奴寝子(いぬねこ)社」到着。
創建は2012年、ペットたちの為の神社です。名称が”いぬねこ社”なので、犬・猫専用の神社かと思ってしまいますが、すべてのペットたちをお守りするための社だそう。ワンコと猫ちゃんは、その代表選手と言う事なんですね。

〇御祭神
・保食神(うけもちのかみ)
・愛育大神(めぐしのおおかみ)
・犬祖大神(いぬみおやのおおかみ)
・猫祖大神(ねこみやおのおおかみ)

〇ご由緒
「蚕神社」が境内に併設されているが、元々、畜産や養蚕が盛んだった頃、家畜を疾病から守る為に社が造られたが、現代社会において、犬・猫などの家族といっしょに暮らすペット達の為の社の必要性を感じ、創建に至った模様。

ペットの健康と幸せを願って、たくさんの絵馬が掛けられていますね。

何ともりりしい”ワンコの狛犬”。

若干、目が寄っている”猫ちゃん”の狛猫。

「ひな祭り」の期間中は、社の前に、ひな人形が飾られるようです。桃の節句なので、メスのペットにご利益があるのかな。

基本情報

・名称:座間神社
・住所:神奈川県座間市座間1-3437
・電話:046-251-0245
・駐車場:あり
・公式HP:http://zamajinja.or.jp/

アクセス

〇JR相模線
『相武台下駅』より徒歩5分
〇小田急線
『相武台前駅』より徒歩22分

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【成田山 深川不動堂】東京・下町のパワースポット「深川のお不動様」参詣

こんにちは。東京・門前仲町の『深川不動堂』の参拝をしてきました。
「深川のお不動様」とも呼ばれ、古くから親しまれる成田山新勝寺東京別院ですが、開創は元禄十六年(1703年)。成田山の不動信仰は江戸庶民に広く浸透、人気があり、富岡八幡宮の別当寺である永代寺にて、本尊の不動明王像を成田山から運び、江戸の人々に公開された事が「深川不動堂」の始まりのようです。

深川不動堂 赤門

東京メトロ・東西線「門前仲町」1番出口から地上に上がると、参道入口の通称「赤門」と呼ばれる山門のすぐ横に出ます。

人情深川ご利益通り

「赤門」から「深川不動堂」まで続く150m程の参道。”人情深川 ご利益通り"なんて、下町っぽいホッとするネーミングですね。老舗の和菓子屋や漬物店も立ち並ぶ、趣ある参道です。

『深川不動堂』入口に到着。まず参拝。その後、境内を散策します。

旧本堂

・山号:成田山
・宗派:真言宗智山派
・本尊:不動明王

人気のパワースポットと言う事もあり、参拝客が絶えません。

旧堂は、江東区の指定登録文化財。関東大震災、東京大空襲により焼失を繰り返し、現在のお堂は、千葉県印旛沼のほとりにあった龍腹寺の地蔵堂を昭和26年(1951年)に移築したとの事。

旧本殿に向かう階段の両脇の像。八大童子の中の矜羯羅童子、制吐迦童子でしょうか。

本堂

開創310年記念事業として、2011年に建立された新しい本堂。何となくアートな雰囲気も感じてしまう空間ですね。

壁一面の”梵字”が、なかなかの迫力。古代インドのサンスクリット語が起源になっており、一字一字が諸仏諸尊を表現しています。まわりを仏様によって守られた不思議な空間です。

深川龍神

境内に入って、すぐ左手にある深川龍神。
「龍神願い札」に願い事を書いて、水鉢の水に浮かべて祈願、「願い札」は水に溶けて、願い事は龍神様に届き、叶えられるといわれています。
まず「願い札」を水に浮かべる前に、お賽銭を入れて、ドラを叩くのが良いようです。

深川龍神ご真言

ドラを叩く時に、念じる言葉。
「ノウマク  サマンダ  ボダナン  メイギャ  シャニエイ  ソワカ」
”ご真言”は呪文のようなもので、唱える事により、ご利益を享受する効果を高めるらしい。これは龍神様のご真言なのでしょうか。ちょっと暗記してみたい気もしますね。

