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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【善養寺 影向の松】樹齢600年 日本一の”名松”があるお寺

こんにちは。今回は、東京都江戸川区にある『善養寺』の参拝録です。
樹齢600年、繁茂面積日本一といわれる「影向の松」があるお寺として知られており、別称「小岩不動尊」として地元の方に親しまれています。

参道

倒れかかるように斜めに生えている松が印象的な参道を進んでいくと、「仁王門」が見えてきます。

仁王門

パッチリした目が印象的な仁王像が安置された「仁王門」。
『善養寺』は、山号 星住山、真言宗豊山派のお寺です。ご本尊は延命地蔵菩薩。

横綱栃錦像

「仁王門」の反対側には、1950年代に活躍した第44代横綱栃錦像。若乃花とともに栃若時代を築いた力士で、引退後は、日本相撲協会理事長にも就任しています。江戸川区南小岩の出身なので、地元のヒーローと言う事で、安置されているのでしょうね。ちなみにJR小岩駅の改札付近にも栃錦像が設置されています。

稚児大師 真魚ちゃん

仁王門を抜けると「弘法大師御生誕1250年」ののぼり旗がありました。”稚児大師 真魚ちゃん”なんてキャラがいるんですね。イラストが可愛らしい。

星降り松

仁王門の右手には、ひときわ高い「星降り松(ほしくだりのまつ)」と呼ばれる松が生えています。昔、天から星が降ってきて、この松の上で留まり、辺り一面を照らしたと伝えられている為、このような名前が付けられたらしい。この光景を見た村人たちは、星を拝み、星はやがて石になったとの事。『善養寺』の山号が「星住山」であるのは、この話に由来しています。
(引用元:善養寺ホームページより)

境内にど~んと広がる松。まるで松林のようですが、1本の松から枝が四方に伸び続けた結果、こんな感じになったんですね。これはスゴイ!後ほど、じっくり観賞します。まずは参拝へ。

長く伸びる松の枝のトンネルを通り抜けると「本堂」が見えてきました。
善養寺の開基は、山城醍醐山の頼澄法印と言う僧が、夢のお告げにより、不動明王の像を持ち込み、一宇を建立し祀ったのが始まりとされています。

本堂

弘化二年(1845年)に再建された「本堂」。賽銭箱の横には「おびんづるさま」。なぜ、「おびんづるさま」は赤いような、茶のような色をしているのか、以前から気になっていましたが、調べてみると、お酒を飲んているからとか、修行により、気が高揚しているから…とか。真相やいかに。

影向の松

そして、推定樹齢600年のクロマツで、国の天然記念物にも指定されている「影向の松」。主幹の樹高が約8m、枝は東西方向に約31m、南北方向に約28mも伸びている古木・巨木です!

松のまわりには通路が整備されています。しかし、よくこんなに伸びたものだと感心!何十本もの柱で支えられていますが、600年もの間、よく育てましたね。

『善養寺』の「影向の松」は、かつて、香川県さぬき市志度町にある「岡野松」と”日本一の松”の称号を巡って、論争が繰り広げられたらしい。一年近くも論争が続いたある日、檀家の大相撲行司の年忌法要が善養寺で行われた時、そこに参列していた志度町出身者と住職との間で、再び激しい議論に。たまたまそこに居合わせた大相撲立行司の木村庄之助さんが、「どちらも日本一につき、東西の横綱に」との見事な裁きによって、論争は決着したとの事。
(引用元:善養寺ホームページより)

日本名松番付

”日本一の松”論争の経緯を聞いた、大相撲協会の春日野理事長(栃錦関)は、「影向の松」を東の横綱に推挙するとのプレートを奉納しているんですね。

ところどころ苔むした感じが趣あり、力強い幹、枝ぶりに圧倒されます。まさに”横綱”って感じ!

太い枝から、さらに伸びている何本もの曲がりくねった枝。風情がありますね。

不動堂

松に覆われた参道の奥にある「不動堂」。不動明王立像が祀られており、お正月三が日の間のみご開帳しています。

横綱山

昔、境内で行われていた子供相撲大会の土俵の土を盛って造った2mくらいの小山「横綱山」。「影向の松」を少し高い位置から見られるスポットです。

横綱山の上から見た「影向の松」はこんな感じ。本当に繁茂面積がスゴイ。藤棚みたいですね。

新四国遍路道

『善養寺』の見どころの一つである、大正時代に創建された「四国八十八ヶ所霊場」。お馴染みのミニお遍路ですね。四国八十八カ所それぞれの霊場から頂いたお砂の上に祠を建てており、この路を通り、お参りすると四国お遍路をしたのと同じご利益があります。

苔むす石仏を観ながら、心静かに参拝する小路。なかなか落ち着く場所なので、参拝の際は、御見逃しなく。

”日本一の松”の称号を競い合った推定樹齢500年の「岡野松」はすでに枯死してしまっているとの事なので、『善養寺の影向の松』は、現時点において、日本一なのかも知れませんね。最寄りの駅である京成本線「江戸川駅」から、若干歩きますが、樹齢600年の松の巨木は、一見の価値あり!です。

基本情報

・名称:善養寺(小岩不動尊)
・住所:東京都江戸川区東小岩2-24-2
・電話:03-3657-6692
・駐車場:あり
・公式HP:https://zenyo-ji.jp/
・アクセス
-京成本線「江戸川駅」から徒歩20分
-JR「小岩駅」からタクシー約10分
 ※バス利用「江戸川病院前」下車徒歩3分