ぶらりうぉーかー

ぶらりお散歩とプチ旅の参考書です。

桜咲く横浜総鎮守『伊勢山皇大神宮』参拝

こんにちは。横浜・桜木町近くに鎮座する横浜総鎮守『伊勢山皇大神宮』の参拝録です。久しぶりに桜の咲くシーズンに参拝してみました。今回は境内の桜を中心にご紹介します。

社号標前

JR「桜木町」駅から徒歩10分程度。小高い丘の上に『伊勢山皇大神宮』はあります。
御祭神は天照皇大神。明治三年に神奈川県によって創建、”関東のお伊勢様”として崇敬を集めてきた神社です。

二の鳥居

創建100年を記念して、昭和45年(1970年)に建てられた「二の鳥居」。

境内案内図

境内はそんなに広くありませんが、コンパクトにまとまっています。高台にある神社なので、良い気に包まれた境内かと。

一の鳥居

「二の鳥居」から程なく「一の鳥居」に到着。現在の鳥居は昭和55年(1980年)に創建110年記念として改築されたもの。考えてみると、本殿に一番近い鳥居を「一の鳥居」と呼ぶのは変なのですが、『伊勢山皇大神宮』の場合は本殿から近い順に、一、二、三と数えられるのだそう。なお、「一の鳥居」の眺めを楽しむなら、鳥居を正面の高い位置から見られる「ふれあい広場」がおすすめです。ちょうど駐車場の真上にあたる場所です。七五三などのイベント時は、皆さんここで記念撮影されています。

大注連柱

手水舎の先には立派な「大注連柱」。明治22年に奉納された当時のものです。『伊勢山皇大神宮』のホームページによると、東日本の注連柱として最大級らしい。満開の桜とのコラボが風情ありますね!

参拝したのは4月上旬。桜はちょうど見頃を迎えていました。『伊勢山皇大神宮』の境内には多くの桜はありませんが、かつては、数多くのソメイヨシノが植樹されていたとの事。参道にも桜並木が続き、当時の横浜有数の桜の名所だったようですね。本数こそ少なくなったものの「大注連柱」横の桜は枝ぶりが素晴らしいです!

美しい風景をしばし観賞。

「大注連柱」の反対側から桜とのコラボを楽しみます!

植樹されて間も無さそうなピンク色の桜。品種は何だろうか。

照四海

高さ6mほどもある「常夜灯」。『伊勢山皇大神宮』の見どころのひとつです。

拝殿

伊勢山という名前は、神社を建てるにあたり、この小高い丘のエリアを「伊勢山」としたようです。もともとこのあたり一帯は「野毛山」。現在、谷を挟んだ『伊勢山皇大神宮』の向かいの丘の上にある公園が「野毛山公園・野毛山動物園」になっています。

杵築宮・子之大神(きづきのみや・ねのおおかみ)

境内社「杵築宮・子之大神」の入口付近にはしだれ桜が咲いています!桜のシーズンは、立ち止まって見入ってしまいます。

このしだれ桜も満開。いい感じの枝垂れ具合ですね。

『伊勢山皇大神宮』は位置的には、この地域の桜の名所でもある「掃部山公園」の向かいにありますので、お花見のシーズンは、桜をめぐる散歩がおすすめです!

今回は、境内の桜満開の『伊勢山皇大神宮』のご紹介でした。

基本情報

・名称:伊勢山皇大神宮
・住所:横浜市西区宮崎町64
・電話:045-241-1122
・駐車場:あり(参拝者用)
・アクセス
-JR京浜東北線/市営地下鉄
「桜木町」駅より徒歩約10分
-京浜急行線
「日の出町」駅より徒歩約10分
-みなとみらい線
「みなとみらい」駅より徒歩約15分

【村山浅間神社】かつての富士山・修験道の中心地に建つ「浅間神社」参拝

こんにちは。今回は静岡県富士宮市にある『村山浅間神社』の参拝録です。
全国に約1300社ある「浅間神社」のひとつですが、もともとは神仏習合の「興法寺」と言うお寺と関係があり、村山の地において、富士山における修験道の中心地として発展。明治時代の廃仏毀釈運動により廃止された後、神仏分離によって境内社富士浅間七社を相殿、「浅間神社」が建てられたとの事。

世界遺産

『村山浅間神社』は、富士山世界文化遺産の25個の構成資産のうちのひとつ。

ラザフォード・オールコック卿胸像

駐車場に記念碑と銅像が建てられているのを発見。この方、万延元年(1860年)に外国人として初めて富士山に登ったのだそう。
この像の奥にあるスペースが『村山浅間神社』の駐車場で、普通車30台ほどは停められ、かなり整備されています。公共交通機関を使っての参拝はかなり不便なので、車で行かれるのが良いかと。

駐車場近くに、こんな撮影スポットがありました!ここは地元の方が作ったんですかね。

社頭

駐車場から徒歩1分ほどで鳥居前に到着。
『村山浅間神社』の主祭神は木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)。他に大山祗命、彦火々出見命、瓊々杵命、大日霊貴(天照大神)、伊弉諾尊、伊弉冉尊祀られています。

参拝したのは10月。鳥居付近に彼岸花が群生して綺麗でした。秋の参拝はおススメです。

富士根本宮

扁額をよく見ると「富士根本宮」と書かれています。小さな神社ながら、なかなか格式が高いです。

二の鳥居をくぐって拝殿へ。

社殿

拝殿・幣殿は老朽化により、鉄筋コンクリート一部木造に建て替えられているらしい。

現在の本殿については、大正二年建て替えられたようです。

富士山興法寺大日堂

『村山浅間神社』の隣りにある江戸末期に建てられたとされるお堂「大日堂」。中には大日如来像や役行者の像が安置されています。
明治初年まで存在した「興法寺」大日堂。やはり、この大日堂に修験道が盛んだった当時の雰囲気が残っているせいか、ちょっと独特な雰囲気の境内です。

