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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【笠森寺/笠森観音】岩場にそびえ立つ日本唯一「四方懸造り」の古刹

こんにちは。千葉県長南町にある『笠森観音』の参拝録です。
房総半島の中ほどにあり、日本唯一、特異な建築方式で岩場に建てられた「観音堂」が有名。天然記念物にも指定されている自然豊かな山の中を進む参道が魅力的な古刹です。ご来光のレイライン上にあるパワースポットでもありますよ!

木更津から長生郡一宮町を走る”房総横断道路”とも呼ばれる国道409号沿いに『笠森観音』駐車場の大きな看板が立っています。「坂東三十三観音」第三十一番札所です。

県立笠森鶴舞自然公園

どうやらこのあたりは「県立笠森鶴舞自然公園」らしく、『笠森寺』こと『笠森観音』もこの中にあるのかな。山が深いので猪も出るんですね。

参道入口

駐車場の正面に参道入口があります。『笠森観音』は天台宗別格大本山のお寺で、正式名称は「大悲山 楠光院 笠森寺」、子授けのご利益があるとして知られているようです。延暦3年(784年)伝教大師最澄上人が、楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み安置し、開基されたと伝えられています。
なお、10月~3月の間は16時00分に「観音堂」は閉堂されるようなのでご注意。

女人坂

「女人坂」と呼ばれる石段。「二天門」までは階段と坂道が続きます。

三本杉

根元の部分でつながっている「三本杉」。「女人坂」の途中、参道脇にそびえ立っていますよ。

笠森熊野神社

「三本杉」から程なく、右手に現れる「笠森熊野神社」の赤い鳥居。

参道に倒れ掛かっている巨木を発見!

子授楠

幹の真ん中にポカリと穴の開いた大楠。霊木と呼ぶにふさわしい姿をしていますね!「子授楠」と呼ばれています。

この穴を通り抜けると子授けのご利益があるという事なんでしょうね。それにしても面白い形になったもんです。

子授観音

子授楠の穴の向こう側には「子授観音」がいらっしゃいました!

笠森寺自然林

やはり、スゴイ木々が生い茂る山だけあって、このあたりは「笠森寺自然林」として国の天然記念物に指定されていました。

二天門

そして「二天門」に到着。駐車場からゆっくり歩いて15分ほどです。上りはここまでですが、「観音堂」を拝観する場合は、最後に急な階段があります。

「二天門」を守るのは「風神」「雷神」。

子育地蔵尊

「子授け」「子育て」にご利益があるという事で子育て地蔵尊を安置するお堂が、「二天門」近くにあります。

手水舎

雰囲気ある手水舎。

観音堂

長元元年(1028年)後一条天皇の勅願により建立された国指定重要文化財の「観音堂」。『笠森寺』最大の見どころです!

横から眺めるとこんな感じ。岩場の上に建てられています。「観音堂」の床までの高さは15m以上と思われ、それを61本の柱で支える「四方懸造り」と呼ばれる工法が珍しいそうで日本唯一らしい。

さっそく拝観!

拝観は有料で大人300円(2024年8月時点)階段は左側通行です。なお開堂は8時から。

かなり急な階段を上っていきます。

階段から「四方懸造り」がよく見えるのでじっくり観察。

「観音堂」のまわりは回廊になっており、周辺の山々を見渡せる絶景スポット。小さいお子さんが手すりから落下してしまう危険もあるので、こんな看板が設置されていました。なお「観音堂」内は撮影禁止。

随分と高所に来ました!遠くに「二天門」が見えますね。

回廊からの眺望

房総の山々を見渡す素晴らしい景色です!展望台ですね。

境内周辺の生える背の高い木々も絵になります。さすが天然記念物の森ですね。

『笠森観音』のホームページでも紹介されていますが、『笠森観音』は、ご来光の道(レイライン)上にあるパワースポットのようで、春分の日と秋分の日に太陽が通る北緯約35度23分を結ぶ直線上にあるらしいです。東の玉前神社(千葉県)から西の出雲大社(島根県)を結ぶラインで、途中に富士山や七面山(山梨県)、竹生島神社(滋賀県)などがあります。そんなことを考えながら回廊から遠くの景色を眺めていたら、神秘的な雰囲気を感じてきました!今回は、日本唯一「四方懸造り」の観音堂が素晴らしい『笠森寺/笠森観音』のご紹介でした。

基本情報

・名称:笠森寺/笠森観音
・住所:千葉県長生郡長南町笠森302
・電話:0475-46-0536
・拝観時間:4-9月/8時~16時30分
      10-3月/8時~16時
・拝観料:大人300円、小人100円
 ※2024年8月時点
・駐車場:あり(無料)
・HP:https://kasamori-ji.or.jp/
・アクセス
-JR外房線「茂原駅」からバス
 小湊バス「上総牛久駅」行「笠森」下車徒歩5分
-小湊鉄道「上総牛久駅」からバス
 小湊バス「茂原駅」行「笠森」下車徒歩5分