大きなわらじ

大きなわらじに、沢山の小さなわらじが掛けられている「わらじ守り願掛け」。
足腰の息災、身体健全を願うものです。

開運出世稲荷社

大本山成田山新勝寺境内にご鎮座する出世稲荷を分霊したもの。

「深川開運願掛けきつね」が並んでいます。真ん丸としたお狐さまですね。

太鼓を叩いて祈願。

カラフルな奉納のぼり旗。ずら~っと立ち並んでおり、境内を華やかにしています。
これにて『深川不動堂』参拝終了。「門前仲町」の散策の際は、すぐ近くの『富岡八幡宮』とセットで参拝するのがお薦め。のんびりとした下町情緒を感じながら散策しましょう。

burariwalking.hatenablog.com

基本情報

・名称:深川不動堂
    (成田山新勝寺 東京別院)
・住所:東京都江東区富岡1‐17‐13
・電話:03-3641-8288
・駐車場:あり
・公式:成田山 東京別院 深川不動堂

アクセス

〇東京メトロ東西線
『門前仲町駅』1番出口より徒歩2分

〇都営地下鉄大江戸線
『門前仲町駅』6番出口より徒歩5分

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【東京 門前仲町 富岡八幡宮】東京十社「江戸最大の八幡さま」参詣

こんにちは。今回は、東京都江東区にある『富岡八幡宮』の紹介です。
近年、宮司のお金と地位継承などに起因した怨恨により殺人事件が発生した神社として記憶されている方も多いかと思います。ダークな部分でも知られる事ともなった「東京十社」のひとつである『富岡八幡宮』は、「深川の八幡様」とも言われ、江戸最大の八幡宮。また、江戸勧進相撲発祥の神社としても知られており、境内には大相撲ゆかりの石碑が点在しています。

大鳥居

「門前仲町駅」下車、永代通りに沿って木場方面へ歩いていくと、右側に赤い大鳥居が見えてきます。正面参道の入口です。
〇主祭神
・応神天皇(誉田別命)
〇ご由緒
創建は1627年(寛永四年)、当時永代島と呼ばれていた現在地に創祀したのが始まりとされる。(引用元:富岡八幡宮HPより)

境内案内図

なかなか見やすい案内図です。正面参道両側にある色々な記念碑を見ながら、まったり進んでいきます。

東京十社

東京十社とは、元准勅祭社12社のうち、東京から遠い「府中町六所宮(大國魂神社)」と埼玉県久喜市の「鷲宮神社」を外し、23区内にある10社を定めたもの。1975年の昭和天皇即位50年奉祝の際に企画されたようだ。
以前、「東京十社めぐり」を1日で敢行した事があります。公共交通機関を使い1日でまわるのは不可能なので、早朝から車でまわりコンプリートはしましたが、あまりお薦めできません。1社あたりの参拝時間を30分としても、10社の参拝時間は単純計算で300分(5時間)。じっくり境内を見る時間が取れないので、やはり2~3回に分けての参拝が望ましいですね。

伊能忠敬銅像

大鳥居のすぐ近くに建つ「伊能忠敬銅像」。
伊能忠敬は、この地、現・門前仲町一丁目に住み、測量旅行出発の時は必ず『富岡八幡宮』を参拝していたと言う”ゆかり”から銅像が建てられたらしい。何となく銅像が竹中直人に似ているような…。

大関力士碑・巨人力士身長碑

『富岡八幡宮』は江戸勧進相撲発祥の地として知られており、境内にはその関連の碑が
建立されているのが見どころでもあります。そのひとつが「大関力士碑」。
九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎が寄進した仙台石を利用して建てられた歴代の大関力士を顕彰した石碑だそうです。「巨人力士身長碑」「巨人力士手形・足形の碑」まであるなんて興味深い。
「巨人力士身長碑」は優に2mを越える石碑で、江戸時代に本当にこんな背の高い力士がいたのだろうか?とも思いましたが、碑には12名の名前と身長が刻まれています。それによると、生月鯨太左衛門 七尺六寸(2m30㎝)、大空武左衛門 七尺五寸(2m27㎝)等々。いやぁ、ビックリですね!

正面参道

広い参道を進んで、まず手水舎へ。

鳳凰の手水舎

『富岡八幡宮』の見どころのひとつ”鳳凰の手水舎”。なかなかゴージャス!

2年前に参拝した時は、鳳凰のクチバシから直接、水が流れ出ていた記憶がありますが、今は鳳凰のクチバシにチューブが突っ込まれていますね。これによって、より多人数で同時に手を清められる構造になったと言う事か…。う~ん、なんか微妙。

クスノキなどの古木が参道にせり出している雰囲気ある境内。

参道両脇に設置されている”大きな灯篭”。

神馬像。

ご本殿

江戸時代に焼失、地震による損壊があり、そして関東大震災、空襲による被害。幾度も再建・修復を繰り返してきた社殿。

横綱力士碑

参拝を終え、本殿裏手のほうにある「横綱力士碑」へ。
『富岡八幡宮』参拝の際には、必見の記念碑です。歴代横綱を顕彰する碑として、第12代横綱陣幕久五郎が発起人となり、明治33年に建立されたとの事です。尚、この碑には初代明石志賀之助から72代稀勢の里関までの四股名が刻まれています。