水垢離場

『村山浅間神社』の見どころのひとつである「水垢離場」。富士山への登拝者は、「竜頭ヶ池」という場所から水を引いたここで身を清めて登っていったらしい。昔のままの形で残されているんですかね。水垢離場を見下ろす石の上には、不動明王坐像がひっそり佇んでいました。

氏神社

村山修験の開祖「富士上人末代」は、「役ノ行者」修法を継ぎ幾百回の登頂を成し、頂上に大日寺を建て、山岳仏教の基礎を固め、自ら「大棟梁権現」と号し、村山の地にて即身仏になり守護神となった。「氏神社」はその霊を祀っており、高嶺総鎮守と称する。(境内の案内板より)

参道入口に大きな杉がお出迎えする雰囲気の良い場所です。

村山における富士山の修験道の開祖が祀られている神社なので、ここは外せませんね。『村山浅間神社』参拝の際は、「氏神社」をスルーしないように。杉に囲まれた静かで気がいいパワースポットですよ!

村山浅間神社のイチョウ

参拝を終え、境内を散策。『村山浅間神社』には2本の古木・巨木がありますが、そのうちのひとつが、この静岡県指定天然記念物のイチョウ。樹齢300年以上なのだそう。乳根が見事ですね!大きいものは長さ2mにも達しているらしいです。

乳結観音

幹の空洞部分の中には観音様が安置されていました!

村山浅間神社の大スギ

もうひとつの古木・巨木は、同じく静岡県指定天然記念物の「大スギ」。樹高は47m、推定樹齢は1000年との事。

富士山コーン

帰りがけに案内所前で見つけた「富士山のカラーコーン」。こんなのあるんですね。調べてみたら、富士宮市にある(株)アドラインが製作している「富士山コーン」という商品で、ネットでも購入可能でした。
なお『村山浅間神社』には、富士山世界遺産ガイドによる案内を受けることができる案内所があります。年末年始を除く、土日祝日の10時から15時のみの開館になりますのでご注意を。

今回は、神仏習合の雰囲気が境内に残る『村山浅間神社』の参拝でした!

基本情報

・名称:村山浅間神社
・住所:静岡県富士宮市村山1151
・電話:0544-22-1111(平日・市役所)
    0544-26-6713(休日・案内所)
・駐車場:あり
・アクセス
-JR身延線「富士宮駅」から車で約20分    

【大井俣窪八幡神社】武田家ゆかりの神社は”重要文化財の宝庫”

こんにちは。山梨県山梨市にある『大井俣窪八幡神社』の参拝録です。
山梨県の神社仏閣の観光案内でも、あまり大々的に紹介されていないマイナーな神社なのですが、武田家ゆかりの神社で、貞観元年(859年)創建の古社。戦国時代、駿河・今川勢の侵攻により、社殿の多くは焼失してしまいますが、武田信玄の父・武田信虎により再建されます。その頃の社殿が現存しており、建物9棟11件が国指定重要文化財に指定されている、まさに”重要文化財の宝庫”なんです!

現存する最古の木造鳥居

雁坂みち(国道140号)を八幡橋西詰交差点で曲がると姿を現す木造の鳥居。見た感じも相当古いものだろうと推測しましたが、『大井俣窪八幡神社』のホームページを見てみると”現存する日本最古の鳥居”として紹介されています。天文八年(1539年)武田信虎が、自分の厄年に寄進したらしく、500年近く前から存在している事になりますね。この大鳥居、必見です!

神門

鳥居からまっすぐ伸びる道を歩いて行くと檜皮葺の「神門」前に到着。これも信虎が再建したもので国指定重要文化財。ひし形を4つ並べた「武田菱」がデザインされていますね!なお「神門」前に架かる石橋も同じく、国指定重要文化財です。
『大井俣窪八幡神社』の御祭神は、誉田別尊(ほんだわけのみこと)、足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと)、気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)。

通称「窪八幡神社」。清和天皇の勅願により貞観元年(859年)、宇佐神宮の八幡三神を勧請したのが始まり。その地の「大井俣」を神社名として大井俣大明神と称し、その後、何回か水害で流され現在の窪の地へ遷座した事により「窪八幡宮」と呼ばれるようになった。(引用元 大井俣窪八幡神社ホームページより)

小川が流れる静かな境内。

神池

小川の先にある神池らしき泉。その先に朱塗りの柵に囲まれた小さな社が見えます。

末社 比咩三神本殿

小さな社は、寛永二年(1625年)徳川忠長により再建された国指定重要文化財「比咩三神本殿」。

そして、『大井俣窪八幡神社』の拝殿へ向かいます。

階段を上り振り返ると、こんな感じの木立の中の境内。歴史ある神社なのですが、広く知られていない?せいか、参拝者も少なく落ち着いた境内。

大井俣窪八幡神社 拝殿

最大の見どころの「拝殿」とその奥の「本殿」。それにしても、めちゃくちゃ長い「拝殿」。こんなに長いのは初めて見たかも。「拝殿」「本殿」ともに国指定重要文化財なのですが、「本殿」は、三間社流造の三社が間に1間をおき、横に連結して11間の形となる「十一間社流造」と言う珍しい形式で、国内に現存する最大の流造本殿との事。必見ですよ~!

