こんにちは。「東京都文京区・本駒込」の神社仏閣巡りに行ってきました。『駒込富士神社』と『吉祥寺』の参拝です。
「本駒込」と言えば、国指定特別名勝の都立庭園「六義園」がある事で知られていますが、今回は、少し地味目の神社仏閣を散策してみました。
諏訪山 吉祥寺
まずは『吉祥寺』の参拝から。
ずいぶん立派な寺標です。「吉祥寺」と言えば、「東京都の住みたい町No.1」の武蔵野市・吉祥寺駅を思い浮かべますが、このお寺『吉祥寺』は、武蔵野市吉祥寺にあるのではなく、何故か文京区本駒込。逆に武蔵野市吉祥寺に『吉祥寺』と言うお寺はありません。
何故なのか調べてみると、江戸城近くにあった『吉祥寺』が「明暦の大火」と呼ばれる大火事により類焼し、今の地・駒込に移転。
火事によって焼き出された人々は、現在の武蔵野市の土地へ移住、開墾してつくった村の名前を、昔住んでいた場所を懐かしみ「吉祥寺」とつけたらしい。
山門
立ち止まって、ちょっと見入ってしまいたくなるような立派な山門。200年以上前の建造なのだそう。では早速、境内へ。
参道
本堂まで真っすぐに延びる参道がいい雰囲気。
乳根が見事なイチョウ。
吉祥寺大仏
参道途中にご鎮座する1722年鋳造の「吉祥寺大仏」。
本堂
意外にも随分と大きい本堂。
『吉祥寺』は、江戸城築城の際、井戸の中から「吉祥」と彫られたの金印が発見されたことから「吉祥寺」と命名、現在の千代田区和田倉門に創建したとの事です。
開基は江戸城を築いた太田道灌。
『吉祥寺』概要
・山号:諏訪山
・宗派:曹洞宗
・創建:長禄二年(1458年)
・本尊:釈迦如来
”ゆる狛犬”ですかね。
経堂
1804年建造の「経堂」で、文京区指定有形文化財です。扉上部の彫刻が見事。
参拝を終え、『駒込富士神社』へ。
駒込富士神社
『吉祥寺』山門前を通っている、東京都道455号をJR駒込方面へ歩いて行くと、程なく「富士神社入口」交差点に到着。
右手に『駒込富士神社』の鳥居が見えてきます。「富士社」と書かれた扁額が目を引きますね。
『駒込富士神社』の主祭神は、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)。
詳細な創建時期は不明ですが、江戸期に富士山本宮浅間大社から木花咲耶姫を勧請、富士塚を築いて、多くの庶民に信仰されたとの事です。
御神木のカヤ
御神木らしい大きなカヤ。文京区の保護樹木にもなっています。
拝殿に向かう階段前に置かれた賽銭箱。向こう側の小高い丘が富士塚です。富士山登頂の安全祈願をすると言う事らしい。
写真だとわかりづらいかも知れませんが、この階段かなり急です。こけたら怪我だけでは済まないかも知れませんね。
丘には、沢山の木が生い茂っていたりして、自然の地形かとも思いましたが、これが江戸時代に富士山に模して造られた「富士塚」なんですね。
階段両側の斜面に置かれている石碑群。色々なものが描かれた華やかな石碑です。
ひとつひとつ見ていきます。
富士信仰に関連した石碑が色々と建てられていますね。
特に町の火消しを担っていた鳶職人に深く信仰されていたとの事なので、その関連の石碑が多いようです。
江戸の町火消が制度化されたのは、8代将軍徳川吉宗の「享保の改革」の時。有名な町奉行・大岡越前が町火消の組織化を整備したとの事です。民家が密集していた江戸は火事が多く、町火消は大活躍だったのでしょうね。「火事と喧嘩は江戸の華」なんて諺を思い出しました。
拝殿
急な階段を上り切ると、正面に社殿、”富士山登頂”成功!
"富士塚”は何となく心惹かれるものがありますね。東京都内には他にも色々な場所に、富士塚が点在していますので、”富士塚めぐり”をするのも面白いかも知れません。
※東京都内にある「富士塚」の記事です。
基本情報
〇吉祥寺
・住所:東京都文京区本駒込3-19-17
・電話:03-3823-2010
〇駒込富士神社
・住所:東京都文京区本駒込5-7-20
・電話:03-3823-7894
アクセス
〇吉祥寺
・東京メトロ南北線
『本駒込駅』から徒歩7分
・都営三田線
『白山駅』から徒歩12分
〇駒込富士神社
・東京メトロ南北線
『本駒込駅』から徒歩13分
・JR山手線/東京メトロ南北線
『駒込駅』から徒歩12分
・都営地下鉄三田線
『千石駅』から徒歩12分
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