こんにちは。東京・調布市にある『彫刻のある散歩道』を散策してきました。
多摩川沿いを走る「桜堤通り」の歩道の中に、約1㎞にわたってパブリックアートを配した散歩道があります。位置的には、ちょうど日活撮影所の前あたりです。
彫刻のある散歩道入口
調布市が”彫刻のある街づくり”を目指して整備した小径なのでしょう。
通常の歩道に並行して作られた小径の生垣にパブリックアートを配した構造で、所々にベンチを置いて憩えるようにしてあります。設置作品数9点と書かれていますが、モニュメントを合わせると計10点。それでは、順番に鑑賞していきます。なお、こちら側の入口はフットサル場「J-SOCIETY FOOTBALL PARK調布」のすぐ近く。
「Nymph」
平井一嘉 作
いきなり”マネキン”のような彫刻でビックリ。「Nymph=ニンフ」とはギリシャ神話などに登場する歌と踊りが好きで、女性の姿をした精霊らしい。この精霊たちはコーラスグループを組んでいるようだ。
「大地の使者」
鈴木武右衛門 作
バス停脇に設置された大きな”サイ”の彫刻。現在世界にいるサイは、ジャワサイ、クロサイ、スマトラサイ、インドサイ、シロサイの5種類のようですが、このサイはどのサイなのだろうか。角がテカテカしていて立派。
「プリアテル」
前田忠一 作
妖精がカブトムシに乗って、突撃しそうな感じが目を引く作品。調布市HPの作品紹介によると、”プリアテル”とはユーゴスラビアの言葉で友達という意味らしい。
「童の夢」
宮澤光造 作
台座の白い石は雲をイメージしているそう。朝陽を浴びながら、にこやかな表情を浮かべ、空を見上げている童の像を見ていると、何だかほっこりしてきます。
「風のフォルム」
須藤博志 作
風の姿を形象化した作品との事。赤御影石にあけられた穴や隙間から吹いてくる風を感じた時に、”風の姿”がわかるのかも知れませんね。
「リバイアサン」
天野裕夫 作
”リバイアサン”は、「旧約聖書・ヨブ記」に登場する巨大な水棲の怪物。過去に映画やイラストなどで見た”リバイアサン”は、龍のような姿をした巨獣と思っていましたが、この彫刻は、クジラの背中に要塞・戦艦が乗っているような不思議な生き物になっています。また、横から見ると”クジラ”なのですが、正面から見ると、もう一つ顔があるのも面白い。
ゾウやら人の顔やら、細部までよく作られているスゴイ世界観の作品かと。
顔を近づけて間近で鑑賞すると、なかなかの迫力です。
調布市「町村制100年 平成元年記念」のオブジェ。説明板によると母親が子供を抱いている様子をモチーフにした作品のよう。
散歩道途中の雰囲気の良い広場。しばし休憩します。
「花の柱」
平山隆也 作
石の柱の中に隠れていた少年がひょっこり顔を出したようなインパクトのある作品。
色がつけられた”コスモスの花”が作品のアクセントになっています。
「生命の樹と授かりものたち」
松本雄治 作
生命の実がなる木に集まった小鳥や蛇などの動物たち。わかりやすくも深い作品です。
「Harmony」
松本憲宜 作
”ギザギザ”の部分が3重になっており、調和した雰囲気をつくっていますね。
この作品「Harmony」で『彫刻のある散歩道』は終了。この地点がスタートとも言えます。『彫刻のある散歩道』から多摩川は見えませんが、すぐ近くに多摩川土手の遊歩道があります。今日は天気がいいので、多摩川沿いを歩いて、もう少し遠くまで行ってみようかな。
基本情報
・名称:彫刻のある散歩道
・住所:東京都調布市染地2
・駐車場:なし
アクセス
〇京王線
『布田駅』より徒歩18分
〇京王相模原線
『京王多摩川駅』より徒歩20分
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