本殿

奥が『大井俣窪八幡神社』の本殿、手前は摂社「若宮八幡神社」の本殿です。

末社 高良神社本殿

『大井俣窪八幡神社』拝殿に向かって、左側に鎮座する末社 「高良神社本殿」。明応九年(1500年)に再建された社で、国指定重要文化財。

摂社 若宮八幡神社拝殿

この古民家風の建物は「若宮八幡神社」の拝殿。『大井俣窪八幡神社』拝殿に向かって右側に鎮座しています。「若宮八幡神社」本殿とともに国指定重要文化財。

鐘楼

なかなか味のある鐘楼です。山梨県指定文化財で、天文二十二年(1553年)武田信玄が再建。
武田信虎・武田信玄が復興に尽力し、崇敬した『大井俣窪八幡神社』は、境内に当時の建造物が多く現存しているので、戦国時代の頃の雰囲気が感じられるパワースポットでした。武田家・武田信玄ゆかりの山梨・観光スポットを回られる際は、ぜひ『大井俣窪八幡神社』も参拝してみて下さい。

基本情報

・名称:大井俣窪八幡神社
・住所:山梨県山梨市北654
・電話:0553-23-5390
・駐車場:あり(5~6台くらい)
・HP:大井俣窪八幡神社
・アクセス
-車:中央自動車道「勝沼IC」から約30分
-電車:JR中央線「山梨市駅」からタクシー約10分

【桜神宮】河津桜が満開の境内は”春の世田谷名所”

こんにちは。今回は東京世田谷「桜新町」に鎮座する『桜神宮』の参拝レポートです。
古式神道の神社である『桜神宮』は、参拝の仕方も一般的な「二拝二拍手一拝」とは異なり、通常時は「二拝四拍手一拝」、春季大祭や秋季中祭などでは「四拝八拍手一拝」となります。
神社名の通り、『桜神宮』は早咲きの桜「河津桜」が植樹されている事で知られており、見頃を迎える2月下旬から3月上旬は、多くの参拝者で賑わいます。

神習教本祠

東急田園都市線「桜新町駅」北口から、徒歩2分弱で『桜神宮』鳥居前に到着。
石柱に彫られている通り、『桜神宮』は教派神道十三派の一つである神習教の本祠です。神習教は、伊勢神宮の禰宜であった芳村正秉(よしむらまさもち)が創立。明治初期、当時の神社や神道のあり方に対して危機感を持ち、神代より受け継がれる古式神道を蘇らせ、本来の神道の姿に戻ることを目的として立ち上げたらしい。

世田谷のお伊勢さん

”世田谷のお伊勢さん”と呼ばれているようですね。これは明治初期、伊勢神宮の祭主久邇宮朝彦親王が芳村正秉に、天照大御神の神霊を御鏡に分霊して授け、それを御神体としている事から、そのように呼ばれる事になったらしい。
なお、御祭神は看板を見る限り、天照大御神以外に、天御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神など19柱の神様をお祀りしているようです。

鳥居横に咲く河津桜。境内に3本植樹されているうちの1本です。

鳥居をくぐった先の参道両側には石灯籠。境内はそんなに広くありませんが、境内前を通る「旧大山街道」は、そこそこ人通りもあり、参拝者も少なくありません。

手水舎

大中臣 八方清メ祈願

全国で唯一、『桜神宮』のみ継承されている古式神道の御祈願「大中臣八方清メ」。
案内板によると、神技「四方八方の清めの儀」に由来し、総ての罪穢れを祓い除き、願いを叶え人々を幸せに導くご祈祷なのだそう。

大きな燈籠も『桜神宮』の見どころの一つ。それにしても河津桜が見頃になる期間は、朝から参拝者が結構いますね。

燈籠の後ろには、ひょろりと伸びる一本の松。

社殿

扁額には「本祠大神」の文字。二拝四拍手一拝にて参拝します。
もともと社殿は、明治十六年(1883年)東京の神田に創建されたのですが、大正八年(1919年)、西の方角へ直ちに移転せよとのお告げにより現在の地に移転したとの事。

河津桜(えんむすびの木)

そして、拝殿手前の両サイドに植樹された「河津桜」。『桜神宮』のシンボル的な存在ですね。3月3日時点満開でした!この『河津桜』は”えんむすびの木”と命名されています。

願い事を書いたピンク色のリボンを河津桜の木に結ぶと願いが叶うといわれています。

考えてみると、社殿のすぐ近く、両側に桜が植樹された神社って珍しいかもしれません。それにしてもモコモコな感じでよく咲いており、ボリューム感たっぷり!桜越しに見る社殿は、桜の花々に埋もれるような感じで情緒がありますよ。

満開に咲く誇る桜の枝の下に入って見上げてみます。桜の海です!

いつごろ植樹されたのかは不明ですが、今や『桜神宮』の河津桜は、”春の世田谷名所”と言っても過言ではありません。本数こそ少ないものの”桜の神社”の早咲き桜なんて、何だか縁起が良い気がするし、心惹かれるものがあるからなのかな。

「しだれ桜みくじ」なんてあるんですね!初めて見ました。
『桜神宮』のホームページで、インターネット遥拝を行っており、おみくじを引けたり、お守りをダウンロードしたりできますので、興味ある方は訪れてみて下さい。なお、河津桜が見頃の時期は、ライトアップされる期間もあるようです。
今回は河津桜が咲く時期の参拝をおススメしたい『桜神宮』のご紹介でした。

基本情報

・名称:桜神宮
・住所:東京都世田谷区新町3-21-3
・電話:03-3429-0869
・駐車場:あり(有料/タイムズ桜神宮)
    ※祈願の方は割引サービスあり
・HP:古式神道 桜神宮
・アクセス
-東急田園都市線
 「桜新町駅」北口より徒歩約2分