随分と大きな石碑です。高さ3.5メートル、幅3メートル、重さは20トンもあるそう。

貞享元年(1684年)当時は、春と秋に『富岡八幡宮』境内にて、勧進相撲が開催され、それが100年間もの間、続けられて、現在の大相撲に至ったらしい。定期興行制や番付制もこの間に確立していったとの事です。

これにて『富岡八幡宮』参拝は終了。
写真は裏参道の鳥居ですが、ここから100m程先に「深川不動堂」があるので、門前仲町に来たからには、参拝して行こうかと。次回以降アップ予定です。では、また。

基本情報

・名称:富岡八幡宮
・住所:東京都江東区富岡1-20-3
・電話:03-3642-1315
・駐車場:あり
・公式HP:富岡八幡宮へようこそ

アクセス

〇東京メトロ東西線
『門前仲町駅』より徒歩3分
〇都営地下鉄大江戸線
『門前仲町駅』より徒歩6分

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『神奈川県・伊勢原&秦野のプチ旅』神社と巨木と展望台をめぐるドライブ

こんにちは。神奈川県・伊勢原市と秦野市への”プチ旅”紹介です。
神奈川県の中央に位置する伊勢原市と秦野市に御鎮座する気の流れの良いパワースポット巡りを中心に自然豊かでのどかな地域をドライブします。

【今回のドライブコース】

伊勢原大神宮⇒比々多神社⇒鶴巻温泉⇒菜の花台展望台⇒白笹稲荷神社⇒出雲大社相模分祠

伊勢原大神宮

今回のスタート地点『伊勢原大神宮』。小田原厚木道路・厚木西ICから25分くらいです。
〇ご由緒
伊勢の国の山田曾右衛門と鎌倉の湯浅清左衛門が、大山参詣の途中、この地の開墾を思い立ち、実際に着手。その後、現在の伊勢原市街地の基礎が形成され、新しい開拓地の鎮守として、故郷である伊勢神宮の神様を勧請。地名である「伊勢原」はこれに由来しているとの事。

「伊勢神宮」同様、「外宮」と「内宮」があります。
御祭神は、天照大御神(内宮)、豊受姫大神(外宮)。

「外宮」と「内宮」は並んで建っており、向かって左側が「外宮」、右側が「内宮」。その真ん中の絶妙な位置に立っているのが、御神木の”クスノキ”。

まずは「外宮」から参拝します。

次に「内宮」参拝。

境内にある”たまご型の石”。「内宮」と「外宮」を表現したものらしい。
隣りの石碑には次のように書かれています。
「ひとりよりふたり、ひとつよりふたつ」
お互いが存在して初めてつり合いが保たれ平穏な世の流れを生み出します。良縁・夫婦円満・子宝を祈願する伊勢大神宮の象徴です。

御神木の”クスノキ”をあらためて見てみると、やはり立派ですね。推定樹齢は300年以上だそうです。

比々多神社

『伊勢大神宮』から移動して、本日2社目の神社、「相模六社」の三之宮でもある『比々多神社』です。
創建は神武天皇六年(紀元前655年)と云われ、また境内やその周辺から縄文時代のものと思われる祭祀遺跡が発掘されている事から、神社の起源は1万年以上前まで遡る可能性があるらしい。ものスゴい”パワースポット”ですね。

〇主祭神
・豊国主尊、天明玉命、雅日女尊、日本武尊

手水舎を埋め尽くす花が綺麗。

2年ほど前に「相模六社巡り」をして以来の参拝。最寄りの駅が小田急線「伊勢原駅」で『比々多神社』までは3km以上、ちょっと徒歩だと厳しいかも知れませんが、静かな境内で、非常に良い気が感じられる、おすすめの神社です。

鶴巻温泉

場所を移動して「鶴巻温泉」に到着。
駅前のコインパーキングに車を止めて、駅周辺を散策します。お目当ては巨木・古木「鶴巻の大ケヤキ」の観賞。
「鶴巻温泉」は小規模ながらカルシウム含有量が世界でも有数の温泉で、丹沢登山や弘法山ハイキング後の日帰り温泉として人気があります。

「鶴巻温泉」駅前は、マンションが立ち並んでおり、温泉街の雰囲気は微塵もありません。そんな中、北口駅前にある手湯「千の泉」を発見。”温泉”と言う鶴巻の財産を受け継ぐべく、2010年から設置されているそう。

