こんにちは。神奈川県三浦半島の南端にある『城ヶ島』の散策レポートです。
3年振りの訪問になりますが、今回は写真多めでご紹介します。”水仙の名所”として知られる『城ヶ島』は、「かながわの花の名所100選」に選定されており、毎年1月中旬から2月上旬頃にかけて、島全体で約60万株の八重咲きスイセンが咲き誇ります。
また、切り立った断崖の海岸、荒波や風の浸食により形つくられた岩石海岸など、風光明媚な場所が豊富な『城ヶ島』は、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で2つ星を獲得しています。
今回は、そんな『城ヶ島』の水仙が咲き誇る季節をまったりと散策します。
城ヶ島公園第1駐車場
まずは『県立城ヶ島公園』の散策。
公園の有料駐車場は二つありますが、より公園に近い「城ヶ島公園第1駐車場」に駐車。駐車料金は1日駐車券(城ケ島駐車場ワンデーパス)で、普通車1日450円(2024年1月時点)。ワンデーパスは、『城ヶ島』6ヶ所の公共駐車場の共通駐車券なので、1日料金で何回でも出し入れ自由になっており、『城ヶ島』の見所を車で行き来しやすくしています。
ウミウのモニュメント
公園入口にあるウミウの像。
このウミウのモニュメントは1/2スケールらしい。実物は結構大きいんですね。『城ヶ島』はウミウの越冬地として有名で、毎年11月から翌年4月にかけて、たくさんのウミウが飛来するとの事。
公園案内図
公園全体は、こんな感じになっています。展望台に立ち寄った後、「安房埼灯台」を通り、磯場まで下りてみます。
二つの灯台
島の両端には、それぞれ灯台があります。『城ヶ島公園』内にある「安房埼灯台」までは、「城ヶ島公園第一駐車場」から500m、「城ヶ島灯台」までは約1.3㎞です。
水仙
早春の『城ヶ島』のハイライトは何と言っても”咲き乱れる水仙”。第1駐車場の周辺にたくさん咲いています。ほのかな甘い香りが漂っていて癒されますよ!
水仙の開花に合わせて、開催されるのが「水仙まつり」。 開催は毎年1月中旬から2月の上旬頃で、期間内の土日には公園内にキッチンカーが出店されるようです。
歩道やトイレのタイルデザインもスイセン。
城ヶ島の猫ちゃん-その1
駐車場周辺の遊歩道脇に猫ちゃん発見!どこにいるかわかりますか?
スイセンの甘い香りに包まれて、ひなたぼっこする猫ちゃん。気持ち良さそう~。
あらら…ぞろぞろの集まってきた猫ちゃんたち!4~5匹ほどいました。第1駐車場の防災倉庫付近をねぐらにしているらしく、調べてみるとボランティアの方がエサやりをしているのだとか。まさか、こんなたくさんの猫ちゃんに会えるとは思わなかった!
園内入口
さて、散策開始!ウミウ像の先にあるゲートを抜けて、安房埼を目指します。
クロマツが立ち並ぶ散策路
『城ヶ島公園』の見どころのひとつであるクロマツ。海風を受けて斜めに育っているのが絵になります。
うみのね広場
クロマツの散策路を抜けると、開放的な「うみのね広場」。
第2展望台
「うみのね広場」近くにある展望台。
展望台からの眺望(富士山ビュースポット)
展望台からは、晴れていれば綺麗な富士山の眺望を楽しむ事ができます。この日は冬の快晴日だったので、富士山の姿もクッキリ!この後の散策でも富士山のビュースポットが登場しますが、『城ヶ島』は富士山の撮影スポットとしておすすめです!
富士山の反対側の眺望は、これから向かう”とんがり屋根の灯台”が遠くに見えます。
第2展望台の近くに海岸まで下りられる遊歩道があったので、行ってみる事に。
岩石海岸に向かって、一気に下りて行く感じがワクワクしますね。この場所、スルーされがちなのかも知れませんが、立ち寄ってみる価値あり。
こんな感じの岩石海岸で、立派な海蝕洞がありました!
人工的に造られたと思われる石の階段を下りてみると波打ち際まで出られます。
この日は若干、波が高かったので、この場所での磯遊びは無理ですが、波が穏やかな日は遊べるかも知れませんね。
安房埼灯台
「安房埼(あわさき)灯台」に到着。
灯台の屋根が尖がっていて、建物の根元が黄緑色をしているのは、三浦半島の名物”三浦大根”をモチーフにしているからなのだそう。現在の灯台は2020年に設置された2代目。初代は1962年の設置で、もっと海に近い岩場の上に立っていましたが、老朽化による建て替えを機に、現在の場所に移ったとの事です。
安房崎
灯台から海岸への下り口は2ヶ所あります。早速、磯場の散策開始!
富士山ビュースポット
ここは、富士山と荒々しい岩石海岸のコラボが楽しめるビュースポットですね!