【恵林寺】武田信玄の菩提寺は庭園が魅力的なお寺

こんにちは。今回は山梨県甲州市にある『恵林寺(えりんじ)』の参拝レポートです。
武田信玄の菩提寺と知られる『恵林寺』は、夢窓疎石によって開基された、元徳二年(1330年)創建の古刹です。戦国時代の武田氏滅亡の後、織田信長による焼き討ちを経て、徳川家康の手によって復興された歴史を持つお寺なんですね。

総門前の駐車場に「武田信玄公廟」の大きな石碑。ちょうど「恵林寺前」交差点にあるので、わかりやすいかと思います。駐車場はここと「武田信玄公宝物館」近くの2ヶ所にあります。
『恵林寺』は山号 乾徳山、臨済宗妙心寺派のお寺です。本尊は釈迦如来。

総門(黒門)

黒塗りであることから通称”黒門”と呼ばれている総門。

総門脇には枝ぶりが素晴らしい松の木。

総門を抜けると静かな長い参道が続いています。

参道の途中にカフェの看板を見つけました。黒門のすぐ近くにあります。調べてみると「恵雲堂」という良さげなカフェでした。

四脚門(赤門)

通称「赤門」と呼ばれる四脚門に到着。国指定の重要文化財です。

四脚門をくぐると庭園が広がっています。池のまわりを一周できますよ。

黄色の目が印象的な猫ちゃん発見!『恵林寺』は境内で猫ちゃんを見掛ける確率が高いお寺なのだそう。

三門

黒門、赤門、そして最後の門である三門に到着。山梨県の重要文化財に指定されています。この三門は、武田氏滅亡後、織田信長の焼き討ちで火定を遂げた『恵林寺』の僧 快川紹喜の最後の場所らしい。諸説あるようですが、快川和尚は「心頭滅却すれば火もまた涼し」の言葉を残し燃え盛る炎の中に身を投じた方として知られています。

開山堂

三門の正面にあるのが甲州市指定文化財の開山堂。夢窓疎石、快川紹喜、末宗瑞曷の三像が堂内に安置されています。

三重塔(仏舎利宝塔)

開山堂の右手の木立の中に建つ三重塔。納骨堂のようですね。

鐘楼

木々の隙間から太陽の光が差し込む静かな境内。

武田不動尊

「武田不動尊」と彫られた石柱の先、「開山堂」の斜め裏にあるエリア。苔むす感じに惹かれて散策してみました。ここのさらに奥に「武田信玄公墓所」があるのですが、通常は非公開で、毎月12日のみ特別公開されます。

有料拝観のエリアに向かいます。

大庫裡

ここが有料拝観の入口である「大庫裡」。

「大庫裡」前に植樹されているこの松も枝ぶりが素晴らしい。

鬼瓦

庫裡に使われている鬼瓦の展示。間近で見ると大きいですよ。

入口の雰囲気はこんな感じ。拝観料は大人500円です。(2024年3月時点)

武田信玄と言えば、連想してしまうのが「風林火山」。孫氏の兵法の一節「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」が軍旗に記されていたとされ、この通称が「風林火山」ですね。

渡り廊下を通りながら「本堂」と「庭園」を巡っていきます。

本堂

釈迦如来が安置されている本堂。

方丈庭園

本堂で参拝の後は、枯山水式の庭園をじっくり観賞。目を見張る芸術的な松の幹の曲がり具合!

渡り廊下をさらに奥へ。

うぐいす廊下入口

人が床の上を歩くことにより、きしむ音が鳴るように造られた”うぐいす張り”の廊下。なお「うぐいす廊下」内部の写真撮影は禁止です。

明王殿

「うぐいす廊下」を抜けたところにある武田信玄公が生前に対面で摸刻させたという、等身大の不動明王が安置されている「明王殿」。

冥歩禅

真っ暗な暗闇の中を壁づたいに進んでいく「冥歩禅(みょうほぜん)」。「明王殿」参拝後の帰りのルート途中にある”瞑想路”ですね。何も見えない暗がりの中を手探りで、ゆっくり進んでいくと、その途中に3ヶ所、壁に「御紋(ごもん)」が付けられている場所があるので、それを探しながら進むと面白いですよ。

真っ暗闇の部屋に入る前に一輪挿しに飾られた七色に輝く花が綺麗!ここを右に曲がって瞑想路に入ると、もう何も見えません。

ここは出口近くなので、外の光が漏れていますが、ここに辿り着くまでは真っ暗です!
瞑想アトラクションですね!

再び渡り廊下を通り、帰りのルートへ。

恵林寺庭園

国の名勝指定を受けている庭園で、夢窓疎石が築庭したと伝えられています。紅葉の時期が綺麗そうです。

本日のご出勤

「大庫裡」の入口にあった猫ちゃんのイラスト。本日ご出勤の野良ちゃんというのが面白いですね!もしかしたら、境内で見かけたのは、この猫ちゃんだったのかな。『恵林寺』を寝床としている猫ちゃんが何匹かいるようなので、猫好きの方は、うれしい出会いがあるかも知れませんね。
見どころたくさんの古刹『乾徳山 恵林寺』のご紹介でした。

基本情報

・名称:乾徳山 恵林寺
・住所:山梨県甲州市塩山小屋敷2280
・電話:0553-33-3011
・駐車場:あり
・拝観時間:8:30~16:30
・拝観料(庫裡から先)
 -大人500円,小中高校生300円
 ※2024年3月時点
・公式HP:乾徳山 恵林寺
・アクセス
-車:中央道勝沼ICより約25分
-JR中央線「塩山駅」からバス
 西沢渓谷行、恵林寺前下車

【小野照崎神社】芸能・学問にご利益!平安時代の歌人が御祭神の神社

こんにちは。東京の下町、台東区下谷にご鎮座する『小野照崎神社』の参拝録です。
御祭神が、平安時代に活躍した学者で歌人である為、学問・芸能・仕事にご利益があるといわれています。小さな境内ながら、なかなか見どころの多い神社ですよ!

