こんにちは。鎌倉の『瑞泉寺』に観梅がてらの拝観に行ってきました。
『瑞泉寺』は、鎌倉五山に次ぐ関東十刹に列せられた格式のあるお寺で、本堂裏の岩を削って造られた庭園は、国の名勝として知られています。「鎌倉駅」から3km以上離れている為、参拝者で混雑する事もなく、静かな境内をゆったりと参拝・拝観できます。
参道
拝観料は、大人200円。券売所から、山門まで長い参道が続きます。参道の横には梅園がありますが、ここの梅は遅咲きのようで、見頃は3月中旬らしい。
途中、参道の階段が二手に分かれていました。男坂と女坂?でしょうか。どちらの階段を上がっても山門前に到着します。
山門
『瑞泉寺』は、嘉暦2年(1327年)に夢窓疎石を開山として創建、山号は錦屏山、臨済宗円覚寺派の寺院です。御本尊は釈迦如来。
山門の右横には、ちょっと風流な手水鉢。
境内案内図
今回の参拝のお目当ては、本堂前の梅のお花見と本堂裏の庭園の拝観。国の史跡、名勝に指定されているんですね。
境内
本堂前の雰囲気はこんな感じで、たくさんの梅が植樹されています。券売所の後ろの梅園と合せると境内全体では100本以上もあり、鎌倉の梅の名所になっています。
境内の梅の木は、だいぶ老木なので、梅林のように豪快に咲き誇っているのではなく、枝の先にちょっこっと花を付けて、”ひっそり”と咲いています。枝ぶりが素晴らしい!
本堂前の梅は、例年2月中旬から下旬に見頃を迎えます。拝観したのは2月下旬、ほぼほぼ見頃でした。
本堂
山号の「錦屏山(きんぺえさん)」は、四季折々の景色が、まるで屏風の絵を見るように美しい事に由来しているとされています。
黄梅
本堂前に咲く「黄梅」。鎌倉市天然記念物です。立札を見ると、江戸時代からの古木らしく、牧野博士によって命名された「黄梅」は、この木の事のようです。
錦屏晩鐘
山号と同じ名前のついた鐘楼。像の置物が気に入り、写真を一枚。
鐘楼の隣りに「男の顔は履歴書」の碑。聞いた事のある名言だと思い、調べてみると、ジャーナリスト・大宅壮一氏の言葉でした。お墓は、ここ『瑞泉寺』にあるらしい。
どこも苦地蔵堂
大黒様と布袋様がお堂の両脇に佇む「地蔵堂」。鎌倉市指定文化財の地蔵菩薩立像が安置されており、俗称「どこも苦地蔵」と呼ばれています。昔、この地蔵が、鎌倉・扇ガ谷に安置されていた頃、貧しかった堂守の僧侶が、この地を離れようとしたところ、夢に地蔵菩薩が現れ「どこも苦、どこも苦」と告げて消えた。この世はどこも苦であると言う事を悟り、堂守はこの地にとどまる事を決意したとの事。面白いエピソードを持つ地蔵菩薩ですね。
瑞泉寺庭園
そして、本堂の裏手にある国指定の名勝「瑞泉寺庭園」へ。
彫刻的手法を用いて岩盤を彫り、岩の庭としたこの庭園は、鎌倉に残る鎌倉時代の唯一の庭園。世界遺産の京都・天龍寺や西芳寺などの庭園を手掛けた夢窓疎石による設計です。正面の大きな洞窟は「天女洞」と呼ばれており、坐禅修行の場所であったのだそう。荒々しい雰囲気が、鎌倉らしく、必見の庭園です。
『瑞泉寺』は梅の見頃が2回、券売所後ろの梅園は3月中旬頃に見頃を迎えるので、まだ観梅されていない方はぜひ!
基本情報
・名称:瑞泉寺
・住所:鎌倉市二階堂710
・電話:0467-22-1191
・拝観時間:9~16時30分
・拝観料:大人200円,小中学生100円
※2023年3月時点
・駐車場:あり(10台程度)
・アクセス
-「鎌倉駅」から京急バス
大塔宮下車 徒歩10分
-「鎌倉駅」から徒歩38分