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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【御胎内清宏園・胎内神社】ほぼ”プチ探検”レベルの「胎内めぐり」

こんにちは。今回は静岡県御殿場市にある『胎内神社』と「胎内めぐり」のご紹介です。『胎内神社』は、『御胎内清宏園(おたいないせいこうえん)』と言う有料で散策できる公園の中にあります。
この一帯は、1707年の富士山噴火により、溶岩で埋まってしまった地域に、永い年月の間に木々が生い茂ってできた森です。こんな森の一角に、今回訪問のお目当てで、国の天然記念物にも指定されている「熔岩隧道」があります。ここが、”プチ探検レベル”の洞窟探索ができる場所で、ちょっとスリリング。「熔岩隧道」近くには『胎内神社』が鎮座しており、洞窟は、産道をイメージさせるような構造のため、洞窟探索は「胎内めぐり」と呼ばれ、”安産の神様”へのお参りとして、多くの参拝者が訪れています。

園内入口

駐車場は無料で、普通車25台ほど駐車可能。駐車場奥にある受付で入園料を支払い、園内に入ります。入園料は大人200円(2024年1月時点)。
なお『胎内神社』の御朱印は、受付で扱っており、園のホームページを見ると、入園前にお願いし、参拝後に受け取るみたいですね。(初穂料200円 2024年1月時点)

貸出用ライト付きヘルメット

そして、忘れてはいけないのが、熔岩隧道「御胎内」を探索する時に使用するヘルメット。受付にて有料でレンタルしています。(レンタル料/50円  2024年1月時点)
個人的には、これ、絶対に必要かと思います。ヘルメットなしでも行けなくは無いのでしょうが、狭い洞窟に頭をガンガンぶつけて、かなり痛い思いをする羽目になるかも。また、隧道内は真っ暗になる箇所もあり、スマホのライトで照らしながら進むと手が塞がってしまうので、ヘルメットに付いていているライトを使用するほうがいいですよ。ヘルメットやヘッドライトをお持ちの方は、準備して行ってもいいかも知れませんね。

園内の雰囲気

とにかく園内は広いです。基本的には溶岩地帯にできた森の中の散策のみですが、ボーイスカウト等の団体はキャンプ場として利用できるスペースもあるようです。

散策路の途中に展示されていた溶岩。

管状溶岩樹型

溶岩に包まれた木が、溶岩が冷えて固まった後、木が木炭になった部分に空洞ができたものを「管状溶岩樹型」と言うらしい。公園の造成中に見つかったものが展示されています。

散策路を進んでいくと「天然記念物  溶岩隧道」の看板。

胎内神社の鳥居

公園入口から5~6分程度歩いた、少し開けた場所に赤鳥居があり、ここからが神域になります。

参道付近に広がる苔が綺麗です。木洩れ日があたって雰囲気良し。

胎内神社

『胎内神社』の御祭神は、木花開耶姫命、猿田彦命。
もとは猿田彦を御祭神としてお祀りした池田家の個人神であったが、後に木花開耶姫命を合祀し、村の神社となる。これは、胎内洞窟内に勝間田一族が、子育不動尊を安置し、「穴不動」とか「子安さん」とかよばれ村人から崇敬された為であるとの事。『胎内神社』と名づけられたのは大正八年で、現在の社殿は昭和34年に改築されたもの。(引用元:静岡神社庁ホームページより)

開運おみくじの自動販売機は、やはり、子授・安産関連。

印野の溶岩隧道

これから入る洞窟の案内図です。行きのルートは、”父の胎内”と呼ばれる参道を通って、一番奥の本殿まで行き、帰りは”母の胎内”と呼ばれるルートで出口まで戻ってきます。”母の胎内”が難所ですよ~。

溶岩隧道入口

溶岩隧道の入口は、社殿のすぐ横にあります。妊娠されている方は入洞不可との看板がありますね。奥に行けば行くほど、本当にこんな所を進むのか…と思うくらい狭いんです!

洞窟の入口はこんな感じ。草むらの奥のひっそりした場所にありました。

父の胎内

父の胎内の小腸・大腸部を通って、どんどん奥へ進んで行きます。このあたりは、中腰や、少ししゃがんだ姿勢で進めるので、まだ楽勝。

乳房石まで辿り着くと、洞窟の半分くらいまで進んだ事になります。

胎内本殿

そして、本殿に到着。萬治年中の奉祀、明治20年遷宮と書かれています。

ここら辺は、灯りが無かったので、ヘルメットのライトを頼りに進んで行きます。ところどころに灯りが設置されているようなのですが、一定の間隔で点灯・消灯をしている?せいか、灯りが消えると、ホント真っ暗です!

奥殿

狭い洞窟にハラハラしながら、奥殿に到着。
”奥を知らず”って何だろうか?案内図によると、行き止まりの洞窟が1本ありましたが、その事なのかな。”子返り”って何?

これが”子返り”?奥殿の横にある最大の難所が登場!ここを進めって言うのかい…と思うくらい狭い穴!四つん這いにならないと通れない難所です。赤ちゃんのようにハイハイして進め…と言う事で”子返り”なんだろうか。地面は水に濡れた石がごろごろしているので、手と膝が汚れてしまうのは避けられません。

安産石と母の肋骨

この”母の肋骨”は、映画「エイリアン」の一場面を連想してしまいますね!ライトの灯りが妖しく、骨のような岩壁を照らしています。

難所はさらに続きます。いやはや、ホント狭い。観光用に参道が整備されているわけではなく、自然のままなんでしょうね。閉所恐怖症でない方でも息苦しさを感じそうな場所ですね。

産口

ここまで来れば、出口はもう少し。

ようやく出口が見えてきました!

出口はこんな感じです。入口から10mほど離れたところから出てきます。無事に”プチ探検”終了!

境内散策中に見つけた、手づくり感満載の記念撮影用の台座。富士山の形をした可動可能な板にスマホを載せるんですかね。よ~く見るとフォト・スポットではなく、”フォット・スポット”と書かれていますね。
それにしても、なかなかすごかった「熔岩隧道」の探索。山梨県河口湖近くにある「船津胎内樹型」の洞窟よりも探検レベルは高かったです!行かれる方は、必ず、汚れても良い服装でお出掛け下さい。それと軍手も用意しておいたほうがいいですね。また、リュックを背負ったままだと、通り抜けられない狭い箇所もあるので注意。
もう一つの「胎内神社」である「船津胎内樹型(無戸室浅間神社)」については、以下の記事をご参照下さい!

基本情報

・名称:御胎内清宏園(胎内神社)
・住所:静岡県御殿場市印野1382-1
・電話:0550-89-4398
・営業時間:8:30~17:00(2-10月)
      8:30~16:30(11-1月)
 ※胎内神社参拝と洞窟への入洞
  2-10月の期間は16:15迄に入園
  11-1月の期間は16:00迄に入園
・定休日:年末年始
 ※積雪や悪天候時、臨時休業の場合あり
・入園料:大人200円,小人100円
 ※小人:3歳~18歳未満
 ※2024年1月時点
・駐車場:あり
・アクセス
-自動車
 東名高速「御殿場IC」から約20分
 新東名高速「新御殿場IC」から約15分
 東名高速「駒門スマートIC」から約15分
-バス
 JR御殿場線「御殿場駅」下車
 印野本村行きバス「富士山樹空の森」下車、徒歩約10分