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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【駒門風穴】町の一角・民家の裏にある巨大洞窟

こんにちは。今回は静岡県御殿場市にある『駒門風穴』の散策レポートです。
「こまかどふうけつ」ではなく、「こまかどかざあな」と読みます。およそ1万年前の富士山の噴火によって形成された溶岩洞窟です。こんなところに、こんな大きな洞窟がある事にビックリ!富士山麓の溶岩洞窟では最大級なんですね!

『駒門風穴』は、県道155号沿いに点在する民家の裏にあります。こんななんの変哲もない場所に巨大な洞窟が潜んでいるなんて思えませんよね。

駐車場

駐車場の場所がわかりづらいのですが、「駒門風穴駐車場入口」の看板が目印。Google mapにも載っています。駐車場は『駒門風穴』入口から数十メートル離れた道路(県道155号)の反対側にあります。未舗装の駐車場で利用は無料でした。

駒門風穴概要

国の天然記念物に指定されている『駒門風穴』。洞窟は最深部で入口から244m(公開されている最深部は約154m)もあるようですね!

駒門風穴案内所

駐車場から程なく「駒門風穴案内所」に到着。何だか、ぶどう園みたいな入口。これは藤棚かな。巨大洞窟があるような雰囲気じゃないですね。見学は有料で、大人300円(2024年3月時点)

入口を入るとすぐに鳥居があります。鳥居の先を進むにつれて、今までの雰囲気がガラッと変わっていく感じ。霊峰富士山の溶岩流がつくりだした神域・パワースポットなのかも知れませんね。

駒門風穴諸社

風穴の入口には小さな3つの祠があります。
右側から順番に「子安神社」「風神社」「蚕養神社(こがいじんじゃ)」。
「子安神社」の御祭神は「木花咲耶姫神(こなはなさくやひめのかみ)、「風神社」は「志那津比古神(しなつひこのかみ)」「志那津比売命(しなつひめのみこと)」、そして「蚕養神社」は「大気都比売神(おおげつひめのかみ)」が祀られています。

駒門風穴 案内図

熔岩洞窟の全体図はこんな感じです。途中に散策路が2つに分かれています。

駒門風穴

そして、地面にパックリと開いた裂け目が目の前に現れます。ここが『駒門風穴』です。民家の裏に、こんなのがあるなんて想像もできませんね!

洞窟の入口から振り返ってみます。石祠「駒門風穴諸社」から下った所にあります。

散策路もコンクリート等で整備されている訳でもなく、比較的自然のままの地形を歩いていくので、”プチ冒険気分”が味わえそう。洞窟内は年間を通して、気温13℃で安定しているらしい。

洞窟の入口部分の天井はかなり高いです。ここで20mくらいあるのかな。裂け目のような入口からは想像もできないホールのような場所です!

「春雨橋」と呼ばれる橋が二つあります。道幅は狭いので行きは右側、帰りは左側と言うことなんでしょうね。

順路の看板に従い、さらに奥へ。

天井からポタポタと水滴が落ちてきます。頭や洋服を濡らしたくない方は合羽を着て、散策するのが良いかと。

頼朝公駒形石

洞窟内には面白いネーミングの石がたくさんあります。これは「頼朝公駒形石」。
「駒門」という地名の由来は、源頼朝が富士の巻狩りでこの地を訪れた際、頼朝の馬が大きな石の前で止まり、それが駒止石と呼ばれるようになったところから来ているようです。

蝙蝠座敷跡(こうもりざしきあと)

今もコウモリは棲んでいるようなのですが、光も届かない洞窟のもっと奥に潜んでいるのだろうか。

奥に進むにつれ、だんだんと天井が低くなっていきます。

「本穴」の一番深い所に到着。この先は立入禁止です。案内板によると、このあたりは「一の地獄川」。立入禁止のさらに奥の行き止まりに奥宮があるのだとか…。昔はそこまで散策できたのだろうか。

枝穴

道が二手に分かれるポイントまで戻り、お次は「枝穴」を散策します。

波状紋(はじょうもん)

「枝穴」での見どころは、溶岩が押し出された後に出来た波のような模様。自然がつくりだした神秘ですね。

散策を終え、再び風穴入口に。ゆっくり回って15~20分くらいでした。

富士の湧水

帰りがけに敷地内で見つけた「富士の湧水」。雑草が生い茂る中から水が滴り落ちていますが、富士山からの地下湧水で飲めるのだそう。これ、東名高速の駒門PAにある「富士山の天然水」の水汲み場と同じですね。溶岩洞窟の散策記念に”名水”のお持ち帰りもできますよ。

今回は富士山麓のドライブで、ちょっと立ち寄りたい『駒門風穴』のご紹介でした。

基本情報

・名称:駒門風穴
・住所:静岡県御殿場市駒門69
・電話:0550‐87‐3965
・駐車場:あり
・営業時間:9~17時(3-11月)
      9~16時(12-12月)
・定休日:12月31日
     12月~2月/毎週月曜日(祝日の場合は営業、1月第一・第二月曜日は営業)
・入場料:大人300円,中高校生200円,小学生100円
 ※2024年3月時点
・アクセス
‐車:東名高速道路/御殿場ICから10㎞、裾野ICから5.5㎞
-JR御殿場線「富士岡駅」徒歩約20分