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【京都 詩仙堂丈山寺】”ししおどし”の音が響く静寂の庭園は究極のわびさび!

こんにちは。今回は京都市左京区にある国指定史跡『詩仙堂丈山寺』のご紹介です。
『詩仙堂』は、安土桃山時代から江戸時代初期に活躍し、徳川家康にも仕えたことのある武将・文人の石川丈山が造営した庵で、正式名称は「凹凸窠(穴冠に果)」(おうとつか)。でこぼこした土地に建てた住居なので、このような名前になったようです。現在、『詩仙堂』は曹洞宗大本山永平寺の末寺となっていますが、石川丈山が手掛けたとされる庭園は、「ししおどし」が鳴り響く静寂の和空間を堪能できますよ!

小有洞の門(しょうゆうどうのもん)

『詩仙堂』は前回記事の「八大神社」の隣りにあります。寛永18年(1641年)、石川丈山が59歳の時に『詩仙堂』を造営、生涯を終える90歳まで、この案で漢詩や書、作庭に励んだと云われています。

「小有洞の門」をくぐると風情ある石段が続いています。

老梅関の門(ろうばいかんのもん)

もともと丈山の隠居する庵として造営されたので、あまりお寺っぽくないんですね。「六六山 丈山寺」といいます。

詩仙堂入口

拝観料は大人700円、高校生500円、小中学生300円。(2025年9月時点)拝観時間は9時から17時までですが、拝観休止する日もありますのでホームページでご確認を。

至楽巣の広間

ここが庭園を見学する広いお座敷。参拝した日はオフシーズンの午後3時過ぎだったせいか、誰もいない貸し切り状態でした!冬の間は赤い絨毯が敷かれているみたいです。

詩仙の間

広間の後ろにあるのが「詩仙の間」。石川丈山は、三十六歌仙にならい中国歴代の詩人を36人を選んで三十六詩仙とし、狩野探幽らにその肖像を描かせました。そして丈山自身も各詩人の漢詩を書き、それらが部屋の壁に飾られています。こうした事が『詩仙堂』の名前の由来になっています。

唐様庭園

拝観したのは1月下旬。花々が咲くには少し早い時期だったので華やかさはありませんが、静寂の庭園に”カッコーン”と鳴り響く「ししおどし」の音が素晴らしい!写真でこの雰囲気をお伝えするのは、ほぼ不可能ですが、ホント、究極のわびさびの世界です!
特に5月下旬に咲くサツキ、11月中旬から下旬に見頃となる紅葉の時期が、より一層、心に染み入る和の世界に浸れそうですね。観光客は多そうですが…。

添水

そして、これが心地よい音を響かせていた「ししおどし」。思ったよりも大きな竹を使って製作されていました!正式名称は「添水(そうず)」と言うんですね!「ししおどし」はもともと獣害対策として田畑に設置したのが始まりのようですが、風流な雰囲気を楽しむ仕掛けとして庭園に取り入れたのが石川丈山のようです!

仏間

『詩仙堂』の御本尊は馬郎婦観音(めろうふかんのん)。

気になる置物、道具などがたくさんあるのも見どころのひとつ。

庵から庭園に出る事もできます。拝観の際は、ぜひ散策してみて下さい!

「凹凸窠(おうとつか」の名前の通り、庭園は傾斜地なので高低差のあるつくりになっています。

庭園にはところどころに、こんな小さなお地蔵さんが配置されており、ほっこり!撮影スポットとして人気のようです。
今回は「ししおどし」の音と静かな唐様庭園がつくりだす究極の和空間が素晴らしい『詩仙堂』の参拝でした!

基本情報

・名称:詩仙堂丈山寺
・住所:京都市左京区一乗寺門口町27
・電話:075-781-2954
・開門時間:9:00~17:00
・拝観休止日:5月23日等
 ※特別行事等で拝観休止の日もあり,ホームページで確認要
・拝観料:大人700円,高校生500円,小中学生300円
 ※2025年9月時点
・駐車場:近隣有料駐車場
・HP:https://kyoto-shisendo.net/
・アクセス
-叡山電車「一乗寺駅」徒歩約15分