ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

『上野恩賜公園』アートとオブジェをめぐる散歩

こんにちは。東京都台東区『上野恩賜公園』のアートとオブジェをめぐる散歩に行ってきました。
町名にもなっている「上野公園」と呼ぶほうがポピュラーかも知れませんね。広い園内に複数の美術館、博物館を抱える大きな公園と言う事もあり、たくさんのアート作品、オブジェが点在しています。

JR上野駅公園口

随分とモダンな造りの「JR上野駅」公園口駅舎。
「上野駅」と言えば、何となく、”津軽海峡冬景色”=古い駅舎を連想してしまいますが、「JR上野駅」公園口は、2020年の移設に伴い新駅舎になったばかり。今回の散策は、ここからスタートします。

案内図

「JR上野駅」公園口の改札を抜け、真っすぐに進むと「上野動物園」表門に辿り着く”見事な動線”になっていますね。
今回は、「東京都美術館」の屋外展示品と美術館周辺のパブリックアートを中心に鑑賞後、園内を横断して「中央改札」から帰るコースで”ぶらり散策”します。

東京文化会館

公園口向いにある都立ホール「東京文化会館」前の安井誠一郎氏の胸像。初代~第3代東京都知事だった方です。

安井誠一郎氏の胸像の向こう側、「東京文化会館」堀の中に、弓を持った女性の彫刻・パブリックアートを発見。
作者の方など詳細不明ですが、足にまとわりつく犬が可愛いらしい。

国立西洋美術館

2022年4月8日まで館内施設整備の為、休館中の「国立西洋美術館」。この施設屋外にはロダンの彫刻数点が展示されているのですが、再開までもう少しの辛抱ですね。
工事フェンスにも書かれていますが、実はここ「国立西洋美術館」は、2016年に世界遺産に登録されているんですね。東京の真ん中に世界遺産があるなんて意外。「国立西洋美術館」の本館は、近代建築の父・ル・コルビュジエ氏の設計で「国立西洋美術館」を含む7カ国17作品が「ル・コルビュジエの建築作品 近代建築運動の顕著な貢献」という名称で登録されています。

正岡子規の歌碑

明治時代に上野公園で草野球を楽しんでいた、俳人・歌人の正岡子規の名前を冠して「正岡子規記念球場」と呼ばれています。野球のボールの形をした歌碑には正岡子規の俳句。「春風やまりを投げたき草の原」

デザイン交番

上野警察署 動物園前交番。目を引く外観の交番です。「デザイン交番」と呼ばれる、1982年東京都「文化のデザイン事業」に基づき、警視庁が、外部の建築家に委託して建設された交番のひとつ(黒川哲郎氏設計)

ラジオ体操の碑

ラジオ体操広場として永年、多くの人々に親しまれている上野公園に、ラジオ体操制定50周年を記念して東京都郵政局が建立した碑。残念ながらラジオ体操発祥の地ではありません。(発祥の地は東京・神田の佐久間公園)このオブジェの形は何をイメージしたものだろうか。

シロナガスクジラのオブジェ

「国立科学博物館」の敷地内にある巨大オブジェ。

お馴染み「シロナガスクジラ」のオブジェですね。全長30mもあるそうです。こんなに大きいので博物館の敷地内に入らなくても観賞可能です。

芸術の散歩道

「東京都美術館」の裏にある”芸術の散歩道”。東京藝術大学の学生の方の作品で、卒業修了制作作品の中から、「東京都知事賞」に選定された作品を屋外展示しています。
作品は毎年入れ替わります。東京都×東京藝術大学の良い取組みですね。

「はだかの王様」

臼田貴斗 作

何だか、少々お疲れの様子の王様のように見えます。

「Sun Room」

伊東五津美 作

DIYでつくったような小屋の中にボールが入っている作品。作品と言われないと素通りしてしまいそうな変わったアートです。案内板によると、夜間、中のボールが光るみたいです。鑑賞もその時間帯のほうが良いかも。

「とらわれた男」

成瀬隆之 作

誰かに”捕らわれた”訳では無さそうですが、何か妄想にでも取りつかれたような表情と格好。首が異常にやわらかそう。

「ねぇ、おねがい」

御代将司 作

これは”イタチ”でしょうか。まるで人間のように手を合わせている様は、妙に可愛らしい。よ~く見ると笑みを浮かべているようにも見えます。
一体、何をお願いしているのかな。

「my sky hole 85-2 光と影」

井上 武吉 作

ここからは、「東京都美術館」収蔵品で、敷地の入口付近に置かれた屋外展示品を何点か鑑賞します。
「my sky hole 85-2 光と影」は、東京・町田市の「芹が谷公園」にもシリーズ作品が展示されています。何度見ても、スターウォーズの”デス・スター”を連想してしまいます。

「3つの立方体 A」

堀内正和 作

「三本の直方体B」

堀内正和 作

同じ作者の方の作品2点。”おやっ”とする不思議な形です。

「メビウスの立方体」

五十嵐 晴夫作

目が錯覚してしまいそうな興味深い作品。一体どういう造りになっているのだろうか。

花手水

帰りがけに立ち寄った「上野東照宮」の花手水が綺麗だったので、写真を一枚。不定期でディスプレイされているみたいです。

上野大仏

受験生に人気の「上野大仏」。関東大震災の倒壊、戦時中の金属供出のより、胴体部分が失われ、顔面だけが残りましたが、”これ以上は落ちない”と言う意味で、受験生が祈願します。

西郷隆盛像

『上野恩賜公園』の彫刻と言ったら、やはり「西郷隆盛像」を見ないわけには行きません。相変わらず、鋭い眼光ですね。

JR上野駅中央改札

中央改札に到着。券売機の上にあるステンドグラスもパブリックアートです。
「ふる里・日本の華」 平山郁夫 作

「翼の像」

朝倉文夫 作

券売機の向いにある彫刻。後ろから見ると、今にも飛び立ちそう。待ち合わせ場所として大活躍のようですね。

「三相 智情意」

朝倉文夫 作

16番線近くのスペースに、またもや朝倉文夫氏の彫刻・パブリックアート発見!
背中合わせに立っている3人の女性が印象的な作品です。台座の説明文によると、朝倉文夫氏が、偶然、上野駅開設と自らの生誕が同じ年である事を知り、作品を駅に寄贈したとの事。

石川啄木・歌碑

石川啄木の歌碑。彫刻「三相 智情意」の近くに設置されています。
「ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」
故郷を離れて、都会で暮らす人には、グッとくる俳句なのかも知れません。時代を超えた名作ですね。
上野発着の電車が多く停まっている、何となくレトロな雰囲気の漂う駅のホームを眺めていると、ちょっとだけノスタルジックな気分に浸れるかも知れません。

基本情報

・名称:上野恩賜公園
・住所:東京都台東区上野公園・
    池之端三丁目
・電話:03-3838-5644
・入場料:無料(一部施設有料)
・駐車場:あり(有料)
・公式HP:上野恩賜公園 Ueno Park 公式ホームページ

アクセス

〇JR山手線/京浜東北線他
 東京メトロ銀座線/日比谷線
 『上野駅』より徒歩3分
〇京成本線
 『京成上野駅』より徒歩1分

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