こんにちは。今回は『東京・新宿』のパブリックアート巡りです。
新宿と言うと、歌舞伎町周辺のゴチャゴチャした街をイメージされる方も多いかと思いますが、『東京都庁』のある西新宿は、超高層ビルが立ち並ぶオフィス街。敷地内にパブリックアートが点在するビルもあり、彫刻とアートなビル観賞を楽しみつつ、散策できる街です。
今回の散策は『新宿アイランドタワー』『新宿中央公園』『東京都庁』を巡るコースです。
新宿東口駅前広場
散策のスタート地点「新宿駅」東口駅前広場。2020年にリニューアルされた場所です。広場には何やら巨大なモニュメントが…。
松山智一氏が手掛けた「花束も持っている少年」をモチーフにした作品との事で、高さ7mもあるそう。待ち合わせ場所には良さそうですね。
モード学園コクーンタワー
新宿駅東口から西口へ移動。「モード学園コクーンタワー」が全貌を現します。
まるで、SF映画の宇宙都市に出てきそうな外観が特徴的なビルです。コクーン(繭)をイメージしているそう。数々の賞を受賞している建造物で「世界の建築家が選んだ過去50年で最も影響力のある高層ビル50選」に日本の建築物から唯一、選出されています。
設計は丹下健三氏が設立した都市・建築設計研究所を前身とする「丹下都市建築設計」。
東京都庁付近から遠望。やはり、高層ビル群の中、際立った存在ですね。
「Hand of Peace」
鎌田恵務 作
「モード学園コクーンタワー」の向いにある「新宿センタービル」前の広場にパブリックアート発見!
平和を祈る”ピースサイン”をモチーフにした作品で、作品真ん中の穴から顔を出して、記念撮影も出来ますね。
新宿アイランドタワー
「新宿センタービル」から徒歩3分程度で、「新宿アイランドタワー」に到着。
お馴染みのパブリットアートがお出迎え。
「LOVE」
ロバート・インディアナ作
ニューヨークやフィラデルフィアなど、世界各地に設置されている「LOVE」のオブジェ。『新宿アイランドタワー』のも、そのうちの一つです。
「Caleidoscopio」
ジュリオ・パオリーニ作
『新宿アイランドタワー』パティオへの階段近くのパブリックアート。
神殿の柱みたいですね。作品名の「カレイドスコーピオ」とは、イタリア語で”万華鏡”を意味しますが、難解なタイトルです。
「Astronomical clock」
作品「Caleidoscopio」の後方に建つ塔に埋め込まれた「天文時計」のデザインもジュリオ・パオリーニ氏が手掛けたらしい。
「PASSI」
ルチアーノ・ファブロ作
『新宿アイランドタワー』周辺には一部、池が整備されており、その中に何点かパブリックアートが設置されています。この作品には、イタリア語で詩が刻まれているみたいです。
「Pleiades」
長沢英俊 作
日本のアーチストの方の作品。
作品名「プレアデス」とは、プレアデス星団で、和名は昴(すばる)。星団を構成する星たちを表現しているようですね。
「Unghia e marmo」
ジュゼッペ・ペノーネ作
この作品も池の中に設置されています。作品名「ウンギア・エ・マルモ」とは”爪と大理石”との意味で、ガラス部分が爪を表現しているんですね。
新宿中央公園
『新宿中央公園』に到着。
新宿区立の公園の中では、一番広い公園です。芝生広場に何点か、彫刻が設置されていますので、早速、鑑賞しに行きます。
平和の鐘
高さ10mのカリヨンで、1日4回、音色が聴けるようです。高層ビルとのコラボが合っています。
「絆(きずな)」
三澤憲司 作
この日はロープが張られており、近くで鑑賞できませんでしたが、散策路沿いから写真を一枚。木陰の向こうに彫刻が佇んでいる雰囲気がいいですね。
「瞭(りょう)」
分部順治 作
「髪(かみ)」
渡辺弘行 作
「燮(やわらぎ)」
佐藤健次郎 作
『新宿中央公園』内に設置されたパブリックアート・彫刻の中で、一番気に入った作品。太陽に向かって手を伸ばす親子を表現した作品との事です。
東京都庁
『新宿中央公園』の隣りに位置する『東京都庁』に到着。
