ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【大雄山最乗寺】天狗の棲まう古刹へ~秋の「道了尊」参拝

こんにちは。神奈川県南足柄市にある『大雄山最乗寺』へ行ってきました。
2年振りの再訪です。福井県の永平寺、鶴見の総持寺に次ぐ格式のある曹洞宗のお寺で、開創以来600年の歴史を持ち、全国に4000余りの門流を持つとの事。
『大雄山最乗寺』が別名「道了尊」と呼ばれるのは、怪力によってお寺の創建に貢献した道了という僧が、天狗になり山中に身を隠したと伝えられている為で、その後、お寺の守護神として祀られています。こうした背景があり、境内にたくさんの下駄が奉納されており、「世界一の巨大下駄」も!

仁王門

前回は立ち寄れなかった仁王門。ここから境内の入口までは2Kmくらい。

〇大雄山最乗寺 概要
・山号:大雄山
・宗派:曹洞宗
・創建:応永元年(1394年)
・本尊:釈迦牟尼仏
・開山:了庵慧明

てんぐのこみち

神奈川県の天然記念物に指定されている杉並木が続く「てんぐのこみち」。
樹齢350~500年の古木の杉が立ち並ぶ静かな参道です。

「てんぐのこみち」を進んでいくと、三門へのアプローチ・登り口に到着。
車の場合、左の車道を進むと、すぐにお寺の駐車場があります。この場所、雰囲気が非常に良く、ちょっと散策。

まだ薄暗い参道を照らす石灯籠。

安気地蔵尊

三門への登り口の左側に建つ「安気地蔵尊」。
子育てや延命等にご利益があるらしいが、昔は入山する修行僧が、ここで身なりを整える場所であったのだそう。

開運橋と呼ばれる橋の向こうの杉が立派!じっくり眺めながら、しばし休憩。
しめ縄が掛けられ、途中で2つに分岐しているのが「夫婦杉」です。

三門

参拝したのは11月20日過ぎ。
数日前に降った雨で紅葉した葉っぱが、だいぶ落ちてしまったみたいですが、三門前の紅葉のピークは、もう少し先みたいですね。

風情ある晩秋の参道。

参道で、大きな下駄を発見!
『大雄山最乗寺』は”世界一大きな下駄”がある事で知られていますが、これより、さらに巨大な下駄が「御真殿」横に奉納されています。

もみじが綺麗な石段を上がって、境内へ。

大雄山最乗寺全景

境内の全景図。建物間は全て回廊で、つながっています。

書院

本堂

開山堂

僧堂

金剛水堂

多宝塔

文久三年(1863年)建立の多宝塔。南足柄市の重要文化財に指定されています。
この多宝塔周辺の景観が素晴らしく、『大雄山最乗寺』の見どころの一つかと。

洗心の滝

苔むす岩の間を流れ落ちる小さな滝。心落ち着く場所です。

狛犬やら双頭の龍の手水舎やら、静寂の中で佇む姿がいい感じ。

森の向こうに見えるのが「結界門」。
「御真殿」と「奥の院」への入口で、道了尊の浄域です。

結界門

「結界門」のまわりは、ピリッとした張り詰めた空気が漂っており、立ち入っては行けないような雰囲気さえも感じます。もの凄いパワースポットです!

「結界門」両脇の天狗の像も、神聖な場所を前にした緊張感に一役買っているような気がします。神々しい雰囲気って、正にこんな感じの場所の事かと。

大天狗・小天狗

大きな団扇を持った「大天狗」と鳥のクチバシの「小天狗」。しっかりと結界を守っていますね。

三面殿

「御真殿」と「奥の院」参拝に行く前に、「三面殿」へ立ち寄ります。
箱根明神・矢倉明神・飯沢明神の三明神が一体に刻まれている三面大黒天が安置されています。

「三面殿」前の岩と苔が気に入り、写真を一枚。”苔萌え”ですかね…。

御真殿

「妙覚道了大薩埵」がご本尊として祀られている「御真殿」。
中には脇侍として、迫力の大天狗・小天狗がいらっしゃいますので、御見逃しなく。

「御真殿」脇には、奉納された沢山の高下駄。殆どが鉄の下駄で、大小様々なタイプがありますね!天狗の履物と言う事で、奉納されているのかと思いますが、下駄は左右一対そろって役割をなす事から、いつの頃からか、夫婦和合の信仰が生まれたらしい。

世界一の巨大下駄

そして、これが”世界一の巨大下駄”。総重量3.8トンもあるそうです。

道了尊 天狗化身像

「奥の院」へ行く途中、天狗像を発見。
道了尊が天狗に化身した時を表現した像のようです。よ~く見ると、腕や足に蛇を巻き付けていて、狐の上に乗っています。最強の守護神ですね!

「奥の院」への入口に到着。

『大雄山最乗寺』の階段数は708段なのだそうですが、「奥の院」への最後の階段だけで350段ほどあるらしい。2年前に上った時は、翌日、筋肉痛になりましたが、今回はどうなるのか…。

長い階段の前にも「奥の院」を守護する大天狗と小天狗。積み上げられた岩の上で、歌舞伎役者のようにポーズしているので、絵になります。
ここも神々しい場所です。本当に天狗が潜んでいそうですよ。

奥の院

「奥の院」に到着!
2年前参拝した時も、ブログで記事を書いており、その時は”筋肉痛必至の階段”のタイトルを付けました。今回は翌日、筋肉痛にならず。日々、ウォーキングで鍛えた成果なんでしょうね。これ大事。

小田原観光の際には、少し足を延ばして、ぜひ参拝して頂きたい『大雄山最乗寺』のご紹介でした。

基本情報

・名称:大雄山最乗寺
・住所:神奈川県南足柄市大雄町1157
・電話:0465-74-3121
・駐車場:あり
・公式HP:https://daiyuuzan.or.jp/
・アクセス:大雄山線「大雄山駅」下車
 ※大雄山駅から道了尊 バス10分