ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【ホテル雅叙園東京 百段階段】和のあかり×百段階段2023「極彩色の百鬼夜行」鑑賞

こんにちは。『ホテル雅叙園東京』百段階段の夏の期間恒例の人気企画「和のあかりx百段階段2023」の鑑賞に行ってきました。
昨年に続き、2年連続の訪問。今年のテーマは「極彩色の百鬼夜行」です。歴史的な建造物である「百段階段」の目を見張る豪華な装飾を施した部屋は一見の価値ありですが、趣向を凝らしたデザインの天井や欄間と妖怪や鬼たちが集う妖しい世界を照らす”和のあかり”とのコラボは、この夏、都内屈指の”映えスポット”に仕上がっています。

ホテル雅叙園東京

いつ来てもゴージャスな雰囲気の「ホテル雅叙園東京」。

ホテル内の装飾を見てまわるのも楽しみのひとつ。「百段階段」へ行く前に少し散策しました。花のようなランプのディスプレイが綺麗ですね。

チケット売場には、このようなキツネや天狗の小さなお面が掛っていました。
観覧料は、一般1500円、学生(大・高・中・小学生)800円です。一般の方2人で行く場合は、ペアチケットを購入すると若干お得かと。今回も写真撮影OKの企画展です。では、早速、会場へ!

「百段階段」直通のエレベーターを降りると、”金魚の灯り”と風鈴がお出迎え。
風鈴の涼し気な音色が心地よい空間です。

エントランス

おしゃれで綺麗な行灯に囲まれたエリアで靴を脱いで、「百段階段」に進みます。
下駄箱は無いので、ビニール袋に靴を入れて、持ち歩いての見学になります。

百段階段

そして『百段階段』到着。
もともとは『ホテル雅叙園東京』の前身「目黒雅叙園3号館』の事で、通称『百段階段』と呼ばれています。1935年(昭和10年)に建築された古い建物で、全7部屋を99段もある長い階段廊下が繋いでいる構造になっています。見どころは、各部屋の天井や欄間の豪華な装飾。当時の有名な画家の方達が創り上げたものです。
99段しかないのに何故、百段階段なのか?は、以下の記事をご参照。

前回訪問時に、気が付かなかったのか見落としていたのか、各部屋に入っていく手前の踊り場にあるトイレ。ここも昔のままなのかな。

トイレの中をよ~く見ると、窓の隙間から鬼が覗いていたり…「百鬼夜行」の物語は既に始まっているんですね!

十畝の間~異界へと続く道

最初の部屋は、青く妖しい照明が魅力的な空間。

行灯の灯りに照らされた模様が素晴らしいですね!

漁樵の間~鬼の住処

今回の企画展の中で、個人的には一番気に入った「漁樵の間」の展示。もともとの部屋の豪華な装飾と相まって、豪華絢爛な世界を堪能できます。

部屋に中央に置かれた”水晶”のオブジェが妖しくも美しい。

こんな風に色が刻々と変化していきます。バックに流れる音楽に合わせて情景が変わっていくので、見入ってしまいますよ。

向かって左側に鬼がいます。柱に彫られた彫刻と鬼の競演です。

草丘の間~異界の四季

天狗のお面がお出迎えする次の部屋へ。

部屋はこんな感じ。歌舞伎の世界に登場する百鬼の展示を中心とした部屋です。

部屋の真ん中には、片方は龍、もう片方は鳳凰が描かれた大きな灯篭。

歌舞伎「紅葉狩」や「藤娘」などに登場する精霊や鬼たち。

造形作家・人形師のよねやまりゅう氏が製作した妖怪たち。

静水の間~白き狐の世界

次の部屋は、一面ススキの穂の中に月明りに照らし出された白狐が佇んでいました。秋の匂いが感じる部屋です。

高山しげこ氏の作品。三日月ですよね、これ。何とも言えない色合いが素晴らしい、紙でつくった照明のようです。

高橋協子氏の作品群。船やら車に乗って、あちこち練り歩く百鬼夜行。楽しそうな表情がいい!

これは”妖怪たちの祝宴”。

フラワーデザイナー米山慶子氏のアート作品。
妖し気な雰囲気が、「百鬼夜行」にマッチしていますね。説明板によると、この作品は「藍染花」と呼ばれる、布を特殊な技法をつかって染め上げて製作したとの事。

星光の間~水が紡ぐ詩

この部屋は小休止の部屋かな。美しい柄のガラスの瓶、お皿が展示されています。

清方の間~対岸の現世

いよいよ残された部屋はあと二つ。ここは”和のあかり”が感じられる場所です。部屋の真ん中に置かれた大きなタワー型の照明から漏れるアルファベットの灯り。よ~く見ると、ちゃんと英文になっています。

昨年も、こんな雰囲気の照明作品の展示がありましたが、今年も魅力的な作品が目を楽しませてくれますよ。

情緒を感じる”灯り”ばかりですな。”体感するあかり”って感じかな。

今年もありました!小さな人形。本企画展に行かれる方は、探してみて下さい。

この多面体のアートな照明も、今回の企画展で個人的に気に入ったものの一つ。

金魚や鯉、スイレン、アサガオなどがデザインされており、見ていると涼を感じる作品ですよ!

かんざし作家「榮-sakae-」氏の作品。青く光る曼珠沙華。これも繊細な作品ですよね。ワイヤーで輪郭をつくり、それを液体合成樹脂にくぐらせてシャボン玉のように膜を張らせて形をつくる技法を用いているのだそう。

頂上の間~神々の園

そして最後の部屋「頂上の間」は、幾何学的な形をしたカラフルな灯りがたくさん配された部屋。宙に浮いているように見えますね!これは紙のあかりなのかな。説明板を見ると「大島エレク総業」と言う空間演出・デコレーションプロジェクトを行う会社が手掛けているようです。

越谷ダルマアート

様々なデザインの”だるまさん”たち。埼玉県越谷市の伝統工芸品「越谷ダルマ」とアートが融合した「アートだるま」です。何だか、神々の面々に見えてきました。

水引作家・山冨繁子氏の作品。あのご祝儀袋に使われているヒモのようなものを使って、こんな立体的に創っているんですね。神様のお使いと言う事で、金の龍を製作したのかな。

栃木県鹿沼市の「栃木ダボ製作所」が製作する神々のお面。様々な木工製品を製造・販売する会社ですが、八百万の神をモチーフにした「日本の神々シリーズ」のお面やピンバッチが人気のようです。

「和のあかりx百段階段2023 極彩色の百鬼夜行」の会期は2023年9月24日(日)迄。開館時間は11時から18時(8/19は17時まで)です。
暑い夏の日は、こんな場所に涼を求めて、過ごされるのはいかがでしょうか。

基本情報

・名称:ホテル雅叙園東京
・住所:東京都目黒区下目黒1-8-1
・電話:03-3491-4111
・駐車場:あり(有料)
 ※百段階段、レストラン等利用の場合は割引あり
・公式HP:https://www.hotelgajoen-tokyo.com/
・アクセス
-JR山手線/東急目黒線/南北線
「目黒駅」より徒歩3-4分※行人坂経由