境内への入口は2ヶ所あり、こちらは東京メトロ日比谷線「入谷駅」4番出口に近いほうの鳥居です。
主祭神は、小野篁命(おののたかむら)、菅原道真命(すがわらみちざね)。
小野篁命は、百人一首の歌「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟」を歌った平安時代初期有数の歌人。遣隋使の小野妹子の子孫なんですね。
『小野照崎神社』は、852年(仁寿2年)、小野篁公が御東下の際に住んだ上野照崎の地に創建されたのが始まりで、その後、寛永寺の建立に伴い現在の地に遷ったとの事。

穏やかな表情の狛犬。比較的新しめのものかな。

路地裏側にある鳥居。ほぼ正面に本殿があるので、こちらが表参道なのでしょう。
境内は広くありませんが、社務所前には10名ほどの参拝者。可愛らしい日本画の挿絵のある2種類の御朱印が月毎に用意されるのが人気なのかも知れませんね。

これは初詣用に用意した?今年の干支・龍のイラスト。QRコードを読み取ると、待ち受けの壁紙が入手できるようです。

手水舎

水を吹き出す小さな”金の龍”が可愛らしい手水舎。

社殿

江戸末期の慶応2年(1866年)に建造された本殿は、関東大震災の大火や東京大空襲の戦火を免れて、現存しています。

まゆ玉みくじ

ちょっと珍しい”まゆ玉みくじ”。『小野照崎神社』の見どころの一つです。東京日本橋にある「小網神社」の”まゆ玉みくじ”も有名ですね。

強烈な努力の碑

参拝を終え、境内を散策します。
パブリックアートみたいなオブジェがあるのを発見し、見に行ってみると、昭和を代表する囲碁棋士・藤沢秀行氏の功績を称えた記念碑。この方、破天荒な生き方をされた方らしいのですが、「碁は芸である」との言葉を残している事から、芸能の神様を祀る『小野照崎神社』に記念碑を建てたんですかね。「強烈な努力」という言葉も能書家でもあった藤沢秀行氏が残した言葉であり、碑に刻まれた文字は本人のものみたいです。

下谷坂本の富士塚

本殿の横にあるのは、天明2年(1782年)に築かれた富士塚「下谷坂本富士」。
高さ約5m、直径は約16mもある小山は富士の熔岩で形作られているのだそう。国の重要有形民俗文化財に指定されています。毎年富士山の開山に合わせて、一般の方も登拝できる期間があるとの事。

庚申塚

「日本三大庚申」に数えられた「喜宝院 入谷庚申堂」から遷祀されたものらしく、道案内の神として信仰を集めた「猿田彦命」をお祀りした庚申塚。全十一基の塔のうち、最古のものは1647年(正保2年)につくられたのだそう。
なお、「日本三大庚申」の残り二つは、本大阪の「大阪四天王寺 庚申堂」と京都の「大黒山金剛寺 庚申堂」(引用元:小野照崎神社ホームページより)

御嶽神社・三峯神社・琴平神社

社務所の向かいにある境内社。

織姫・稲荷神社

路地裏のほうの入口付近にある稲荷神社で、もともと「長左衛門稲荷」と呼ばれ、『小野照崎神社』がこの地に遷る前から、お祀りされていた地主神との事。その後、縁結びの神様「織姫神社」と合祀され、現在は恋愛や仕事を結ぶ、むすびの神様として信仰されているらしいです。

天神梅

参拝したのは2月中旬。ちょうど、境内の梅が咲き始めた頃でした。
菅原道真命も主祭神としてお祀りされているので、「太宰府天満宮」から恵与された梅を植樹しているんですね。

今回は百人一首で知られる小野篁公をお祀りする『小野照崎神社』のご紹介でした。

基本情報

・名称:小野照崎神社
・住所:東京都台東区下谷2-13-14
・電話:03-3872-5514
・駐車場:なし
 ※ご祈祷の方のみ境内に駐車可能
・公式HP:https://onoteru.or.jp/
・アクセス
-日比谷線「入谷駅」徒歩約3分
-JR山手線「鶯谷駅」徒歩約7分

【東叡山輪王寺(開山堂)】両大師「天海と良源」を祀るお寺は上野「東京国立博物館」の隣

こんにちは。今回は上野公園「東京国立博物館」の隣りにある『東叡山輪王寺(開山堂・両大師)』の参拝録です。
天海大僧正(慈眼大師)と良源(慈恵大師、元三大師)を祀ることから「両大師」と呼ばれ、庶民に信仰されてきました。『輪王寺』は、東京で唯一の門跡寺院。門跡寺院とは、皇族や公家が住職を務める特定の寺院の事なのですが、同じく上野公園にある天台宗関東総本山の寺院「寛永寺」との関係が非常にややこしいのです。

山門

山門前には、「両大師」の大きな立札。「両大師」は、厄除・疾病退治・長寿などのご利益があるとして知られています。『輪王寺』は山号 東叡山、天台宗のお寺で、ご本尊は阿弥陀如来。