ここは、展示作品が豊富で野外美術館のような場所。『東京都庁』と言う巨大な建造物もアートな佇まいで、見応え十分。この建物も丹下健三氏の設計なんですね。では、順番に見て行きます。
「雲」
永廣隆次 作
どこでどう繋がっているのか、気になってしまう作品。都庁とコラボさせてみました。
「Cubics' conference」
齋藤史門 作
キューブ(立方体)が浮いているような作品。都庁をバックにそびえ立つさまは、カッコいいですね。
「風景の断片」
マルタ・パン作
大きさの違う富士山のような形のオブジェが5つ。都庁とのコラボが合いますね。この作者の方、水に浮かぶ彫刻を制作された方。
「熔融」
森正 作
作品の穴の開いた部分が、とろけて、下に溜まっているのでしょうか。
「そり86番」
成田武羅 作
作品名「そり86番」なんて、いったいどういう意味から付けられているのか想像もつきません。
「朱甲容」
清水九兵衛 作
都庁敷地の外の歩道に設置されている作品。この作者の方の「IWAIKANMURI」と言う作品を横浜・伊勢佐木町で見た事があります。
「TENTO MUSHI」
宮本信夫 作
小さいお子さんに大人気の作品。この日も母子で散歩中で、保育園くらいのお子さんが”てんとうむし”に上って遊んでいました。
「水の神殿」
関根伸夫 作
第一本庁舎と第二本庁舎を結ぶ、ふれあいモールに設置されており、作品の外周はベンチとしても利用されているパブリックアートです。
「点・転・天 90-D」
山西俊彦 作
様々な大きさの繋がった直方体がうねっている感じが面白い作品。
「空の台座」
関根伸夫 作
リングの内側にビルとか山がありますね。空から見た地上の風景なのかも知れません。ちょうど、タイミングよく、頭上を飛行機が通っていきました。
「宇宙からのメッセージ」
速水史朗 作
この作品も都庁外周の歩道に設置されています。小さいお子さんとお父さんが、このパブリックアートを使って”かくれんぼ”をしていました。
「地平線の断片No.2」
菊地伸治 作
砂漠のピラミッドをイメージしているのでしょうか。作品の大きさの割には、台座が小さいのが面白い。何だか浮いているように見えます。
都民広場
さて、本日のパブリックアート鑑賞の最後に「東京都庁・都民広場」へ。
ここから見る『東京都庁』が素晴らしく、パブリックアートとのコラボを意識しながら鑑賞していきます。
「my sky hole 91 Tokyo」
井上武吉 作
都民広場の両側に1本ずつ建っているオレンジ色の巨大な建造物。緩やかに空に向かって伸びている形が、希望を表現しているようにも見えますね。
「はばたき」
舟越保武 作
「早蕨」
佐藤忠良 作
都民広場には、こうした女性のブロンズ像が多く、回廊のような通り道に8体の彫刻が展示されています。
「エピダウロス・追想」
淀井敏夫 作
都庁とのコラボも素晴らしく、カッコ良すぎる彫刻です。都民広場の中で、一番気に入った作品。
「アダムとエヴァ(ジュンカンムタン)」
池田宗弘 作
禁断の果実を食べてしまった「アダムとイブ」の彫刻。正に食べようとしている場面ですね。イブは、ヘブライ語のハヴァ、ギリシャ語のエヴァに由来するそう。
これにて『新宿』パブリックアート巡りは終了。
『東京都庁』には38点、『新宿アイランドタワー』には14点ものパブリックアートがあり、見落とした作品も沢山あるようなので、次回の散策時に、またレポートしようと思います。では、また。
基本情報
〇東京都庁
・住所:新宿区西新宿2-8-1
・電話:03-5321-1111
・駐車場:あり(有料)
・HP:https://www.metro.tokyo.lg.jp/
〇新宿中央公園
・住所:新宿区西新宿2-11
・電話:03-3342-4509
・駐車場:なし
〇新宿アイランドタワー
・住所:新宿区西新宿6-5-1
・電話:03-3348-1177
・駐車場:あり(有料)
・HP:http://shinjuku-i-land.com/
アクセス
散策コース
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