「宿借り(おかえりなさい)」

西巻一彦 作

思いがけずパブリックアート発見!この作品どこかで見た事があると思ったら、同じ作者の方のシリーズ作品「宿借り(住めば都)」を横浜・港南台で観賞したばかり。
調べてみると、鳥取県・米子彫刻ロードにも「宿借り(海辺の物語)」が展示されているようです。

周辺案内図

駅の南口から延命坂を上って「鶴巻の大ケヤキ」まで行きます。延命坂は駅前から「延命地蔵尊」まで続く300m程の緩やかな坂道。

えんめい地蔵

駅前ターミナルにポツンと佇むダルマのような丸い姿が愛らしい「えんめい地蔵」。南口広場の整備に伴って建立されたらしい。

延命地蔵尊

「延命地蔵尊」に到着。3.7mもの大きさの石仏です。長寿祈願・安産祈願・厄落としのお地蔵様として、地域の人々の信仰を集め、親しまれているようだ。
道路を挟んだ反対側に”大ケヤキ”が見えてきました。

鶴巻の大ケヤキ

う~ん、これはもの凄い巨木。圧倒的な存在感ですね。

「神奈川県指定天然記念物」「かながわの名木100選」のケヤキで、説明板によると推定樹齢600年、太さ10mもある古木・巨木。これはマニアならずとも、一見の価値があります。大ケヤキからパワーを貰い、次のスポットへ移動します。

菜の花台展望台入口

峠を上って『菜の花台展望台』に到着。秦野市街からヤビツ峠へ向かう神奈川県道70号途中にある”展望スポット”です。このあたりは「丹沢大山国定公園」。

展望台はこんな感じ。先日、首都圏にも降った雪がまだ残っていました。

らせん状の階段を上っていくと…。

秦野市街と相模湾を一望する絶景。夜景スポットとしても知られています。

富士山も綺麗。素晴らしい景観をしばし堪能します。
『菜の花台展望台』の名称は、眼下に”菜の花”が咲いているところから付けられたそうですが、2月中旬ではまだ時期が早いせいか確認できず。

まいまいの泉

『菜の花台展望台』から秦野市街へ下りてきました。
秦野は名水100選にも選定されている湧水群が有名で、秦野盆地のあちこちに点在しています。その中のひとつで、公民館の敷地内にある「まいまいの泉」に立ち寄り。動力ポンプを用いることなく地下20メートルから自噴しているらしい。

白笹稲荷神社

関東三大稲荷のひとつとされる『白笹稲荷神社』に到着。
諸説あるようですが、茨城「笠間稲荷神社」、東京「王子稲荷」、そして『白笹稲荷神社』の3社が、関東三大稲荷として、通説になっているのかと。

緩やかな傾斜にある駐車場を下っていくと、左手に湧水が流れる竹の手水舎があり、その奥に二の鳥居、すぐ先に本殿があるシンプルな境内です。

〇御祭神
・宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)
・大宮売命 (おおみやめのみこと)
・猿田彦命 (さるたひこのみこと)

〇ご由緒
創建年代は不詳。「宇迦之御霊」と仰ぐ稲魂・穀霊を祀り「保食神」「生産の神」として信仰、現・白笹稲荷神社の前身としての白篠稲荷の小祠を祭祀したのが始まり。
(引用元:白笹稲荷神社HPより)

本殿裏には「千本鳥居」があります。1周まわると本殿に戻ってきますが、途中の小さな祠には沢山の小さな”きつねさん”。
参拝を終え『出雲大社相模分祠』に向かいます。ここから1.4㎞程の近さ!

出雲大社相模分祠

”関東のいづもさん”『出雲大社相模分祠』に到着。
ちょうど2月4日~2月28日間は「うめまつり」が開催されており、華やかな境内です。

花手水

花で埋め尽くされた手水鉢が何とも美しい。昔はあまり見かけなかったような気がしますが、”花手水”っていつ頃からの風習なのだろうか。

拝殿

〇主祭神
・大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)
・事代主大神(ことしろぬしのおおかみ)

〇ご由緒
1888年(明治21年)、出雲の大神の御分霊をこの地に鎮祭、当初の御鎮座地は現社地から離れた渋沢峠だったが、1975年(昭和50年)に現社地に御遷座。
(引用元:出雲大社相模分祠HPより)

