こんにちは。千葉県・鴨川市にある『清澄寺』の参拝録です。
日蓮宗の大本山で「せいちょうじ」と読みます。鴨川の深い山の奥、静かな場所にあり、立派な巨木と境内からの眺望が見どころのお寺です。
山梨県身延町の「久遠寺」、東京都大田区の「池上本門寺」、千葉県鴨川の「誕生寺」とともに日蓮宗四霊場と呼ばれています。
案内図
『清澄寺』のホームページにもお寺に隣接した参拝者駐車場を紹介していないので、恐らくお寺の駐車場はなさそう。お寺まで少し歩くことになりますが、無料市営駐車場に車を停めます。Google Mapでは「市営清澄第1駐車場」と出てきますが、ここから『清澄寺』まで徒歩7分程度です。
ドライブイン重兵衛
「市営清澄第1駐車場」から坂道を5分ほど上っていくと「ドライブイン重兵衛」に到着。ここで食事をしたりお土産を買ったりすれば、お店の駐車場を無料で利用できるようです。”初日の出 日本一のまち”と書かれた看板が気になります。”関東最東端にある千葉の銚子市・犬吠埼が”日本一早い初日の出”として知られていますが、『清澄寺』の展望地からの日の出は、「日本の朝日百選」に選定されており、犬吠埼よりも早い初日の出という話もあるとか。
安房清住山
「ドライブイン重兵衛」駐車場からの眺めがなかなかの絶景!歌川広重が描いた「安房清住山」は、ここからの眺めなのかも知れませんね。
仁王門
「ドライブイン重兵衛」からほどなく「仁王門」前に到着。金剛力士像の手のひらが反っているのが何となく可愛らしい。
境内案内図
境内は広く、見るべきものも多いので参拝しがいがありますよ。まずは本堂から。
『清澄寺』は山号 千光山、1200年ほど昔、不思議法師と呼ばれた僧が千光を発する柏の木で仏像を彫り修行したことが始まりで、承和3年(836)、天台宗比叡山延暦寺の中興の祖慈覚大師円仁師がこの地を訪れて以降、天台宗の寺院となるが、火災と戦により衰退と復興を繰り返し、江戸時代に真言宗への改宗。さらに大正時代に入り、廃仏毀釈の余波とこの地を襲った台風により衰退。起死回生をはかる為、日蓮宗に改宗する機運が高まり、現在の千葉県鴨川市小湊で生まれた日蓮聖人の銅像が完成したことにより、参拝者も増え、真言宗智山派と日蓮宗との間で改宗の話し合いの結果、昭和24年(1949年)に日蓮宗に改宗となる…。スゴイ歴史ですな。
大堂(本堂)
現在の「大堂」は17世紀後半の建立。
祖師堂
「大堂」の左手にある日蓮聖人像を祀っている「祖師堂」。
「祖師堂」横の斜面に生える立派なスギ。
鐘楼堂
中門
千葉県有形指定文化財の「中門」。正保4年(1647年)に創建、天保8年(1837年)改修。
清澄の大楠
「中門」を向こう側には存在感抜群の大楠がお出迎え。樹高15m、幹周り8mもあるようです!鴨川市指定天然記念物なのだそう。
根っこの張り方が力強いですね!『清澄寺』は、後ほどご紹介する「清澄の大スギ」が、このあたりの有名の巨樹なのですが、この大楠も素晴らしいですよ!
宝物殿
大楠の横にある「宝物殿」。日蓮聖人七百遠忌記念事業として建てられ、仏像、古文書などを展示しています。「宝物殿」の拝観は有料で大人300円(2024年10月時点)
清澄寺石造宝篋印塔
応永14年(1407年)に製作された千葉県指定有形文化財の「宝篋印塔」。
梵鐘(明徳三年在銘)
同じく千葉県指定有形文化財の「梵鐘」。明徳3年(1382年)製作といわれる古い鐘です。
「宝物殿」前からの眺望。ホント、深い山奥にあるんですね!『清澄寺』は清澄山にあり、主峰の妙見山の標高は377m。境内を含むこのあたり一帯は「南房総国定公園」内にあります。
清澄の大スギ(千年杉)
そして、今回の参拝のお目当てでもあった国の特別天然記念物に指定されている「清澄の大スギ」とご対面!樹高約47m、目通りの太さ約15mの堂々たる巨樹」です!樹齢400年との説もあるようですが、詳細は不明。千年以上の歴史を持つ『清澄寺』の霊木として「千年杉」と呼ばれるようになったらしい。
反対側に回ってみると根元のあたりが苔むしており、いい雰囲気が出てますね~。
旭が森への階段
さて、お次は展望地「旭が森」に向かいます。「旭が森」には日蓮聖人銅像が建てられています。2つのルートがあり、ひとつは階段、もう一つはスロープを上がっていくルートです。
こちらがスロープのルート。若干傾斜が急ですが、バリアフリーなので車椅子の方も参拝できますよ。
ところどころにベンチが設けられており、上り疲れたら休憩できる場所もあります。
赤い橋を渡り、灯籠が見えてきたらゴールの展望地!
日蓮聖人銅像
建長5年(1253年)、日蓮聖人32歳の時、初めてお題目を唱え、法華経の布教を決意したのが、この場所「旭が森」なんですね。
旭が森からの眺望
「日蓮聖人銅像」が見つめる、遠く海の向こうから朝日が昇ってきます。初日の出スポットとして人気のある「旭が森」ですが、日蓮聖人がお経を唱えたとされる、この場所から拝む日の出なんて、何だか縁起が良さそうですね。
仏舎利塔
「旭が森」付近からさらに百数十m先にある日本山妙本寺の「仏舎利塔」。『清澄寺』のホームページにも「仏舎利塔」の紹介があったりしますが、休憩したくなる開放的な場所にあるので、時間があればぜひ訪れてみて下さい!
今回は、見晴らしの良い境内と巨木が魅力の『清澄寺』のご紹介でした。
基本情報
・名称:清澄寺
・住所:千葉県鴨川市清澄322-1
・電話:04-7094-0525
・駐車場:あり
※無料市営駐車場など有
・HP:https://seichoji.com/index.html
・アクセス
-JR「安房天津駅」からタクシー15分
-JR「安房小湊駅」からタクシー20分