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ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【福泉寺】珍しい「首大仏」がお出迎えする湯河原・熱海の観光スポット

こんにちは。今回は静岡県熱海市にある『福泉寺』の参拝録です。
静岡県にあるのですが、最寄りの駅は神奈川県のJR「湯河原駅」。湯河原の温泉街を流れる千歳川を反対側に渡ると、静岡・熱海市。千歳川が県境なんですね。そんな『福泉寺』に、陶製の大きさ2mほどの「首大仏」と呼ばれる大仏が安置されており、湯河原観光の名所のひとつになっています。

福泉寺 入口

車で行く場合、道がわかりづらいかも知れません。千歳川沿いにあるのですが、道が狭く、車で入っていけるのか多少、困惑するかも知れません。「熱海湯河原研修クラブ」前の橋を渡り、川を左手に見ながら進むと、すぐ、宿泊施設「古民家さくらや」が右手に現れ、その隣りに『福泉寺』の石碑が見えてきます。その少し先に境内の駐車場に繋がる坂があります。

『福泉寺』は、山号 青谷山、曹洞宗のお寺です。境内に由緒などの詳細について書かれたものが見当たらず、ネットで調べても、殆ど情報がありません。唯一、天文元年(1532年)保善院四世帰雲元守により再興…との記述を見つけました。古刹なんですね。

本堂

目を引く茅葺き屋根の本堂。明治8年に金160両にて再建されたそうで、熱海市内唯一の茅葺き屋根なのだそう。

本堂前には、立派なソテツ。

首大仏

境内の一角に安置された「首大仏」を発見!肩から上だけの珍しい釈迦如来像です。何となく、顔立ちや造りが日本の大仏っぽくないですね。顔が細長いし、こんなに眼を見開いた大仏はあまり見掛けません。もしかしたら、日本で製作されたものじゃないかも⁉

湯河原温泉の公式観光サイトによると、この「首大仏」の由来は以下の通り。建立されたのは、今から300年以上前、尾張名古屋藩主 ・徳川家三代光友公の時代。
光友公の父・義直公が、鷹狩りからの帰路、耳の遠い老婆が道端で行水をしていた。その家の娘が慌ててタライごと老婆を奥へ運び去った事に対して、義直公は、娘のとっさの機転に感激し、娘に御殿奉公を命じた。その後、娘は義直公との間に光友公を身籠り、自ら腹を切り光友公を誕生させた。光友公は、自分のために絶命した母の菩薩を供養する為、後に陶製の大仏を造ったとの事。その後、この像は、各地をまわり、巡り巡って、『福泉寺』に安置されるようになり、現在に至る…と云い伝えられていますが、果たして真相やいかに。

「首大仏」のお参りを終え、境内を散策します。

鬼子母神堂

六地蔵

石仏

「首大仏」以外にも、境内には色々な仏様がひっそりと佇んでいました。

庭園

風情ある小さな庭園も見どころのひとつ。苔むした石がいい雰囲気です。

墓所まで続く坂の小路沿いの斜面に置かれたたくさんの石仏。

やっぱり、このお寺、境内の苔が魅力的ですね。個人的には今回の参拝の収穫の一つになりました!

温泉街からも、そんなに遠くないので、湯河原宿泊の際には、千歳川沿いを散策がてら、「首大仏」を見に行くのが良いかもしれませんね。
熱海市にある湯河原町の観光スポット『福泉寺』のご紹介でした。

基本情報

・名称:福泉寺
・住所:静岡県熱海市泉191-1
・電話:0465-62-2354
・駐車場:あり
・アクセス
-JR「湯河原駅」から徒歩25分