ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

【東京都世田谷区 等々力渓谷・等々力不動尊】「都内の秘境」散策

こんにちは。今回は、東京都世田谷区にある『等々力渓谷(とどろきけいこく)』を散策します。
『等々力渓谷』は、多摩川の支流である谷沢川の渓谷で『等々力渓谷公園』として整備されています。自然豊かで、草木が生い茂る水辺は、とても東京23区内とは思えない風景です。

等々力駅

今回の散策は、東急大井町線『等々力駅』からスタート。
東京23区内にしては珍しく、改札への入口が線路と線路の真ん中にある為、改札への出入口が、踏切になっている面白い構造の駅です。

『等々力渓谷』への入口までは、駅の南口から徒歩2~3分。案内表示もあるので、迷う事はないかと。

等々力渓谷公園入口

あっと言う間に『等々力渓谷公園』入口に到着。東京23区唯一の渓谷です。こんなに深い渓谷が、駅近に存在する事が不思議。

案内図

現在地は、「ゴルフ橋」のたもと。そこから渓谷へ下り、谷沢川沿いに進んで、『等々力不動尊』を目指します。片道600~700mくらいの”渓谷散策”です。

温度計

「ゴルフ橋」のたもとに、何故か温度計が設置してあったので見に行きます。
現在地と渓谷内の気温の違いを表示しています。現在地が15.7℃で、渓谷内が14.9℃、まだ朝早いので、大きな温度差はありませんが、日中はもっと広がりそう。渓谷内は緑がうっそうと生い茂り、日光を遮るので、真夏日は4~5℃程度、涼しいそうです。

『等々力渓谷』は、1999年に「東京都指定名勝」に指定されています。少し郊外まで行けば、こういう場所は至る所にあるのですが、東京23区内に残された自然の渓谷と言うのが貴重なんですね。それでは、早速、渓谷に下りてみます。

ゴルフ橋

渓谷への階段を下り、川沿いの遊歩道に到着。「ゴルフ橋」を見上げてみます。
「ゴルフ橋」の名前は、昔、昭和のはじめに、この付近に広大なゴルフ場があった事に由来しています。緑の木々に覆われた中の”赤い橋”がいい雰囲気。

やはり、東京23区内にあるとは思えませんね。「都内の秘境」と言っても過言ではありません。

『等々力渓谷』は、関東ロームに覆われた武蔵野台地を川が侵食して形成された深さ10mほどの谷。都内に、これだけの自然環境を残せた事に感心しますね。

玉沢橋

遊歩道の中間あたりに位置する「玉沢橋」に到着。上を通っているのは「環状8号線」なので、しっかりとした大きな橋です。近くで見ると迫力があります。「環状8号線」の下に、このような風情ある遊歩道があるなんてスゴイ!

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橋のたもとに、環状8号線のほうへ上って行く石段があり、何やら看板がたっています。PizzaとPastaと書かれてあるので、どうやらイタリアンレストランのよう。渓谷を散歩がてら、昼食に立ち寄るのも良さげですね。

遊歩道を進んでいくと、川に架かる小さな橋。橋を渡ると公園の公衆トイレと「横穴古墳」があります。

横穴古墳

「横穴古墳」は、古墳時代末期から奈良時代にかけてつくられた横穴墓で、東京都指定史跡。

稚児大師堂

「横穴古墳」から遊歩道に戻り、『等々力不動尊』の本堂に向かう途中にある「稚児大師堂」へ。

「稚児大師堂」には、幼い頃の弘法大師の像が祀られています。学業成就にご利益があるようです。わずか7歳にして仏道の修行に目覚めたと言う伝説があり、この像はその頃の姿なのでしょうか。

利剣の橋

「利剣の橋」と名付けられている風情ある橋に到着。橋を渡り、階段を上っていくと、本堂横に出ますが、その前に、橋のたもとにある「不動の滝」と小さなお堂を見に行きます。

不動の滝

水量は少ないのですが、滝行ができるようなつくりになっています。柵があり、勝手に入ってはいけないようです。何百年も前から、この滝は存在しているみたいですが、「等々力(とどろき)」の地名は、”滝の轟く音”に由来しているとの説もあるので、昔はもっと豪快に流れ落ちていたのだろうか。

よ~く見ると崖の中腹あたりに不動明王の像。草で隠れていますが、眷属もいますね。

水が流れ落ちる龍の頭が気に入り、写真を一枚。

「不動の滝」の奥には、稲荷明神と不動明王の石像。

お堂に向かって、階段を上っていきます。木々に覆われ少し薄暗いので、灯篭には明かりが灯されています。

階段を上り切ると、緑に囲まれた”展望台”のような場所に到着。気の良い場所です。

手水舎

”展望台”のような踊り場の突き当りにある手水舎。花手水がいいですね。

煌めく緑が美しく、しばし”新緑のもみじ狩り”。秋の紅葉も綺麗そう。

山門

『等々力渓谷』の遊歩道に沿って『等々力不動尊』に入ると、お堂の横に出るので、一旦、境内を通り、あらためて山門から入り直します。
『等々力不動尊』は、同じ世田谷区等々力にある「満願寺」の別院で、関東三十六不動尊霊場の第17番。正式名称は、瀧轟山明王院。創建は平安時代末期と云われています。

境内

社伝によると、真言宗中興の祖である興教大師が、夢のお告げにより不動明王像を安置する場所を探し続け、夢と同じ渓谷が「等々力」の地であったと言うのが、『等々力不動尊』の始まりと云われているようです。

やはり、大きな赤い”不動尊”の提灯は心惹かれるものがあります。まだ朝早いせいか、誰もおらず、静かな境内で、まったりと参拝。

これにて、『等々力渓谷』散策と『等々力不動尊』参拝は終了。
「等々力駅」から往復2㎞もない距離なので、東京都内の秘境を楽しみつつの参拝は、新緑の季節におすすめの散歩コースです。

基本情報

〇等々力渓谷公園
・住所:東京都世田谷区等々力1-22~26
・電話:03-3704-4972
・駐車場:なし

〇等々力不動尊
・住所:東京都世田谷区1-22~47
・電話:03-3701-5405
・駐車場:あり
・HP:https://www.manganji.or.jp/

アクセス

〇東急大井町線
『等々力駅』より徒歩3分

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