『輪王寺』は、もともとは「寛永寺」のお堂の一つで、天海大僧正を祀る「開山堂」でしたが、後に「寛永寺」本坊内の慈恵堂から慈恵大師像(良源)を移し、慈恵・慈眼の二人の大師を祀った事から”両大師”と呼ばれるようになりました。
ややこしいのは、『輪王寺』はもともと「輪王寺宮」という宮様の称号で、寺号ではなかったという点。「寛永寺」は、皇族・公家が貫主を務めるお寺であった期間があり、その方々を「輪王寺宮」と尊称していましたが、戊辰戦争の後、15世輪王寺宮公現法親王が還俗、「輪王寺宮」は一時中絶となる。その後、東叡、日光両山からの要請もあり、「輪王寺」の名称が復活、門跡寺院として再興。
現在、『輪王寺』は「寛永寺」のホームページで、「開山堂(両大師)」として紹介されていますが、イメージとしては「東叡山寛永寺」境内の「輪王寺」って感じなのかな。

早速、境内へ。

厄除角大師

この”カッパ”のようなのが慈恵大師なのだそう。
平安時代に、疫病が流行った時、疫病神が慈恵大師の前に現れ、憑りつこうとしましたが、最終的には疫病神を退散させます。その時の慈恵大師の姿を弟子に写させ、版木に彫り、お札を刷ったと伝えられていますが、角と言うか、触角と言うか、人間とは思えない姿となり、疾病と戦ったんですかね!「角大師護符」や「角大師お守り」は本堂にて授与されています。最強の護符かも知れませんね。

参道の正面にあるのが「両大師堂」。

参拝したのは2月上旬。早咲きの紅梅が綺麗に咲いていました。

阿弥陀堂

山門をくぐり、右手にある「阿弥陀堂」。

「阿弥陀堂」には、阿弥陀如来、虚空蔵菩薩、地蔵菩薩の三尊が祀られています。

手水舎の手前に風鈴が飾られているコーナーがありました。鈴の音お守りと書いてありますね。

いい風合いの青銅の燈籠。

手水舎

龍が乗る台座がしぶい手水舎。

両大師堂

お堂の建立は、正保元年(1644年)、現在のお堂は平成五年(1993年)に再建されたものです。

御車返しの桜

参拝を終え、境内を散策します。
「両大師堂」前にある存在感のあるサクラに目が留まります。ソメイヨシノよりもやや遅く咲く桜で、名前の由来は、江戸時代の後水尾天皇が、京都で花見をした時、あまりの美しさに帰り道に牛車を引き戻して再びご覧になった事から「御車返し」との名前がついたのだそう。

「御車返しの桜」の根元にある「寝釈迦石」。

幸田露伴旧宅の門

明治時代の文豪・幸田露伴旧宅の門。普通っぽいので説明板がないと通り過ぎてしまいそうですね。お寺の所在地と同じ、台東区生まれとの事なので、移築したのかな。

寛永寺旧本坊表門

圧倒的存在感の重厚な扉が目を引く”黒門”と呼ばれる「寛永寺旧本坊表門」。戊辰戦争で焼け野原になった上野において、奇跡的に残った国の重要文化財です。

こじんまりとした静かな境内の『輪王寺』。「上野恩賜公園・寛永寺」散策の際、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

基本情報

・名称:東叡山輪王寺(両大師)
・住所:東京都台東区上野公園14-5
・電話:03-3821-4050
・開門時間:8~16時
・アクセス
-JR「上野駅」公園口より徒歩約8分
-JR「鶯谷駅」より徒歩約8分
-京成線「京成上野駅」より徒歩約15分

【回向院】泥棒「鼠小僧の墓」があるお寺は日本一の無縁寺

こんにちは。今回は東京都墨田区にある『回向院(えこういん)』の参拝録です。
両国駅の近くにある『回向院』は、日本一の無縁寺と呼ばれており、大火事、大地震で亡くなられた多くの無縁仏を埋葬しています。「有縁・無縁に関わらず、人・動物に関わらず、生あるすべてのものへの仏の慈悲を説く」が『回向院』の理念との事で、境内には、色々な動物の供養塔が点在しているのも見どころの一つです。
お参りのハイライトは、何と言っても江戸時代の有名な盗賊「鼠小僧のお墓」。受験生にも人気のパワースポットとして知られています。

正門

丸い屋根が印象的な正門です。正門のすぐ前は「両国二丁目」交差点があります。

『回向院』は、約360年前の明暦三年(1657年)に開かれた浄土宗のお寺。山号は諸宗山。本尊は阿弥陀如来です。
「振袖火事」の名で知られる江戸で発生した明暦の大火は、市街の60%以上が焼土となり、10万人以上の方が亡くなられたといわれています。この大火事によって亡くなった多くは、身元や身寄りのわからない方たちで、当時の将軍家綱は、無縁の人々の亡骸を手厚く葬った「万人塚」をつくり、この時、建立されたお堂が『回向院』の始まりなのだそうです。

力塚

参道を進んでいくと右手の大きな石碑が見えてきます。これは、昭和十一年に相撲協会が歴代相撲年寄の慰霊の為に建立したものなのだそう。江戸時代に回向院境内で勧進相撲が行われていたとの事で、『回向院』は大相撲ゆかりのお寺だったんですね。

聖観世音菩薩立像

「力塚」の隣りにあるのは、「万霊供養塔」の上に立つ聖観世音菩薩立像。
この「万霊供養塔」が「万人塚」の事なのかな。

正面に見える建物が「本堂」、右横の建物が「念仏堂」です。

念仏堂

2016年グッドデザイン賞を受賞している「念仏堂」。
1階の屋根・2階の床部分に竹林をつくっているのが面白いですね~。”空中の竹林庭園”と呼ばれているそうな。

ガラス越しに1階の天井画が見られます。「念仏堂」の2階に念仏回廊・浄土の滝などがあるようですが、法事などの利用者しか入れないと思った為、行かず。が、頂いたリーフレットを見ると行事や法要が行われていない時は、拝観可能かも知れませんね。次回参拝時に拝観してみよう。

本堂・寺務所

「念仏堂」隣りの3階建ての建物「本堂」へ。

天井画「鳴き龍」

本堂前ホールの天井には龍が描かれています。龍の下で手を叩くと、龍の鳴き声が聞こえてくる仕組みとなっているようです。

早速、動物の供養塔を発見。動物納骨堂前にあるのですが、これは猫ちゃんの供養塔だろうか。

魚供養

「魚供養塔」がありました。カニの置物が気になりますね!

