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【東京都庭園美術館】アール・デコ様式の室内装飾に感嘆~『建物公開2023 邸宅の記憶』鑑賞

こんにちは。今回は、東京都・白金台にあるアール・デコ建築で知られる『東京都庭園美術館』のご紹介です。
現在開催中の「建物公開2023 邸宅の記憶」を鑑賞してきました。年間3本ほどの展覧会が開催されますが、年1回の「建物公開」展覧会の時だけ、館内の写真撮影がOKになります。

入園口

「目黒駅」から徒歩7分ほどの”駅近”の美術館です。
美術館への入館料は企画展により異なりますが、「庭園」のみ有料で見学する事もできます。「庭園入場料」は一般200円。(2023年5月時点)
なお、展示会「建物公開2023 邸宅の記憶」の開催は2023年6月4日(日)まで。観覧料は一般1,000円。

本館(旧朝香宮邸)

美術館の本館入口前に到着。旧朝香宮家のアール・デコ様式を取り入れた邸宅であった歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されています。
沿革を見ると、首相公邸として政府が借り受けたり、赤坂迎賓館が開設するまでは「白金迎賓館」として国賓、公賓をおもてなしした場所なのだそう。一般公開は1983年から。

入口・正面玄関

床は大理石のモザイク張り、正面のガラス・レリーフ扉は、フランスのガラス工芸家レネ・ラリック氏の作品。

来客用化粧室

受付を済ませた後、最初に鑑賞する部屋。階段裏の曇りガラスの枠飾りが美しい。

大広間

ここは天井の照明がいいですね!何となく和っぽさも感じます。階段横の大理石レリーフは、イヴァン=レオン・ブランショ氏の作品「戯れる子供たち」。

次間(つぎのま)

部屋の真ん中に置かれたオブジェは「香水塔」と呼ぶのだそう。上の部分が照明になっているみたいで、照明の熱で香りを漂わせていた事から付いた名前らしいです。この「香水塔」は観覧者の皆さんに人気でした。

大客室

そして、ど~んと広い「大客室」。扉や暖炉のデザインが目を引きます。

大食堂

大きな窓から庭園を望む円形が魅力的な「大食堂」。ここも凝ったデザインのものが沢山!長方形の照明は、レネ・ラリック氏のデザインの「パイナップルとザクロ」。

花と植物のデザインを施した壁面も目を引きます。

暖炉の上の壁画はアンリ・ラパン作。この邸宅の主な部屋の設計をされた方なのだそう。

照明も見入ってしまうものが多いですね。

レトロな雰囲気が漂う階段を上り、2階へ。

優雅な雰囲気の「二階広間」。

若宮寝室

1階の食堂にもありましたが、魚がデザインされたラジエーター・カバーがいいですね。

ペンギンの置物が気に入り、写真を一枚。

書斎

映画に出てきそうな立派な書斎。円形なんですね!

ベランダ

市松模様の床が魅力的なベランダ。大きな窓からは庭園が一望できます。

置物が飾られている部屋があり、気に入ったものを何点かピックアップ。

北側ベランダ(北の間)

先程の床が市松模様のベランダが南側にあるのに対して、こちらは北側に位置しているので「北の間」と呼ばれていたのだそう。

ウインターガーデン

最上階は、床が市松模様の温室であった部屋。ここは公開期間が限られている部屋みたいで、見学も定員制をとって入場制限をしていました。

新館入口

1階へ下りて、新館のギャラリーに向かいます。

テラスには白いテーブルとイス。

ロビーの雰囲気はこんな感じ。ミュージアムショップ奥の窓ガラスから見えるのは中庭です。

ギャラリー

早速、ギャラリーへ。

ギャラリーは2つのエリアに分かれており、こんな感じの雰囲気です。

ボンボニエール

ギャラリーの中で一番気に入った「ボンボニエール」の展示。気に入ったものを何点かピックアップしてみました。

どれも皆、手のひらに乗る可愛いサイズ。よく出来ています。

新館を庭から眺めてみます。庭の奥には何やら彫刻が…。

「座る豹」

エドゥアール・サンド作

表情が凛々しい豹の彫刻が新館を見つめていました。

庭園入口

最後に庭園の見学へ。

案内図

庭園の全体図はこんな感じです。彫刻が2点設置されているので、それを鑑賞後、日本庭園を見に行きます。

芝庭側から本館を眺めます。1階の円形部分は食堂、最上階は温室・ウインタールームでしたね。

建物に向かって倒れ掛かっているように生えているアカマツ。これは面白い!

庭園には大きな樹木も多く、緑豊かなエリアです。庭園入園料だけ払って、くつろいでいらっしゃる方も結構いました。

森の手前に彫刻を発見!

「風」

安田 侃 作

吹き抜けていく風が心地よさそうな彫刻ですね。穴の向こう側に見える本館を入れて、写真を一枚。

「住まい」

オシップ・ザッキン作

何か聞き覚えのあるアーチストと作品名かと思ったら、「箱根彫刻の森美術館」にも同じ作品がありました。作品の後ろ側にまわると、彫刻が邸宅を見つめている感じで、絵になります。

日本庭園

日本庭園の池のまわりを散策。新緑が綺麗で、もみじがキラキラ輝いていました。紅葉の時期も良さそうですね。

茶室「光華」

池の畔にある茶室。ここも国指定の重要文化財。紅葉の時期は秋の特別公開として、座敷に上がれるみたいです。
「建物公開2023 邸宅の記憶」は館内の写真撮影がOKの充実の展覧会でした。

基本情報

・名称:東京都庭園美術館
・住所:東京都港区白金台5-21-9
・電話:050-5541-8600
・開館時間:10~18時
・休館日:月曜日,年末年始等
 ※月曜祝日の場合は、翌日休館
・入館料:展覧会により異なる
 庭園のみ入場の場合
 - 一般200円/大学生160円
 - 中・高校生/65歳以上100円
 ※2023年5月時点 
・駐車場:あり(有料)
・HP:https://www.teien-art-museum.ne.jp/
・アクセス
-JR山手線/東急目黒線「目黒駅」より徒歩7分
-都営三田線/南北線「白金台駅」より徒歩6分