ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【小野照崎神社】芸能・学問にご利益!平安時代の歌人が御祭神の神社

こんにちは。東京の下町、台東区下谷にご鎮座する『小野照崎神社』の参拝録です。
御祭神が、平安時代に活躍した学者で歌人である為、学問・芸能・仕事にご利益があるといわれています。小さな境内ながら、なかなか見どころの多い神社ですよ!

境内への入口は2ヶ所あり、こちらは東京メトロ日比谷線「入谷駅」4番出口に近いほうの鳥居です。
主祭神は、小野篁命(おののたかむら)、菅原道真命(すがわらみちざね)。
小野篁命は、百人一首の歌「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟」を歌った平安時代初期有数の歌人。遣隋使の小野妹子の子孫なんですね。
『小野照崎神社』は、852年(仁寿2年)、小野篁公が御東下の際に住んだ上野照崎の地に創建されたのが始まりで、その後、寛永寺の建立に伴い現在の地に遷ったとの事。

穏やかな表情の狛犬。比較的新しめのものかな。

路地裏側にある鳥居。ほぼ正面に本殿があるので、こちらが表参道なのでしょう。
境内は広くありませんが、社務所前には10名ほどの参拝者。可愛らしい日本画の挿絵のある2種類の御朱印が月毎に用意されるのが人気なのかも知れませんね。

これは初詣用に用意した?今年の干支・龍のイラスト。QRコードを読み取ると、待ち受けの壁紙が入手できるようです。

手水舎

水を吹き出す小さな”金の龍”が可愛らしい手水舎。

社殿

江戸末期の慶応2年(1866年)に建造された本殿は、関東大震災の大火や東京大空襲の戦火を免れて、現存しています。

まゆ玉みくじ

ちょっと珍しい”まゆ玉みくじ”。『小野照崎神社』の見どころの一つです。東京日本橋にある「小網神社」の”まゆ玉みくじ”も有名ですね。

強烈な努力の碑

参拝を終え、境内を散策します。
パブリックアートみたいなオブジェがあるのを発見し、見に行ってみると、昭和を代表する囲碁棋士・藤沢秀行氏の功績を称えた記念碑。この方、破天荒な生き方をされた方らしいのですが、「碁は芸である」との言葉を残している事から、芸能の神様を祀る『小野照崎神社』に記念碑を建てたんですかね。「強烈な努力」という言葉も能書家でもあった藤沢秀行氏が残した言葉であり、碑に刻まれた文字は本人のものみたいです。

下谷坂本の富士塚

本殿の横にあるのは、天明2年(1782年)に築かれた富士塚「下谷坂本富士」。
高さ約5m、直径は約16mもある小山は富士の熔岩で形作られているのだそう。国の重要有形民俗文化財に指定されています。毎年富士山の開山に合わせて、一般の方も登拝できる期間があるとの事。

庚申塚

「日本三大庚申」に数えられた「喜宝院 入谷庚申堂」から遷祀されたものらしく、道案内の神として信仰を集めた「猿田彦命」をお祀りした庚申塚。全十一基の塔のうち、最古のものは1647年(正保2年)につくられたのだそう。
なお、「日本三大庚申」の残り二つは、本大阪の「大阪四天王寺 庚申堂」と京都の「大黒山金剛寺 庚申堂」(引用元:小野照崎神社ホームページより)

御嶽神社・三峯神社・琴平神社

社務所の向かいにある境内社。

織姫・稲荷神社

路地裏のほうの入口付近にある稲荷神社で、もともと「長左衛門稲荷」と呼ばれ、『小野照崎神社』がこの地に遷る前から、お祀りされていた地主神との事。その後、縁結びの神様「織姫神社」と合祀され、現在は恋愛や仕事を結ぶ、むすびの神様として信仰されているらしいです。

天神梅

参拝したのは2月中旬。ちょうど、境内の梅が咲き始めた頃でした。
菅原道真命も主祭神としてお祀りされているので、「太宰府天満宮」から恵与された梅を植樹しているんですね。

今回は百人一首で知られる小野篁公をお祀りする『小野照崎神社』のご紹介でした。

基本情報

・名称:小野照崎神社
・住所:東京都台東区下谷2-13-14
・電話:03-3872-5514
・駐車場:なし
 ※ご祈祷の方のみ境内に駐車可能
・公式HP:https://onoteru.or.jp/
・アクセス
-日比谷線「入谷駅」徒歩約3分
-JR山手線「鶯谷駅」徒歩約7分