こんにちは。
「横浜そごう美術館」で開催中の個展「ゆるかわふう の世界~宇宙(そら)の記憶」を観に行ってきました。
ゆるかわふう氏は、発砲断熱材を使用した世界初の「光彫り」と言う製作技法を考案したアーチスト。彫って凹凸をつけた発砲断熱材の後ろからLEDで照らし、光の陰影を表現するオリジナル技法との事。暗い展示室の中で、幻想的に浮かび上がる光る立体彫刻は、なかなか見応えがあります。
そごう美術館
そごう横浜店6階にある「そごう美術館」。
「光の芸術家 ゆるかわふうの世界~宇宙の記憶」は2022年12月25日(日)迄の開催。
入館料は、一般1200円。
動画撮影、フラッシュ、三脚使用を除けば、写真撮影OKの個展です。
発砲断熱材
作品鑑賞の前に、製作に使用する材料の説明パネルから。
デュポン・スタイロ株式会社の「スタイロフォーム」と言う建築用の発砲断熱材なのですが、ようは発砲スチロールですよね。
光彫り
断熱材を金属製ブラシ等を使って彫ったサンプル。
背面から光を照射した時に、どのような陰影をつくり、絵になるかを推測して製作しているなんてスゴイ。では早速、順番に作品を鑑賞していきます。
「光のもとで」
毛の質感が素晴らしいですね!一体、どういう彫り方をしたら、このような仕上がりになるのか…。
「約束の地へ」
今回の展覧会中、唯一、オレンジ色の作品。断熱材自体がオレンジ色のようです。
2~3分ごとに照明が切り替わり、背面から、光を照射する前、照射した後を比較できるのが興味深い。
母ゾウと子ゾウの優し気な表情が印象に残ります。
「YOU GOT WATER 01」
「光彫り」初期の頃の2015年製作作品。この時期は、技法に関して、まだ手探り状態で造り上げたようです。
「YOU GOT WATER」
同じく、クジラを描いた作品。海が大好きなアーチストの方みたいで、部屋に大水槽を造って、クジラを泳がせてみたいと思った事が、「光彫り」技法を始めるきっかけだったらしい。
「うたかたの夢」
作品の説明板によると、静岡県・日本平動物園のホッキョクグマを参考に製作した作品なのだそう。この作品も照明が切り替わり、背面からの光を照射した後、照射する前の状態を比較する事が出来て面白い。
「極北の空」
展覧会のポスターに使われているホッキョクグマの子供を描いた作品ですね。「うたかたの夢」と対になっている作品のようです。
3作品がディスプレイされた展示室へ。
「BLUE OCEAN」
「WHO AM I」
「full moon」
作品の説明板に「この作品の前に立って、ぜひ写真を撮って欲しい、あなたと言う”人類”のシルエットが宇宙空間に浮かび上がりますよ」との”ゆるかわふう氏”のコメントがありました。
「I’m flying」
これは横浜港「大さん橋国際客船ターミナル」と停泊する「飛鳥Ⅱ」をメルヘンチックに描いた作品。手前の傘を持った女性らしき人物のシルエットが、宙に浮いています。メリーポピンズみたいですね!
「天の羽衣」
羽衣をまとった天女が空から舞い降りて来る姿を描いた作品で、モデルは藤田二コルさんだそうです。
「影向の松」
松の葉一本、一本の濃淡が綺麗です。光をコントロールする術を知っている、正に「光の芸術家」なんですね!
「Deep Current」
「パンダ」
横浜での個展は今月末に終了しますが、来年2023年5月~7月に「福岡アジア美術館」にて、個展開催予定との事。興味ある方は、ぜひ、光の芸術に触れてみて下さい!
基本情報
・名称:そごう美術館
・住所:横浜市西区高島2-18-1
・電話:045-465-5515
・営業時間:10~20時
・休館日:そごう横浜店の休館日
※展示替え期間も休館
・入館料:展覧会により異なる
・駐車場:そごう横浜駐車場(有料)
・公式HP:SOGO MUSEUM OF ART
・アクセス:「そごう横浜」入口まで
‐JR線/京浜急行線「横浜駅」 徒歩3分
-東急東横線「横浜駅」徒歩5分
-相鉄線/市営地下鉄「横浜駅」徒歩10分