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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【展望の杜 差出磯大嶽山神社】甲府盆地と富士山を見渡す”絶景神社”

こんにちは。今回は、山梨県山梨市にご鎮座する『差出磯大嶽山神社』の参拝録です。
”さしでのいそ だいたけさん”神社と読みます。「差出の磯」とは、神社の建つ岩山と近くを流れる笛吹川で構成される景勝地の事。川から陸側を見ると突き出た(差し出た)地形をしており、内陸部にありながら、海辺の磯のように見える事から名付けられた名称です。

表参道

富士川水系「笛吹川」のほとりにある表参道入口。
神社は見晴らしのよい小山の上にある為、ここから石段を上がっていきます。駐車場は70台ほど駐車可能なスペースがありますが、社殿に隣接した場所にある為、車での参拝の場合で、この鳥居から参拝をスタートされたい方は、一旦、この鳥居まで下りて来る必要があります。
『差出磯大嶽山神社』の主祭神は、大山祗神(おおやまつみのかみ)。
他に大雷神、高靇神、金比羅神、国常立尊、大己貴命、少名彦命が祀られています。

長い石段の参道途中で振り返ると、甲府盆地が見えます。境内からの眺めは期待ができそう。

笛吹稲荷神社

石段の途中に祀られている境内社「笛吹稲荷神社」。

石段の参道と「笛吹稲荷神社」を少し高台から眺めてみると、こんな感じ。急な石段を上がってきますが、時間にして数分程度なので、そんなにしんどくはありません。

境内からの眺望

社殿の近くにある展望ベンチに到着。素晴らしい眺望で、遠くに富士山も見えますね!まったりと景色を眺めていたいところですが、まず参拝。

社殿

『差出磯大嶽山神社』の創建年代は不明。
神社のホームページによると、室町期の文安五年(1448年)、甲府盆地で大規模な干ばつが起きた時に、雨乞いの神事をしたところ雨が降り、喜んだ人たちが塔を寄進したとあり、昔の文献にも記されている事から、古くからこの地にある神社なのかも知れませんね。大きな神社ではありませんが、例祭には1万人を超える参拝者が集まるのだそう。

鳥居の向こう側に富士山が拝めるロケーション。参拝したのは10月下旬。境内には、七五三ののぼり旗が風で揺らめいていました。

神社の建つこの場所は、”和歌の聖地”と呼ばれており、古今和歌集の「しほの山 差出の磯に 住む千鳥 君が御代をば 八千代とぞ鳴く」を始め、平安時代から近代に至るまでに40首余りで詠まれているのだとか。遥か昔から人々を惹きつける場所だったんですね。

ヨゲンノトリ

大きな絵馬に描かれているのは「ヨゲンノトリ」。カラスのような黒い体に白と黒の頭が二つあるこの鳥は、江戸時代末期にコレラが大流行した際、現山梨市の村役人・喜左衛門が記した日記「暴瀉病流行日記」に登場する伝説上の生き物です。疫病流行を予言し、「私の姿を朝夕に拝めば、難を逃れることができる」と語ったのだとか。「山梨県立博物館」には、「ヨゲンノトリ」の本物の挿絵が展示されているようです。なお、山梨市ゆかりの「ヨゲンノトリ」という事と疾病退散・コロナ除けの意味もあり、「ヨゲンノトリ」の御朱印が授与されているのだそう。

安産子授け桜

わんこの置物が気になり、近づいてみたら御神木「安産子授け桜」。

車でのアクセスの場合、国道140号から神社の看板に従い、坂道を上がっていくと、この舞殿の下に到着します。このあたりが駐車場になります。

バイク詣

「バイク神社」のひとつとしてバイカーに知られた神社のようですね。バイク御朱印、バイクお守りなどがあります。

展望台(関東の富士見百景)

先程の展望ベンチから、もう一段高い場所にある展望台。ここが”展望の杜”といわれる所以です。なかなかの絶景ですよ!

なんとまぁ、気持のよい眺め!甲府盆地と富士山を遠望する絶景の境内です。平安時代の歌集の頃から、歌人たちを魅了してきた眺めなんでしょうね。国土交通省の「関東の富士見百景」にも選定されています。

今回は見晴らし抜群の境内が魅力の『差出磯大嶽山神社』のご紹介でした。なお、水曜日は社務所がお休みのようなのでご注意を。

基本情報

・名称:展望の杜 差出磯大嶽山神社
・住所:山梨県山梨市南1376-1
・電話:0553-22-0081
・社務所:9~16時,水曜日定休
・駐車場:あり
・HP:https://daitakesan.jp/
・アクセス
-JR中央本線「山梨市駅」徒歩20分