「出雲大社」独特の”2礼4拍手1礼”で参拝します。

ゆずりの水

境内の「千年の杜」の中にある湧水”ゆずりの水”。ここでも有難く、秦野の名水の”お水取り”をさせて頂きます。

カラフルな傘のまわりに十二支の石像が置かれたエリア。夜はライトアップされるので綺麗そうですね。

甘酒を飲む専用のエリア。コロナ対策を意識したスペースだろうか。やはり、赤い和傘の下で甘酒やお茶を飲むのは風情があっていいですね。

ストリートピアノ

境内に置かれている「ストリートピアノ」。訪れた人は誰でも弾くことができます。(今年の2月は毎日10時から16時半・雨天中止)神社の境内にあるのは珍しく、恐らく『出雲大社相模分祠』だけかと。
人々の交流や地域文化発信など、これからの神社の在り方の一つなのかも知れませんね。

これにて、今回のプチ旅は終了。特に神社の好きな方にはお薦めしたいコースです。
では、また。

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基本情報

〇伊勢原大神宮

・住所:伊勢原市伊勢原3-8-1
 ※小田急線「伊勢原駅」より徒歩10分
・電話:0463-96-1611
・駐車場:あり
・公式HP:https://daijingu.net/

〇比々多神社
・住所:伊勢原市三ノ宮1472
 ※小田急線「伊勢原駅」からバス
・電話:0463-95-3237
・駐車場:あり
・公式HP:http://hibita.jp/

〇鶴巻の大ケヤキ
・住所:秦野市鶴巻南4-1534
・駐車場:なし
 ※見学自由

〇菜の花台展望台
・住所:秦野市羽根1079-5
・電話:0463-82-5111
・駐車場:あり
 ※見学自由

〇白笹稲荷神社
・住所:秦野市今泉1089
 ※小田急線「秦野駅」より徒歩17分
・電話:0463-81-0256
・駐車場:あり
・公式HP:http://shirasasa.or.jp/

〇出雲大社相模分祠
・住所:秦野市平沢1221
 ※小田急線「秦野駅」より徒歩26分
・電話:0463-81-1122
・駐車場:あり
・公式HP:https://www.izumosan.com/

【鎌倉 佐助稲荷神社】『千本鳥居と狐さま』が素晴らしい「出世・開運」のパワースポット

こんにちは。今回は鎌倉市にある『佐助稲荷神社』の紹介です。
『佐助稲荷神社』は、映画にも登場する人気の「出世・開運」パワースポット。圧倒的な”狐さま”の世界が素晴らしい神社です。

「鎌倉駅」から鎌倉市役所前を通り、閑静な住宅街の中を進んでいきます。
案内看板の矢印に従って歩いて行くと、住宅街奥の山の麓、突き当りに辿り着きます。社号標石が立っており、そこが『佐助稲荷神社』の入口です。

目を引く沢山の赤い”のぼり旗”。

千本鳥居

それにしても見事な「千本鳥居」。拝殿下の階段までずっと続いています。
『佐助稲荷神社』のHPによると、全部で49基の鳥居が建っているそう。

鳥居脇の小さな祠に”沢山のキツネさん”がお出迎え。尚、ここは「下拝所」と呼ばれる場所で、”本殿の参拝が困難な方はここで御参拝下さい”との看板がありました。誰でも参拝出来ますよ…と言う配慮なのだろう。

鳥居の柱の根元にもこんなに沢山。これは奉納用のキツネさんですが、参道・境内のそこかしこに置かれています。

「千本鳥居」はいつ見ても心躍る建造物ですね。「伏見稲荷大社」がその起源なのだと思いますが、今も毎年200基くらい新しい鳥居が建っているのだとか。既に大小含めて、一万基もの鳥居があるそうで、もはや「千本鳥居」どころではないのですね。

ちょっと怖い顔の”狛狐”。

皆さん、思い思いの場所に"キツネさん”を奉納されていますね。

階段を少し上って、さっきまで歩いてきた「千本鳥居」を眺めます。山の緩やかな斜面に伸びている”朱の鳥居”が何とも綺麗。

拝殿までの最後の階段。両脇には”赤いのぼり旗”がギッシリ。

拝殿前の”一の鳥居”に到着。

拝殿

〇御祭神
・宇迦御魂神(うかのみたまのかみ)
・大己貴命(おおなむちのみこと)
・佐田彦命(さるたひこのみこと)
・大宮女命(おおみやめのみこと)
・事代主命(ことしのぬしのみこと)
〇ご由緒
社伝によると建久年間(建久1190~1199)、源頼朝が畠山重忠に命じて「かくれ里の祠」を探し当て稲荷神社を再建させたと伝えられる。
(引用元:佐助稲荷神社HPより)