馬頭観音堂

『回向院』ホームページによると、開創間もない頃、将軍家綱公の愛馬が死亡した際、その亡骸を『回向院』に葬り、その供養の為に「馬頭堂」を建立したとの事。

小鳥供養塔

これは「小鳥の供養塔」。

犬猫供養塔

三味観世音犬猫供養塔(糸塚)

立派な「犬猫供養塔」。特に「糸塚」と並んだ塔がいいですね。最初、「糸塚」って何だろうと思いましたが、三味線の為に犠牲になった動物の供養塔らしい。特に猫皮・犬皮が用いられる事もある為、供養塔を建てたんですね。

地震・大火などの供養塔

この一角は、「安政の大地震」や「関東大震災」「明暦の大火」などの供養塔が立ち並んでいます。

塩地蔵

「鼠小僧の墓」に至る参道入口の左側にある「塩地蔵」。
参詣者が、願い事が成就すると塩をお供えしたことから、「塩地蔵」と呼ばれ親しまれてきたようです。袋ごと、塩がお供えされていますね!

参道の右側に建つ円すいのフォルムが印象的なお堂。

「鼠小僧之墓」の表示板。お墓は参道の突き当りにあります。

なんとまぁ、お墓への立派なアプローチ!

鼠小僧の墓

「鼠小僧」は実在の人物で、俗名「中村次郎吉」、戒名は「教覚速善居士」。お金に困った貧しい者に、大名屋敷などから盗んだ金銭を分け与えると言う姿は、時とともに尾ひれがつき、伝説化したものらしいのですが、武家屋敷に侵入して、大金をせしめるダークヒーロー像は、庶民にとっては痛快な存在だったのかも知れませんね。実際は、賭博の資金稼ぎの為に盗みを働いたみたいで、最後は、市中引き回しの上、獄門の判決が下されて処刑されています。

お前立ち

この白い石の事を「お前立ち」と呼ぶのだそうです。長年捕まらなかった幸運にあやかろうと、「お前立ち」を削って持ち帰り、お守りにするのだそう。「金運」や「勝負運」「仕事運」のご利益があるとされています。

参拝された皆さん、一生懸命に削られていました。受験生にも人気のスポットみたいで、削った粉を身に着けていれば”合格間違いなし”なのかな。戒名の「教覚速善居士」も、教科書、覚える、速い、善しと連想してしまうので、受験生には最強ですね!

猫塚

ガラスケースの中に丁重に安置されている「猫塚」。「鼠小僧の墓」の隣りにあります。”猫の恩返し”の昔話が面白い。落語の演目のひとつでもありますね。
猫を可愛がっていた魚屋が、病気で商売に行けなくなり、お金に困っていたところ、猫が2両をくわえてきた為、何とか食つなぐことができて助かる。猫はそれ以降、見掛けなくなったが、ある商家で、2両をくわえて逃げようとしたところを見つかり、奉公人に殴り殺されてしまうと言う話を聞く。魚屋は、猫の死骸を『回向院』に葬ってあげたとの事。

水子塚

「鼠小僧の墓」の後ろにある「水子塚」。
寛政五年(1793年)、時の老中松平定信の命によって造立されたもので、『回向院』ホームページによると、水子供養の発祥の地は、ここらしい。たくさんの風車が可愛らしい。

参道の真ん中でくつろぐ猫ちゃん発見。このお寺の看板猫なのかも知れませんね。ふっくらとした人懐こい猫ちゃんでした!
「両国」を訪れた時には、ちょっと参拝に立ち寄って参拝してみたい『回向院』のご紹介でした。

基本情報

・名称:回向院
・住所:東京都墨田区両国2-8-10
・電話:03-3634-7776
・駐車場:なし
 ※近隣コインパーキング利用
・アクセス
-JR総武線「両国駅」徒歩約3分
-大江戸線「両国駅」徒歩約10分

【御胎内清宏園・胎内神社】ほぼ”プチ探検”レベルの「胎内めぐり」

こんにちは。今回は静岡県御殿場市にある『胎内神社』と「胎内めぐり」のご紹介です。『胎内神社』は、『御胎内清宏園(おたいないせいこうえん)』と言う有料で散策できる公園の中にあります。
この一帯は、1707年の富士山噴火により、溶岩で埋まってしまった地域に、永い年月の間に木々が生い茂ってできた森です。こんな森の一角に、今回訪問のお目当てで、国の天然記念物にも指定されている「熔岩隧道」があります。ここが、”プチ探検レベル”の洞窟探索ができる場所で、ちょっとスリリング。「熔岩隧道」近くには『胎内神社』が鎮座しており、洞窟は、産道をイメージさせるような構造のため、洞窟探索は「胎内めぐり」と呼ばれ、”安産の神様”へのお参りとして、多くの参拝者が訪れています。

園内入口

駐車場は無料で、普通車25台ほど駐車可能。駐車場奥にある受付で入園料を支払い、園内に入ります。入園料は大人200円(2024年1月時点)。
なお『胎内神社』の御朱印は、受付で扱っており、園のホームページを見ると、入園前にお願いし、参拝後に受け取るみたいですね。(初穂料200円 2024年1月時点)

