ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【鮎壺の滝・五竜の滝】静岡・黄瀬川の滝めぐり

こんにちは。今回は静岡県を流れる「黄瀬川」にある2ヶ所の滝をめぐる散策です。
一つは、JR三島駅にも近い『鮎壺の滝』、もう一つは裾野市にある『五竜の滝』。
ともに静岡県の天然記念物に指定されている名瀑です。

まずは『鮎壺の滝』の散策から。
案内板の航空写真を見ると、住宅やマンションが建つ、街のすぐそばにあるんですね!
「黄瀬川」を挟んで左側が沼津市、右側が駿東郡で、ちょうどその境界に位置しています。静岡県天然記念物に指定されている他に、ユネスコ世界ジオパーク「伊豆半島ジオパーク」のひとつにも認定されており、おおよそ1万年前に富士山の噴火によって流れ出た「三島溶岩流」にできた滝です。前回ご紹介の「割狐塚稲荷神社」から徒歩6~7分のロケーション。

『鮎壺の滝』前までは車で行けませんので、県道87号沿いの「鮎壺広場駐車場」に駐車、そこから『鮎壺の滝』までは徒歩100mくらいです。駐車スペースは狭く、5台程度しか駐車できません。満車の場合は、「下土狩駅」前の長泉町営駐車場(有料)を利用する手もあります。
「鮎壺広場駐車場」からテクテク歩いていくと、程なく「黄瀬川」が見えてきます。正面の松の向こう側が崖になっており、滝が流れ落ちています。

鮎壺の滝

遊歩道に沿って、松の反対側に回り込むと、目の前に『鮎壺の滝』が姿を現します!

幅約90m、落差約10mの滝は、なかなかの迫力。訪問したのは9月下旬で、水量は通常より若干少なめ。多い時は4条の滝となり、流れ落ちる様は大迫力なのだとか。

天候に恵まれれば、富士山とのコラボが見られるのも『鮎壺の滝』の魅力のひとつ。

「鮎壺」と言う名前は、この場所に鮎が止められ滝壺にたくさん群れていた事に由来する説、もともとは、滝壺が藍のように青いので「藍壺の滝」と呼ばれていたのが、いつしか「あゆつぼ」になってしまった説などがある模様。
『鮎壺の滝』は黒澤明監督の「七人の侍」のロケ地としても知られており、三船敏郎が鮎を捕まえるシーンに登場しています。

鮎壺のかけ橋

『鮎壺の滝』を正面から見られる「鮎壺のかけ橋」へ。

吊り橋の真ん中あたりから眺めた『鮎壺の滝』はこんな感じ。
橋の反対側は「沼津市」になりますが、沼津市も「ぬまづの宝100選」に『鮎壺の滝』を選定しています。

裾野市中央公園

さて、場所変わって「裾野市中央公園」。この公園内に『五竜の滝』があります。
もともとは、東海道線佐野駅(現・御殿場線「裾野駅」)の開業に伴い、明治時代にオープンした「五龍館佐野ホテル」が建てられた場所で、中央公園は佐野瀑園と呼ばれ、賑わっていたのだそう。その後、東海道線は熱海ルートに変更、佐野駅は御殿場線となった事により衰退していった後、1974年に、現在の「裾野市中央公園」として整備されたとの事。

旧植松家住宅

公園の正門近くには、こんな古民家もあります。国の重要文化財にも指定されている「旧植松家住宅」で、尾張国津島から移住してきたとされる植松氏の住居です。1700年前後に建築されたらしい。植松氏は、源頼朝が富士の裾野で鷹狩をした頃、この地に移住し、代々名主を務めた方といわれています。

五竜の滝(雄滝)

高台にある公園の入口から、園内を流れる黄瀬川のほとりまで下っていくと、目の前にど~んと現れる『五竜の滝』。全部で5本の滝が流れ落ちているのが、名前の由来のようです。5本の滝は『五竜の滝(雄滝)』と『五竜の滝(雌滝)』に分けられており、正面から確認できる3本の滝は「雄滝」。2本で構成する「雌滝」は、向かって右側の木立の奥にある為、ここからは見えません。滝には名前が付けられており、「雄滝」の3本は、左から順番に「雪解(ゆきどけ)」「富士見」「月見」。

幅約100m、高さ約12mから流れ落ちる滝は、水量も多く大迫力!遊歩道の先端まで行くと、水しぶきが舞ってきます!

遊歩道は2段になっており、より川に近い遊歩道から、豪快な滝を眺めます。

五竜のかけ橋

ちょっとスリリングそうな吊り橋がかかっており、『五竜の滝』のビュースポットになっています。早速、渡ってみる事に。

長さ63mの吊り橋は、一度に5人までしか渡れません。ユラユラ揺れるので、高い所が苦手な方は恐いかも知れませんね。

吊り橋の上から見た『五竜の滝』。

五竜の滝(雌滝)

『五竜の滝(雄滝)』に向かって、右側の木々が生い茂った奥にある『五竜の滝(雌滝)』。この日は、そこまでの散策路が通行止めになっていたので滝の近くに行けませんでした。上の写真は、吊り橋から撮ったもので、木々の向こう側にかろうじて、滝が見えました。二つの滝は、「銚子」「狭衣(さごろも)」と名付けられています。

小高いところに、こんなミニ展望台もありました。ベンチに座りながら記念撮影が出来ますね。
『裾野市中央公園』は見学自由の公園ですが、開園は8時30分から。8時30分前はゲートが閉まっていますのでご注意。今回は、静岡県・黄瀬川の滝めぐりのご紹介でした。
なお、周辺のおすすめスポットに関しては、以下もご参照下さい!

基本情報

〇鮎壺の滝
・住所:静岡県駿東郡長泉町下土狩1052-4
・営業時間:見学自由
・駐車場:5台(無料)
 ※下土狩駅前の長泉町営駐車場も利用可(有料)
・アクセス
-JR御殿場線「下土狩駅」徒歩5分

〇五竜の滝(中央公園)
・住所:静岡県裾野市千福7-1
・電話:055-992-5005
 ※裾野市観光協会
・開園時間
-8:30~17:00(4/1~9/30)
-8:30~16:00(10/1~3/31)
・休園日:年末年始(12/29~1/3)
・入園料:無料
・駐車場:あり(無料 約50台)
-HP:中央公園(五竜の滝)/裾野市
  ※裾野市公ウェブサイト
-アクセス
-JR御殿場線「裾野駅」徒歩23分