拝殿は2020年に建て替えが完了したばかり。思えば、2019年9月に関東を襲った台風15号、別名/令和元年房総半島台風と命名された大型台風により、『佐助稲荷神社』の本殿が倒壊したんですね。
拝殿は老朽化の為、元々、建て替え工事を着手していたところ、台風の直撃を受けて、一部が倒壊したとの事。

霊狐泉

拝殿の裏には、「霊狐泉」と呼ばれる神水・湧き水が流れ出る洞穴が祀られています。
強力なパワースポットなので必見。ちょうど、ベンチがあったのでしばし休憩。なお、湧き水は飲む事はできませんが、お持ち帰りはOKとの事。

「霊狐泉」隣の棚にも”キツネさん”がいっぱい。これは、まだまだ序の口です。

境内には古くから奉納されてきた沢山の小さな祠。

「出世稲荷」と刻まれたゴールド鳥居のある祠まであります。

拝殿脇の階段を上がると、すぐに本殿ですが、”古い祠群”を見学した後に参拝する事にします。

鳥居前の狛狐。ここには少し大きめの”陶器のキツネさん”が数多く並んでいます。

古い祠群

この祠群は随分と古いものなのでしょうね。苔むした姿が実に味がある!

この景色はある意味絶景。
和の要素が満載なので、外国人にも人気の理由がよくわかる。

この祠の上にある石が、昔より”神の宿る石”として信仰された場所のようです。このエリア最大のパワースポットと言う事なのかな。

まるで、ここは”キツネさん達のワンダーランド”のよう。

本殿

本殿前の鳥居に到着。

ここにも所狭しとばかりに立ち並ぶ”奉納・キツネさん”。

”大願成就”と書かれた棚にギッシリの”キツネさん”。

2019年9月、台風15号の強風で倒れた木により、本殿は倒壊。
倒木を取り除き、参拝できる状態にはなりましたが、本殿の再建には4~5年を要する話もあり、元の姿に戻るには、まだまだ時間がかかりそうです。

『佐助稲荷神社』のすぐ近くにある「商売繁盛・金運」にご利益があるとされる『銭洗い弁財天・宇賀福神社』、源氏山公園に隣接し、「縁結び・学業成就」にご利益があるとされる『葛原岡神社』の3社を巡るコースは、鎌倉の黄金の神社巡りコースと言えるのかも知れませんね。神社好きならずとも”鎌倉散策”のお薦めコースです。

burariwalking.hatenablog.com

基本情報

・名称:佐助稲荷神社
・住所:鎌倉市佐助2-22-12
・電話:0467-22-2411
・駐車場:なし
・公式HP:https://sasukeinari.jp/

アクセス

〇JR横須賀線・江ノ島電鉄
『鎌倉駅』より徒歩20分

Google Map

【横浜市都筑区川和町】圧倒的存在感の名木・古木「川和の乳イチョウ」

こんにちは。今回は、横浜市都築区川和町の「川和の乳イチョウ」の紹介。
「川和町」は鶴見川沿いに田園風景に広がる長閑な町。そんな小さな町の古木・名木を見に行きます。はるばる遠方から見に来る場所ではありませんが、”古木・名木”が好きな方、”知らない町を歩いてみたい方”にはお薦め。

川和町駅

横浜市営地下鉄グリーンライン「川和町駅」。2008年開業の比較的新しい路線です。
「川和の乳イチョウ」までは徒歩17分程度。

日本一ネット(nippon-1.net)の「富士山が日本一綺麗に見える地下鉄の駅」の認定証を発見!この日は若干曇っていて拝めませんでしたが、晴れている日は駅のホームから富士山の頭の部分がちょこっと確認できるそう。地下鉄なのですが、『川和町駅』はグリーンラインの中で唯一、高架駅の構造なので、地下鉄でも屋外にあるんですね。

「川和町駅」の「横浜駅」や「新横浜駅」との位置関係はこんな感じ。

駅周辺案内図を見ると、まわりには何もありませんね。このあたりは牧歌的な雰囲気のある場所とも言えます。

川和の乳イチョウ

場所が少しわかりづらいかも知れません。いつもチャレンジャー的な道案内をするGoogle先生ですが、その通りに進んでも行きつけない!だいたいの場所を確認して、それらしき所の路地を入って行くと、住宅地の奥まった場所にひっそりと佇んでいました。「上サ会館」と言う町内会館のような建物のすぐ隣に御鎮座。

う~ん、圧倒されるスゴイ佇まいですね。しめ縄が巻かれており、祀られているのでしょうか。イチョウのまわりには鉄骨が組まれていて、倒木を防ぐ支柱のようです。一目見て感じたのは、これどう見ても怪獣?

