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【喜多院】「五百羅漢」に圧倒される小江戸のお寺~埼玉・川越プチ旅③

こんにちは。前回に引き続き”埼玉・川越のプチ旅”、今回は『喜多院』の参拝録です。
別名「川越大師」として多くの方に知られており、埼玉県内にあるお寺の中で初詣の参拝客が一番多いのかも知れません。境内は歴史的建造物等、見どころも多く、「川越小江戸」観光の王道スポットなのですが、その中でも「五百羅漢」は特に人気があります。日本三大五百羅漢のひとつにも数えられており、様々な表情の羅漢様は見応え十分です。

山門前

山門前に到着。
『喜多院』は、山号 星野山、天台宗のお寺。ご本尊は元三大師で、約1200年もの歴史がある由緒ある寺院です。
意外にも、この山門が『喜多院』で現存する最古の建造物らしい。寛永十五年(1639年)の川越の大火で焼失を免れたとの事。

天海大僧正

山門手前にある、この像は喜多院第27世住職の「天海大僧正」。江戸時代初期に『喜多院』の復興に尽力した、徳川家康の側近だった方ですね。

由緒

もとは平安時代、天長七年(830年)慈覚大師円仁により、創建された勅願所であって、本尊阿弥陀如来をはじめ不動明王、毘沙門天等を祀り、無量寿寺と名づけられたのが『喜多院』の始まりとの事。その後、戦乱により、無料寿寺は衰退、鎌倉時代後期に関東天台宗の中心になるも、戦国時代に、再び戦乱により衰退の道を辿る。寺号を『喜多院』と改めたのは、慶長四年(1599年)、天海僧正が第27世住職になって以降、徳川家から厚く保護され、隆盛していったとの事です。

境内案内図

広い境内はこんな感じ。多くの建物が文化財に指定されているので、見応えがありますよ。最初に無料拝観の建造物をまわった後、有料拝観のエリアに行く事にします。

慈恵堂

県指定有形文化財。
「慈恵堂」は、比叡山延暦寺第18代座主の慈恵大師良源(元三大師)を祀るお堂です。

多宝塔

県指定有形文化財。
寛永16年(1639年)建立、昭和48年(1973年)に現在地に移築、老朽化などにより、解体修理を実施し復元されたとの事。

慈眼堂

国指定有形文化財。
「慈眼堂」は、慈眼大師天海を祀るお堂。中を覗いたら、奥のほうに慈眼大師天海?がいらっしゃいました。天海大僧正って108歳まで生きられたようですね。

鐘楼門

この門も国指定有形文化財。
建立年代は不明のようですが、寛永の頃に建造された可能性もあり、川越の大火を免れて今日に至っているのかもしれないとの事。

有料拝観

さて、お次は有料拝観の建物へ。
「書院」「客殿」と「五百羅漢」の拝観は有料で、大人400円。

庫裏

有料拝観の入口の「庫裏」。ここで拝観料を支払い、「客殿」「書院」をめぐっていきます。なお「客殿」「書院」など建物内部の写真撮影は不可、庭園の撮影のみOKです。

御神木

拝観前に立派な御神木を鑑賞。
樹齢約350年、天海僧正お手植えと云われる「槇」。お寺なのに御神木?と思いましたが、説明板に”天台宗では神仏習合といい、神様と仏様を同じく礼拝します”と書かれていました。

曲水の庭

「遠州流東好み枯山水書院式平庭」と言う長い正式名称。よく手入れされており、風情たっぷりです。

「庫裏」から「慈恵堂」へつながる渡り廊下。渡り廊下の真ん中あたりに、ベンチが設けられており、庭園や境内をのんびりと眺める事ができます。

五百羅漢

場所変わって、最後の有料拝観の「五百羅漢」。境内のみやげ屋さんの奥に入口があります。この日は、拝観券を入口の箱に入れて、有料エリアに入りました。

日本三大羅漢の一つに数えられているのだそう。諸説あるようですが栃木県足利市の「徳蔵寺」、神奈川県鎌倉市の「建長寺」、大分県中津市の「羅漢寺」、そして『喜多院』の4つが候補とされているらしい。なお『喜多院』の羅漢様は、全部で538体。

天明2年(1782年)から文政8年(1825年)の約50年間に建立されたらしい。

川越北田島の志誠(しじょう)の発願により、五百羅漢の製作が始まったらしく、志誠は40体程を手掛けたところで、病によりこの世を去り、その後、志誠の意志を引き継ぎ、50年の年月をかけて「五百羅漢」を完成させたとの事です。

中央の高座には、釈迦如来と脇侍。

羅漢さまが鎮座するエリアに生える立派なエノキ。思わず見入ってしまう苔むす表皮と力強い根っこ。

ごろ寝している羅漢さま。

一杯やってる羅漢さま。

石仏を抱っこする羅漢さま。

龍といっしょの羅漢さま。

鼻をほじくる羅漢さま。

チャクラ?を覗かせる羅漢さま。

動物といっしょの羅漢さま。

顔立ちの良い羅漢さまとうずくまる羅漢さま。

注意深くよ~く見ると、様々な羅漢さまを発見できます!
「川越小江戸」の古い蔵が立ち並ぶメインストリートから少し離れていますが、「川越 熊野神社」からは徒歩10分くらいです。
川越観光におすすめしたい『喜多院』のご紹介でした。

基本情報

・名称:川越大師 喜多院
・住所:埼玉県川越市小仙波町1-20-1
・電話:049-222-0859
・拝観時間
-9~16時30分(3/1~11/23平日)
-9~16時50分(3/1~11/23日祝)
-9~16時30分(11/24~2月末日 平日)
-9~16時50分(11/24~2月末日 日祝)
・有料拝観
 (徳川家光誕生の間/春日局化粧の間/五百羅漢)
 拝観料 大人400円
     小中学生200円
 ※2023年7月時点
 ※年末年始等は拝観休業
・駐車場:あり(有料)
・アクセス
-西武新宿線「本川越駅」徒歩15分
-東武東上線「川越市駅」徒歩18分
-JR/東武東上線「川越駅」徒歩20分