こんにちは。今回は東京都豊島区にある『雑司ヶ谷鬼子母神堂』の参拝録です。
同区内の日蓮宗の寺院・法明寺の飛地境内にある『雑司ヶ谷鬼子母神堂』は、安産や子育ての神様として知られている「鬼子母神」を祀るお堂です。
もとは、自分の子供を養うために、人をさらい食らっていた鬼が改心し、神様になったと言うのが興味深いですね。
参道
都電荒川線「鬼子母神駅」のすぐ近くに『雑司ヶ谷鬼子母神堂』の参道入口があります。
Chachat
参道入口にある、外観が気になるカフェ「Chachat(シャシャ)」。参拝の帰りにランチに立ち寄りたいお店です。虎の置物がインパクトあります!
鬼子母神大門ケヤキ並木
住居のすぐ傍にそびえ立つ、目を見張る巨木。豊島区のホームページによると、天正年間(1573-92年)に雑司ヶ谷の住人、長島内匠が奉納したと云われている樹齢400年以上のケヤキ並木。昭和初期の頃まで、18本あったようですが、現在残っているのは4本。東京都指定天然記念物です。
参道入口から程なく、境内に到着。仁王像がお出迎えしてくれます。
境内はこんな雰囲気。中規模くらいの広さでしょうか。イチョウの古木・巨木が有名なお寺ですが、まずは「鬼子母神堂」を参拝。
鬼子母神堂
2016年に国の重要文化財に指定されているお堂。ご本尊は鬼子母神が祀られています。
永禄四年(1561年)、山村丹右衛門が現在の目白台のあたりで、鬼子母神像を彫り出し、東陽坊に祀ったのが『雑司ヶ谷鬼子母神堂』の始まりといわれています。
その後、安土桃山時代の天正6年(1578年)、「稲荷の森」と呼ばれていた現在の地に、村の人々がお堂を建てて、今日に至ったとの事。(引用元:雑司ヶ谷鬼子母神ホームページより)
扁額をよく見ると、「鬼子母神」の「鬼」の一画目の点が無い事に気づきます。これは、子供を食って極悪非道を尽くしていた鬼が、釈尊に説教され改心して、角をはずしたので、”点の無い”鬼の漢字になったらしい。
お堂のまわりを散策します。
鬼子母神像
まったく、鬼っぽくない「鬼子母神像」ですね。改心してツノがとれた後なのかな。
500人とも1000人とも云われる自分の子供を養うために、人を殺して食らっていた鬼を、お釈迦様が危惧、鬼のひとりの子供を隠して、懲らしめたところ、鬼は、たった一人の子供でさえも失う事の悲しみを理解。人を食らう事をやめて、隠していた子供も無事返してもらった後、仏教の守護神に転じたとの事です。
「鬼子母神堂」を横から眺めます。すぐ後ろに神社の本殿のような建造物が…。
妙見堂
妙見菩薩をご本尊とする「妙見堂」でした。「鬼子母神堂」の後ろに接して、反対向き造られている構造が面白いですね。
大黒堂
「雑司ヶ谷七福神」の大黒天を祀っている「大黒堂」。
中を覗いたら、大黒天さまを確認できました!
大公孫樹(おおいちょう)
さて、本日の参拝のお目当てでもある大イチョウの古木・巨木をじっくり観賞します。
看板に書かれている”公孫樹(こうそんじゅ)”とは、イチョウの漢名です。樹齢600年以上、樹高約30mの立派な古木ですな。
公孫樹のまわりを「千本鳥居」がぐるっと取り囲んでいるのも面白い!早速、稲荷社を参拝します。
武芳稲荷
「鬼子母神堂」が建立される前から、この地にご鎮座していた地主神らしい。お稲荷様があった事から「稲荷の森」と呼ばれていたとの事です。
割と新しめの社殿。両側に絵馬がたくさん掛けられていました。やはり「武芳稲荷」の御神木が大イチョウなんですかね。古木のパワーが充満した境内なので、商売繁盛、五穀豊穣のご利益がありそうですよ。
千本鳥居のすき間からイチョウの古木を再び観賞。和やかに両手を広げているような枝ぶりがいいですね。
上川口屋
『雑司ヶ谷鬼子母神堂』の境内にある都内最古の駄菓子屋といわれる「上川口屋」。創業1781年、240年も続いているなんてスゴイ!ネットで調べると、現在の店主の方は13代目なのだそう。境内に駄菓子屋があるお寺なんて珍しいので、参拝される方は、ぜひ立ち寄ってみて下さい。懐かしい駄菓子がたくさん並んでいますよ!
基本情報
・名称:雑司ヶ谷鬼子母神堂
・住所:東京都豊島区雑司ヶ谷3-15-20
・電話:03-3982-8347
・駐車場:なし
・公式HP:https://www.kishimojin.jp/
・アクセス
-都電荒川線「鬼子母神駅」徒歩3分
-東京メトロ副都心線「雑司ヶ谷駅」徒歩5分
-JR山手線「目白駅」徒歩15分