イチョウの隣りには「神明社」の祠。説明板も無く、由緒など詳細は不明。

色々な角度から見て見ます。
横浜市の「名木古木指定」のプレートがあります。昭和54年(1979年)に、横浜市緑政局が建てた説明板を見ると、樹齢約400年、樹高30m、目通り周7.27mと書かれています。現在の樹高は30mも無く、6~7mくらいでしょうか。古木ゆえ、折れてしまったか、危険なので上部を切り落としたのか…。

じぃ~と見ていると、やはり”キングギドラ”とか”ヤマタのオロチ”とか、長い首を何本も持つ怪獣を連想してしまいますね。抜群の存在感です。
説明板によると、母乳の出ない母親がイチョウの乳の部分を削って煎じて飲むとてきめんにお乳が出るという信仰により、「乳イチョウ」と呼ばれているそうだ。

回り込んで、イチョウを後ろから見て見ると幹の中心部分が無くなっています。説明板によると、「根元は一本立ちで、地上三・五メートル位から十数本の株立ちとなり、優に三十メートルの大木」とある。この説明板が書かれたのが、40数年前なので、その間に倒木の危機があったのかも知れない。それで中心が朽ちたのだろうか。

太古の昔から生き延びているイチョウの生命力はスゴイですね。
怪獣のような「乳イチョウ」から、取りあえず今週分のパワーを有難く頂き「川和町」を後にします。
ローカルな場所ではありますが、菜の花と八重桜が綺麗なスポットもあり、定期的に訪問したいところです。ではまた。

 

アクセス

〇横浜市営地下鉄グリーンライン
『川和町駅』より徒歩17分

横浜・デパ屋のパブリックアートとオブジェを巡る散歩【そごう横浜・ジョイナス・JR横浜タワー】

こんにちは。横浜の”デパ屋”にあるパブリックアートとオブジェを巡ります。
『そごう横浜』『ジョイナス』そして、2020年にOpenしたばかりの『JR横浜タワー』です。まずは東口にある『横浜そごう』の屋上から散策スタート。

横浜そごう入口付近

「箱人 HAKOJIN」掛井五郎 作

『横浜そごう』B2正面入口の向いに設置されている彫刻・パブリックアート。入口脇の時計台よりは待ち合わせ場所として空いています。この彫刻に気付いている人は少ないかも知れませんね。では早速、一気に”デパ屋”まで上がって行きます。

横浜そごう屋上「太陽の広場」

『そごう横浜』屋上の「太陽の広場」到着。
スゴイ存在感の岡本太郎氏 作のパブリックアート「太陽」が、どすんと御鎮座。
1985年の『そごう横浜』開業に合わせて、岡本太郎氏が新たにデザインした作品です。作品のまわりは、噴水がある広場になっていますが、中に入る事は出来ません。水場も含めたアート作品なんでしょうか。

作品「太陽」には3つの顔があります。それぞれ朝のやさしさ、昼の力強さ、夜のおだやかさを表したものらしい。そう言えば、「太陽の塔」も3つの顔があって「現在」「過去」「未来」を象徴していたような…。

伏見稲荷神社

『そごう横浜』の大きな看板の下には、「伏見稲荷神社」がひっそりと佇んでいます。やはり商売繫盛を願うという事なのかな。折角なので参拝していく事にします。

〇御祭神
宇賀之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)
〇ご由緒
この御社は、株式会社横浜そごうの開店に当り、特に社屋の鎮護と社業の繁栄ひいては県民市民ご近隣の方々の開運安穏を祈念して昭和60年9月25日総本宮伏見稲荷大社より勧請。(神社前掲示板より)

良く見ると、お賽銭箱に”そごう”のロゴマークが彫られています。
考えて見ると、今年はこれが初詣となってしまった。毎年、激混みの3が日を避けて、少し大きめの神社を参拝していましたが、行くタイミングを外しましたね。
まぁ良しとします。Amazonアレクサの”おくみじアプリ”で「千年に一度の大吉」が出た事だし…。

創業者・十合伊兵衛の座像

神社の向いにある「初代十合伊兵衛 座像」。十合伊兵衛氏が、1830年に大阪で古着屋を開業したのが「そごう」の始まり。
2000年に経営破綻後、西武百貨店との統合時、そごう「再生」の象徴として製作された像なのですが、心斎橋本店の閉店により、神戸店屋上に移され、その神戸店も2017年に譲渡されてしまった事に伴い、『横浜そごう』に再び移設されたらしい。
百貨店業界の再編に巻き込まれて、追いやられた「初代十合伊兵衛 座像」ですが、ようやく”安住の地”にたどり着けたようだ。
しかし、古着屋からここまで大会社にしたのは立派、有難く拝ませて頂きます。
『そごう横浜』を後にし、西口へ移動します。

