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【埼玉県立近代美術館】浦和のアート探訪~企画展「戸谷成雄 彫刻」鑑賞

こんにちは。今回は、埼玉県さいたま市にある『埼玉県立近代美術館』紹介レポート。前回の「北浦和公園」のパブリックアート散策の続きです。

「北浦和公園入口」

公園入口には、現在開催中の企画展「戸谷成雄 彫刻」の看板。
この企画展の会期は、2023年5月14日(日)まで。観覧料は一般1200円で、美術館収蔵のコレクション展示も併せて鑑賞可能です。コレクション展示のみ観覧の場合は、一般200円とかなりリーズナブル。

埼玉県立近代美術館

美術館は黒川紀章氏の設計。なかなか特徴的な建物ですね。

「横たわる人物」

フェルナンド・ポテロ作

美術館の敷地入口に設置されている彫刻。この彫刻も見学は自由なので、パブリックアートなんですね。

「ドッキング(表面)No86-1985」

前回『北浦和公園』散策でもご紹介した建物から突き出た石柱?のパブリックアート。

建物の横には池が配されており、その向こう側には美術館内の屋外展示作品も見えます。館内に入らなくても、敷地外のかなり近いところからある程度は鑑賞できるので、半分パブリックアート!

MOMAS

「MOMAS」って何だろうと思ったら”The Museum of Modern Art, Saitama"の略でした。ガラス張りの壁面が美しいですね。それでは早速、入館します。

エントランス

意外にも広いエントランス。うねった大理石の長いイスが印象的です。

フロア案内

収蔵品展示の「MOMASコレクション」は1階、企画展は2階での展示。

建物内は、地下1階から3階まで吹き抜けの構造になっています。

地下1階を見下ろすと、作品が展示されていますね。ここは見学自由のパブリックアートの模様。

そして、1階の吹き抜け部分の外周・廊下に展示された美術品。

まずは「企画展」を鑑賞しに2階へ。早速、戸谷成雄氏の彫刻の展示。何だか、木が生きているみたいですね!ここまでは見学自由でした。

戸谷成雄 彫刻

ここから先が「企画展」の有料エリアになります。写真撮影OKの展示会との事なので、気に入った作品をピックアップしてみました。
戸谷成雄は、1947年に長野県生まれ、1975年、愛知県立芸術大学大学院彫刻専攻修了した日本を代表する彫刻家。埼玉県秩父郡にアトリエを構え、製作活動をしている埼玉県ゆかりのアーティストなのだそう。

最初の展示室から、すごい空間になっています。今回の展覧会は手渡された作品リストを見ながら鑑賞するスタイルです。作品のネームプレートは設置されていません。

二つ目の展示室。ここも凄そうな作品が並んでいますね。

この作品のタイトルは「森の象の窯の死」。

「森」というシリーズ作品の一つ。30本も彫刻が立ち並ぶ圧巻の光景ですよ。

作品タイトル「地震Ⅲ-a」。

先程の「森」シリーズのなかで一番最初につくられた作品との事。チェーンソーを用いて製作されているみたいです。

作品名「≪境界≫からⅢ」。

作品名「洞穴体Ⅲ」。

作品名「双影体Ⅱ」。

どの作品も木が動き出しそうなくらい生々しい雰囲気で、作品からのパワーがスゴイですよ。

センターホール

「企画展」の鑑賞を終え、地下1階の展示室へ。先程、1階から見下ろしていた場所ですね。ここは見学自由のエリアです。

今度は、地下1階から吹き抜けを見上げてみます。いい建築ですな!

これは、戸谷成雄氏の作品で「洞穴体Ⅴ」。見学自由エリアにもう一つありました。

「ダミアン神父象」船越保武 作

「枢機卿」ジャコモ・マンズー作と「マグダラのマリア」ベナンツォ・クロチェッティ作。

MOMASコレクション

1階展示室「MOMASコレクション」の鑑賞へ。

撮影禁止マークのある作品以外は、写真撮影はOKです。

展示室

そんなに広くはありませんが、展示室はこんな雰囲気。

「三人の浴女」

オーギュスト・ルノワール作

「エラニーの牛を追う娘」

カミーユ・ピサロ作

「ジヴェルニーの積みわら、夕日」

クロード・モネ作

展示室の入口すぐ近くに、いきなり、巨匠たちの作品群!

「A.Q.INFINITY NETS」

草間彌生 作
まさか、ここで草間彌生氏の作品が鑑賞できると思っていませんでした。

埼玉県の美術館と言う事で、埼玉ゆかりの画家・倉田白羊 氏と森田恒友 氏の作品展示も。(2023年5月7日迄)

屋外展示

美術館敷地内の屋外展示品の鑑賞へ向かいます。

「静の旋律No31」

鹿間厚次郎 作

これは記念撮影するには、ちょうど良い彫刻かも知れませんね。真ん中の穴から顔を出したりするのが面白いかも。この彫刻が”参加型”のものかはわかりませんが、そんな雰囲気もします。

「NEGATIVE BALL」

志水晴児 作

角度を変えて見ると”ハート形”に見える彫刻。くぼみに座ってみたい衝動にも駆られますが、これは駄目かも知れません。

「太陽の歌」

堀越陽子 作

「空の柱」

関根伸夫 作

「階段」

重村三雄 作

屋外彫刻の中で一番気に入った作品です。階段に設置された3体の彫刻と、この空間が「階段」と言う作品なんでしょうね。

これから階段を上ろうとしている女性と階段の中間あたりを下っている女性。妙に表情がリアル。調べてみると本物そっくりに固めてしまう技法「カタメタージュ」によって製作されているらしい。これって全部、型取りしたって事?

階段に腰をおろし、 頰杖をついている帽子の女性。これ、いいですね!3体の中で一番気に入りました。この「階段」と言う作品は、館外からも確認可能な作品ですが、より近くで鑑賞する事をおすすめします。

『北浦和公園』と合わせて、気軽にアート探訪ができる『埼玉県立近代美術館』のご紹介でした。

基本情報

・名称:埼玉県立近代美術館
・住所:埼玉県さいたま市9-30-1
・営業時間:10~17時
・休館日:月曜日,年末年始等
・観覧料:一般/200円,大高生/100円
 ※上記「MOMASコレクション」観覧料
  企画展は別料金
 ※2023年5月時点
・駐車場:なし
・HP:埼玉県立近代美術館 The Museum of Modern Art, Saitama
・アクセス
 -JR「北浦和駅」から徒歩3分