こんにちは。
今回は、神奈川県小田原の早川～入生田エリアの散策。第1回は『石垣山一夜城』のレポートです。車なら箱根湯本駅から12-13分程度の距離なのですが、箱根が有名すぎて、このエリアはスルーされがち。『石垣山一夜城歴史公園』は、「続日本100名城」にも選定されている、豊臣秀吉が小田原合戦にあたり、築城したお城の跡地です。歴史ファン必見、箱根観光にも組み込めるスポットです。
駐車場
駐車場は無料です。公園に隣接している駐車場の他に、地元野菜などの直売所もあるカフェ・レストラン「一夜城ヨロイヅカファーム」に併設された駐車場にも止めることができます。
案内図
正式名称は「石垣山城」。秀吉が、一夜のうちに城が出現したように見せかけたとの云い伝えから「石垣山一夜城」とも呼ばれています。実際には、築城に4万人ほどが動員され、約80日間が費やされたらしい。
小田原城と石垣山城
航空写真で見ると「小田原城」と「石垣山城」の位置関係はこんな感じ。「小田原城」からも良く見える山の頂にあります。
築城をうまく隠し通して、一夜のうちの周囲の樹木を切り倒し、塀や櫓の骨組みに白い紙を貼って白壁のように見せかけて、小田原城の兵たちの戦意を喪失させたとの事。遠くから見た、北条氏はビックリしたんでしょうな。
旧城道東登口
風情ある石段が続く石垣山の入口。国指定の史跡です。
もともと「笠懸山」と呼ばれていましたが、秀吉が総石垣のお城を築城したので、後に「石垣山」と呼ばれるようになったとの事。なお、「石垣山」の標高は約262m。
多少、起伏のある散策路を歩くので、こんな杖も用意されています。
石垣
いきなり、見どころの「南曲輪」の石垣が目に飛び込んできます。駐車場からもよく見える位置にあります。大きな石がゴロゴロしていますね。「曲輪（くるわ）」とは、堀や石垣などで区切られた平坦な場所で、城を構築する一区画の事です。
『石垣山一夜城』は、関東で最初に造られた総石垣の城なんですね。関東大震災で多くの石垣が崩れてしまったらしいのですが、転がっている巨石は、その時のままの状態なのかな。
園内
園内の雰囲気はこんな感じ。真夏の散策は少しキツイかも知れませんね。春・秋がおすすめ。
西曲輪跡
特に何かあるわけではありませんが、開放的な場所。地元の小学生は、こういう所に遠足に来るのかな。
二の丸跡
広々とした草原のような所にある「二の丸」。後方の森の中に「本丸」があります。
櫓台跡
「二の丸」の海側のこんもりした所にあった「櫓（やぐら）台跡」。
「本丸」へ登っていきますが、1分ほどで到着します。
本丸跡
木陰の中にある涼し気な「本丸跡」。淀殿や千利休も、ここに呼ばれたとの事ですが、北条を降伏させる為、茶会を開催し、余裕たっぷりの状況を見せつけたといわれています。
森の中に小さな祠がありました。
「史跡・石垣山」の石碑。
物見台
「物見台」と呼ばれる展望台へ。
物見台からの眺望
小田原城下と相模湾が一望できる絶景ポイントです！駐車場から寄り道せず、直接、「物見台」を目指すのであれば、15分もかからないかと。
はるか遠くに「小田原城」を確認できました！秀吉もこんな感じで見下ろしていたんですかね。
小田原合戦
「本丸」付近に、小田原合戦の豊臣方布陣のパネルがあったのでご紹介。
豊臣秀吉の天下統一の最終章である「小田原攻め」。北条氏は海と陸の両方から、15万とも20万ともいわれる大群に囲まれてしまっていますね。これに対し、北条氏側は5万6千ほど。「小田原城」は、城下町や田畑が城の内側にある構造なので、籠城による持久戦が長引けば長引くほど、攻める側の兵站の問題が出てくる為、難攻不落の城と呼ばれていたました。しかし、秀吉の圧倒的な財力を背景とした長期戦も視野に入れた戦に、とどめの「一夜城」見せつけの精神的プレッシャー。大群を養うだけの軍資金があって、これだけ囲まれれば、降伏するしかないですね。
御城印
見学を終え、駐車場周辺を散策していたら、「御城印」のサンプル発見。100名城とされるお城には全て「御城印」があるのかな。
ご当地おみやげ自動販売機
ジュースの販売機の右側がおみやげ品販売になっている自販機を見つけました。「一夜城のぐいのみセット」やら「小田原浮世絵手拭」やら、ここでしか買えないおみやげなのだそう。
『小田原プチ旅』は次回も続きます！
基本情報
・名称：石垣山一夜城歴史公園
・住所：神奈川県小田原市早川1383-12
・電話：0465-23-1373
・入園：見学自由
・駐車場：あり（無料）
・アクセス
-JR東海道本線「早川駅」徒歩約50分
※早川駅からタクシー7～8分
※箱根湯本駅からタクシー12～13分
※観光周遊バス（年末年始除く,土日祝運行）