JR横浜タワー

2020年6月に開業した『JR横浜タワー』。今風の複合商業施設なので、屋上も洗練されています。”デパ屋”とは呼べないかも知れませんね。
横浜駅と直結するアトリウムは、1階~4階が吹き抜け構造の開放的な空間。駅に出入りする電車を建物内から見下ろせるラウンジ的スペースもあり。
商業施設としては「NEWoMan横浜(1階~10階)」、「CIAL横浜(B3~B1階)」、「T・ジョイ横浜(8~10階)」がタワー内に入っています。
では早速、12階の屋上広場に行ってみます。

NEWoMan

お洒落なお店が立ち並ぶ「ニュウマン横浜」。(NEWoMan Yokohama)

アートっぽい雰囲気の陳列棚があり、写真を一枚。

屋上広場「うみそらデッキ」

屋上広場に到着。エレベーターを降りると、目の前に大きな”YOKOHAMA”の文字のオブジェ。人気の記念撮影スポットです。

12階~26階がオフィススペースになっています。『うみそらデッキ』と同じ12階にコンビニ「グーツ」があり、ここが便利。お弁当や飲み物を買って、デッキで食べるのが気持ち良いです。

長いカウンター・テーブルと椅子を完備。夜景が綺麗そうですね。

天気の良い日は富士山も見えます。
『うみそらデッキ』は天気が悪い日は閉鎖される事もあるようなので注意。

ジョイナス屋上

『ジョイナス』屋上の『ジョイナスの森彫刻公園』に到着。
『ジョイナス』は、1973年(昭和48年)開業の相模鉄道グループが所有・運営するレトロなショッピングセンター。

ジョイナスの森/彫刻公園

約2万本の樹木と遊歩道が設置されている憩いの空間が屋上にあります。
ところどころに彫刻・パブリックアートが配されており『ジョイナスの森彫刻公園』と呼ばれています。
「高島屋」の大きな看板が見えますが、「相鉄線横浜駅」「高島屋」「ジョイナス」は一体化したビルで繋がっている構造です。

「構成」

マリノ・マリーニ作

”犬”の彫刻かと思ったのですが、作品の説明板を読む限り、騎馬像のようですね。

「道標・鳩」

柳原義達 作

鳩3羽でひとつの作品になっているようです。調べてみたら、同じ方の同じ作品名の彫刻が愛知県碧南市にもありました。

びっくりするくらい緑豊かな屋上で、木々の隙間から「高島屋」のマークを臨みます。

「ニケ’83」

朝倉響子 作

この方の「ニケと二コラ」と言う作品が横浜・馬車道の歩道にあります。この像は、その”ニケ”なのだろうか。”ニケ”と言う名前はギリシャ神話の女神名に由来するようですが、この像は、女性にも男性にも見えます。いずれにしてもカッコいいですね。

「茉莉花」

船越保武 作

作品タイトルが花の名前「茉莉花(マツリカ)」ですが、茉莉花は、甘い香りを持つジャスミンの一種。夏には白い花を咲かせる”爽やかな”イメージを、何となく涼し気に見える、この彫刻のタイトルにしたのでしょうか。

「踊り子」

ジャコモ・マンズー作

トウシューズを履いているのでバレリーナでしょう。”つっかえ棒”のようなものは何だろうか。

「果実」

アントワーヌ・ブールデル作

両手に果物を持って、足を組んでいる姿は何かを企んでいそうな雰囲気を感じます。
彫刻を後ろから見ると、「高島屋」の”高”のロゴマークを狙って、果物を放り投げそうな感じに見えますね。

基本情報

〇横浜そごう
・住所:横浜市西区高島2-18-1
「太陽の広場」
-12~1月:10~17時
-2~3月:10~18時時
-4~9月:10~19時
-10~11月:10~18時
・電話:045-465-2111
〇ジョイナス
・住所:横浜市西区南幸1-5-1
「ジョイナスの森彫刻公園」
-10~18時(10~2月は17時迄)
〇JR横浜タワー
・住所:横浜市西区南幸1-1-1
「うみそらデッキ」
-9~21時

アクセス

〇JR/京浜急行/東急東横線/相鉄線等
『横浜駅』下車
・そごう横浜:東口
・ジョイナス/JR横浜タワー:西口