こんにちは。東京・奥多摩町にある『鳩ノ巣渓谷』の散策録です。
奥多摩を流れる多摩川沿いにはいくつかの渓谷があるのですが、その中でも美しい渓谷美で人気の『鳩ノ巣渓谷』。今回は晩秋の渓谷のミニ・トレッキングに行ってきました。例年の紅葉見頃は11月上旬~11月下旬ですが、今年は少し遅れて11月中旬以降でした!
変わった地名ですが、渓谷の岩場に鎮座する「玉川水神社」に昔、仲睦まじい二羽の鳩が巣をつくった事から「鳩ノ巣」と呼ばれるようになったらしい。
周辺案内図
JR青梅線「鳩ノ巣駅」より遊歩道の入口まで徒歩3分ほどなので、公共交通機関でも好アクセスの渓谷です。車の場合は、青梅街道沿いで「鳩ノ巣駅」のすぐ近くにある「町営鳩ノ巣駐車場」が便利。以前は無料だったみたいですが、2024年11月時点、有料になっていました。駐車場にはトイレもあります。
「町営鳩ノ巣駐車場」は、この「鳩ノ巣トンネル」手前の路地を入ったところにあります。青梅街道をはさんだ反対側が、渓谷への遊歩道入口です。
KIKORI KAFE TOKYO
鳩ノ巣トンネルのすぐ近く、遊歩道入口にある「KIKORI CAFE TOKYO」。カエルの壁画が気になり写真を一枚。
この手作りの駐輪場所も「KIKORI CAFE TOKYO」の手作りなのだろうか。
遊歩道入口
「KIKORI CAFE TOKYO」のすぐ横に渓谷へと下っていく階段があります。
『鳩ノ巣渓谷』をさらっと観光したい方のおススメコース。「鳩ノ巣小橋」からの渓谷の眺望と滝を巡るコースで、右回り・左回りどちらでもOK!このコースなら、景色を楽しみながらゆっくり歩いても1周40分くらいかと。川沿いを歩いて「白丸ダム」を目指すコースの場合は、1時間前後かかります。
渓谷へと下っていく階段。
この上に、さきほどのお店「KIKORI KAFE TOKYO」があるんですね。
さらに下って行くと…。
岩場を流れ落ちる滝が姿を現します!
双竜の滝
結構深い谷だったんですね。上に見える橋がさっき通った「鳩ノ巣トンネル」手前のあたり。滝壺までは18mほどあるのだとか。水量は多くないのですが、岩場に沿って滑るように流れ落ちる様子は、見ていて何とも心地よい!
水神橋
遊歩道を進んで行くと赤い「水神橋」に到着。
橋の向こう側にある巨大な岩場。よ~く見ると岩場の上に祠がありますね。
岩場を反対側から見ると、なんと川沿いの断崖絶壁!
玉川水神社(水神宮)
祠は「玉川水神社」でした。地名「鳩ノ巣」由来の場所。
岩場の頂上にある祠まで行って参拝。創建は不明なのですが、明暦3年(1657年)江戸で振袖火事と呼ばれる大火が発生。江戸の町の復興の為、奥多摩の木材が必要となったことから、多摩川沿いには人夫を停める多くの飯場小屋が建てられたのですが、その頃から『鳩ノ巣渓谷』のこの場所に鎮座しているのかも知れませんね。
祠付近からの眺めは最高です。遠くに見える橋が「鳩ノ巣小橋」。
渓谷には大きな岩がゴロゴロと転がっており見応え十分!
見事な渓谷美!
水神の滝
「玉川水神社」のある岩場の向かいにある小さな滝「水神の滝」。夏でも涼しそうな場所です。
ぽっぽ
TVの旅番組でも紹介されている『鳩ノ巣渓谷』が一望できる”絶景カフェ”ぽっぽ。朝早くてまだオープンしていませんが良さげなお店です!
鳩ノ巣小橋
そしてお目当ての「鳩ノ巣小橋」に到着。上流、下流両方の絶景を楽しみます。
下流方面の眺望。
渓谷は徐々に朝日に包まれていきます。散策した時間帯は8時頃。「鳩ノ巣小橋」が朝日に照らされるのはもう少し時間がかかりますね。木々が朝日に照らされると紅葉した木々がもっと色鮮やかに見えるかもしれません。
橋の上からの上流方面の眺め。
川面に近い岩場から「鳩ノ巣小橋」を下から眺めてみます。それにしても巨石・奇石が連なる見事な渓谷。奥多摩一人気の渓谷といわれるのも納得の風景です。
川沿いの遊歩道をさらに上流へ進み、「白丸ダム」を目指します。
遊歩道はところどころ整備はされてはいるものの、河原のゴツゴツした石の上を歩く箇所もたくさんあるので、散策はスニーカーなどの履きなれた靴が良いかと。
振り返ると遥か遠くに「鳩ノ巣小橋」が見えます。
ダム到着の手前にあるキツイ登り。距離的にはゆっくり歩いても3分ほどで登れてしまうと思いますが、川面近くからダムの堤防の高さまで一気に登っていくので、ちょっとしんどいかも知れません。
階段と坂を上り切った先にあった「あずまや」。ここまで来れば「白丸ダム」はもうすぐです。
白丸ダム
「白丸ダム」到着。高さが30mほどの重力式コンクリートダム。上の写真のダムを見下ろす高さの場所に到着するのではなく、ダムの向こう側の森の中から堤防上部の通路に出てきますよ!
白丸ダム展望台
ここがダムを高い位置から見下せる展望台。
展望台からの眺めはこんな感じ。深い谷ですね~。
白丸ダム魚道
「白丸ダム」の最大の見どころは、何と言っても日本最大級の「魚道」。これは多摩川に生息するアユやヤマメなどの魚たちが、ダムでせき止められた川を行き来できるようにした”魚たちの通り道”。土日祝日などの週末や夏休みは、ダムの下に下りて間近で「魚道」を見学できるように一般開放されているみたいです。(奥多摩町のホームページに魚道開放日のお知らせあり)
ダムの堤防の上から「魚道」を遠望します。手前が入口なのですが、結構急な斜面を上っていくんですね!
奥多摩には『鳩ノ巣渓谷』の他にも新緑や紅葉の季節の散策にピッタリの渓谷がたくさんあるので気になった方はぜひ、”東京の秘境”に行かれてみて下さい!
基本情報
・名称:鳩ノ巣渓谷
・住所:東京都西多摩郡奥多摩町棚澤
・電話:0428-83-2152
※奥多摩観光協会
・営業時間:見学自由
・駐車場:あり(有料)
※町営鳩ノ巣駐車場
・アクセス
-JR青梅線「鳩ノ巣駅」から徒歩5分