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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【神奈川県愛川町 八菅神社】「鎮守の森」の中、 ”かつての修験道霊場" を参拝

こんにちは。今回は、神奈川県愛甲郡愛川町の八菅山にご鎮座する『八菅神社』の参拝。「はすげじんじゃ」と読みます。
標高225mの「八菅山」は、関東地方において、有数の修験道の霊場であった場所です。現在は、”自然公園”的なエリアとして、ハイキングコースも整備されています。

八菅山いこいの森

かつての山岳信仰の山「八菅山」は、自然環境に恵まれた森林を保全し、自然と触れ合える事を目的として、1985年に整備された公園で、『八菅神社』を含む山一帯は「八菅山いこいの森」と呼ばれています。

『八菅神社』鳥居前に到着。
場所的に公共交通機関では行きづらい為、今回は、車で移動。駐車場は社務所近くにあります。『八菅神社』の詳細については以下の通りです。
〇御祭神
・国常立命(くにとこたちのみこと)
・伊弉諾尊 (いざなぎのみこと)
・伊弉冉尊 (いざなみのみこと)
・誉田別命 (ほんだわけのみこと)
・金山毘古命(かなやまびこのみこと)
・大己貴命 (おおなむちのみこと)
・日本武尊(やまとたけるのみこと)
〇ご由緒
八菅神社の祭神は、日本武尊と役小角によって七神が祀られ、これを総称して八菅山七社権現と呼ばれた。信仰の対象は日本固有の神と仏菩薩とは一体であるという思想に基づいて祀られた社で、八菅の霊地を護持する人たちを修験といい、山内の院や坊に拠っていた。やがて明治維新の神仏分離令により、仏教関係すべてが禁じられ、神のみを祀った八菅神社として発足、修験の人たちはみなこの地に帰農した。
(引用元:八菅神社境内案内より)

八菅山修験場跡要図

『八菅神社』境内の案内板。随分と古びていますが、「八菅山修験場跡要図」と書かれています。

ふるさとの木/八菅神社のケヤキ

神奈川県の天然記念物に指定されている「八菅神社の社叢林(しゃそうりん)」。
鳥居近くに、推定樹齢300年のケヤキがありましたが、これはまだ序の口。この後、もの凄い木々たちが登場します。

社号碑の建つ、石段前に到着。

「かながわの景勝50選」に選定されている八菅山と八菅神社。

いやぁ~、もの凄い石段!
まさに、山に籠って修行に行く雰囲気が伝わってきそうな石段ですね。300段くらいはありそう。それにしても、神秘的なパワーが充満している場所ですな。

この石段を上らなくても、「女坂」を迂回して、社殿まで行く事も可能。やはり、行きはこのまま石段を進み、帰りに「女坂」を使う事にします。

石段の両側に佇んで、参拝者を見守る古木の「スダジイ林」がスゴイ迫力!

木の精が宿っていそうですね。これだけまとまった「スダジイ」が残存する森林は貴重なのだそう。

社殿が見える場所まで上がってきました。
まわりに色々あるので、ちょっと散策してみます。

ふるさとの木/八菅神社のクロガネモチ

このクロガネモチも貴重な一本なのだろうか。推定樹齢250年以上の古木らしい。

この「スダジイ」もすごいなぁ…。

八菅山修験道旧跡

境内の隅に、八菅山修験道旧跡の碑が建てられています。
昔の修験の道は、ハイキングコースとなり、修験道の一端を体験できるのですね。

さて、最後の階段を上り、社殿へ。

社殿

とても横に長い社殿です。建立など詳細は不明ですが、だいぶ古そうだな。

社殿の屋根には、何故か、”金色のしゃちほこ”が載っていました。神社に”しゃちほこ”も珍しい。奉納されたものを後付けしたのだろうか。

無事、参拝終了。
折角なのでハイキングコースを進んで、「展望台広場」まで足を延ばす事にします。

展望台広場

社殿から10分ほどで展望台広場に到着。

展望台からの眺望。
愛川町の奥の方に相模原市が見えます。横浜・川崎は右の方、東京都は真ん中より、若干、左の方向です。

帰り道で見つけた「ヤマユリ」。
「女坂」の途中に凛として咲いており、写真を一枚。

かつての「修験道霊場」は、なかなか興味深いものでしたが、夏は、参道に蚊がたくさんいて、ここぞとばかりにプンプン寄ってくるのが難。虫除けスプレー必須です。

基本情報

・名称:八菅神社
・住所:神奈川県愛甲郡愛川町八菅山139
・電話:046-286-5484
・駐車場:あり

アクセス

〇JR相模線
『原当麻駅』『番田駅』『下溝駅』下車
〇小田急線
『本厚木駅』下車

※いずれの駅からも車で25分前後
※最寄りバス停「一本松」徒歩20分