”どっぱーん”と、もの凄い波が磯場を打ち付けます!危険なほどではありませんが、やはり、この日は波が少し高かったので、迫力のある波しぶきを観る事ができました。荒波と富士山のコラボ写真を撮るなら、ここは良い場所かも。
ウミウの銅像
『城ヶ島公園』の散策終了後、「ウミウ展望台」を経由して「城ヶ島灯台」へ向かいます。ハイキングコースの入口は、このウミウの像が目印。
コースは舗装・整備されている道なので、トレッキングシューズでなくても全然大丈夫です。磯場を散策するのであれば、スニーカーが良いかと。
ウミウ展望台
ハイキングコース入口から、程なく「ウミウ展望台」に到着。
渡り鳥のウミウは、神奈川県指定天然記念物です。また、ウミウの像が設置されていたので、写真を一枚。
「ウミウ展望台」からの眺め。海外のどこかを思わせる、断崖絶壁の地形がスゴイですね!人を寄せ付けないように、切り立った崖に営巣するようなのですが、さすがにここからは見えませんね。ミシュラン2つ星獲得が納得の絶景ですよ!
コースを進んで行くと、道は突き当りに。まずは「馬の背洞門」を観た後、「城ヶ島灯台」へ向かう事にします。「城ヶ島灯台」には、「馬の背洞門」から海岸沿いの岩場と浜を進んでいくコースもあります。
行き先看板から数十メートル進むと、視界が開けて、海岸が見え始めます。
眼下に見えるのが「馬の背洞門」です。
柵の向こう側は、ちょうど「馬の背洞門」の背中の部分。崩落の危険があるので、立入は禁止。
ここも富士山の眺めが素晴らしいですね!
下ってきた岩山を振り返ると、こんな感じ。
馬の背洞門
海食洞穴の「馬の背洞門」。『城ヶ島』の観るべきビュースポットのひとつです。
それにしても、よくこんな見事な洞門になったもんですね。自然がつくり出したアートですな。下から洞門上部の一番細い部分を見ると、今にも崩れ落ちそうで恐い。
みはらし広場
再びハイキングコースに戻り、眺望のよいビュースポット「みはらし広場」に到着。
先程までいた「馬の背洞門」が遠くに見えます。
恋する灯台プロジェクト選定記念碑
このモニュメントは、日本ロマンチスト協会と日本財団による”恋する灯台プロジェクト”に「安房埼灯台」と「城ケ崎灯台」が選ばれた事を記念して製作されたものらしい。”恋する灯台プロジェクト”とは、灯台を「ふたりの未来を見つめる場所」として定義、ロマンスの聖地にふさわしい灯台を「恋する灯台」とし、地域の観光資源としての灯台の価値を見直すことにより、灯台に訪れる老若男女を増やしていく事を目的としているのだそう。
「みはらし広場」から「城ヶ島灯台」までは、あと480m。
富士山を見ながら、遊歩道を歩いていくと、「城ヶ島灯台」が見えてきました。
このあたりは、「長津呂(ながとろ)の磯」と呼ばれる場所で、ここからの富士山の眺めも良い。
城ヶ島の猫ちゃん-その2
磯場に猫ちゃんがいっぱいいるスポットを発見!公衆トイレ近くの岩場で、ひなたぼっこしている猫ちゃんが、なんと5~6匹!草むらの中にキャットハウスらしきものが設置されていたりするので、地域猫なのかな。
城ヶ島灯台公園
灯台の形をした門柱?が「城ヶ島灯台」入口の目印です。
公園は何となく、ギリシャっぽい雰囲気があります。神殿風のアーチの向こう側に見えるのが「城ヶ島灯台」。記念撮影スポットですね。経年劣化により、公園は少し寂れている感がありますが、商店や観光施設が集まる西部地区は、再整備を行い国際観光地を目指すのだそうです。
3年前の訪問時にも気に入った、マグロをくわえた黒猫ちゃんのイラスト。
「海への祈り」
山崎溥之作の「海への祈り」というパブリックアートが設置されています。
城ヶ島灯台
そして、「城ヶ島灯台」に到着。歴史は古く、明治3年(1870年)に西洋式灯台として設置点灯され、その後、関東大震災により倒壊、大正15年(1926年)に改築されたのが現在の灯台なのだそう。
灯台の横に貼られているトリックアートみたいなイラスト。ここにもマグロをくわえた黒猫ちゃんがいました!
やはり、早春の『城ヶ島』散策は、1年の中で一番おすすめしたい季節。天気に恵まれれば、くっきりした富士山の雄姿を拝める確率は高く、水仙の仄かな甘い香りを堪能しながらの散歩は最高ですよ。猫ちゃんたちも可愛かった!
基本情報
〇神奈川県立城ヶ島公園
・住所:三浦市三崎町城ケ島
・電話:046-881-6640
・入園料:無料
・営業時間:8~16時/10~3月
8~19時/4~9月
※駐車場営業時間
・駐車場:あり(有料)
※普通車1日450円
※2024年1月時点
・アクセス
-京急線「三崎口駅」からバス
※「城ヶ島」行きバスで約30分,「白秋碑前」下車徒歩約5分
〇城ヶ島灯台公園
・住所:三浦市三崎町城ケ島689-8
・営業時間:見学自由
・駐車場:あり(有料)
※城ケ島第1~4駐車場から徒歩5~10分程度