貸出用ライト付きヘルメット

そして、忘れてはいけないのが、熔岩隧道「御胎内」を探索する時に使用するヘルメット。受付にて有料でレンタルしています。(レンタル料/50円  2024年1月時点)
個人的には、これ、絶対に必要かと思います。ヘルメットなしでも行けなくは無いのでしょうが、狭い洞窟に頭をガンガンぶつけて、かなり痛い思いをする羽目になるかも。また、隧道内は真っ暗になる箇所もあり、スマホのライトで照らしながら進むと手が塞がってしまうので、ヘルメットに付いていているライトを使用するほうがいいですよ。ヘルメットやヘッドライトをお持ちの方は、準備して行ってもいいかも知れませんね。

園内の雰囲気

とにかく園内は広いです。基本的には溶岩地帯にできた森の中の散策のみですが、ボーイスカウト等の団体はキャンプ場として利用できるスペースもあるようです。

散策路の途中に展示されていた溶岩。

管状溶岩樹型

溶岩に包まれた木が、溶岩が冷えて固まった後、木が木炭になった部分に空洞ができたものを「管状溶岩樹型」と言うらしい。公園の造成中に見つかったものが展示されています。

散策路を進んでいくと「天然記念物  溶岩隧道」の看板。

胎内神社の鳥居

公園入口から5~6分程度歩いた、少し開けた場所に赤鳥居があり、ここからが神域になります。

参道付近に広がる苔が綺麗です。木洩れ日があたって雰囲気良し。

胎内神社

『胎内神社』の御祭神は、木花開耶姫命、猿田彦命。
もとは猿田彦を御祭神としてお祀りした池田家の個人神であったが、後に木花開耶姫命を合祀し、村の神社となる。これは、胎内洞窟内に勝間田一族が、子育不動尊を安置し、「穴不動」とか「子安さん」とかよばれ村人から崇敬された為であるとの事。『胎内神社』と名づけられたのは大正八年で、現在の社殿は昭和34年に改築されたもの。(引用元:静岡神社庁ホームページより)

開運おみくじの自動販売機は、やはり、子授・安産関連。

印野の溶岩隧道

これから入る洞窟の案内図です。行きのルートは、”父の胎内”と呼ばれる参道を通って、一番奥の本殿まで行き、帰りは”母の胎内”と呼ばれるルートで出口まで戻ってきます。”母の胎内”が難所ですよ~。

溶岩隧道入口

溶岩隧道の入口は、社殿のすぐ横にあります。妊娠されている方は入洞不可との看板がありますね。奥に行けば行くほど、本当にこんな所を進むのか…と思うくらい狭いんです!

洞窟の入口はこんな感じ。草むらの奥のひっそりした場所にありました。

父の胎内

父の胎内の小腸・大腸部を通って、どんどん奥へ進んで行きます。このあたりは、中腰や、少ししゃがんだ姿勢で進めるので、まだ楽勝。

乳房石まで辿り着くと、洞窟の半分くらいまで進んだ事になります。

胎内本殿

そして、本殿に到着。萬治年中の奉祀、明治20年遷宮と書かれています。

ここら辺は、灯りが無かったので、ヘルメットのライトを頼りに進んで行きます。ところどころに灯りが設置されているようなのですが、一定の間隔で点灯・消灯をしている?せいか、灯りが消えると、ホント真っ暗です!

奥殿

狭い洞窟にハラハラしながら、奥殿に到着。
”奥を知らず”って何だろうか?案内図によると、行き止まりの洞窟が1本ありましたが、その事なのかな。”子返り”って何?

これが”子返り”?奥殿の横にある最大の難所が登場!ここを進めって言うのかい…と思うくらい狭い穴!四つん這いにならないと通れない難所です。赤ちゃんのようにハイハイして進め…と言う事で”子返り”なんだろうか。地面は水に濡れた石がごろごろしているので、手と膝が汚れてしまうのは避けられません。

安産石と母の肋骨

この”母の肋骨”は、映画「エイリアン」の一場面を連想してしまいますね!ライトの灯りが妖しく、骨のような岩壁を照らしています。

難所はさらに続きます。いやはや、ホント狭い。観光用に参道が整備されているわけではなく、自然のままなんでしょうね。閉所恐怖症でない方でも息苦しさを感じそうな場所ですね。

産口

ここまで来れば、出口はもう少し。

ようやく出口が見えてきました!

出口はこんな感じです。入口から10mほど離れたところから出てきます。無事に”プチ探検”終了!

境内散策中に見つけた、手づくり感満載の記念撮影用の台座。富士山の形をした可動可能な板にスマホを載せるんですかね。よ~く見るとフォト・スポットではなく、”フォット・スポット”と書かれていますね。
それにしても、なかなかすごかった「熔岩隧道」の探索。山梨県河口湖近くにある「船津胎内樹型」の洞窟よりも探検レベルは高かったです!行かれる方は、必ず、汚れても良い服装でお出掛け下さい。それと軍手も用意しておいたほうがいいですね。また、リュックを背負ったままだと、通り抜けられない狭い箇所もあるので注意。
もう一つの「胎内神社」である「船津胎内樹型(無戸室浅間神社)」については、以下の記事をご参照下さい!

基本情報

・名称:御胎内清宏園(胎内神社)
・住所:静岡県御殿場市印野1382-1
・電話:0550-89-4398
・営業時間:8:30~17:00(2-10月)
      8:30~16:30(11-1月)
 ※胎内神社参拝と洞窟への入洞
  2-10月の期間は16:15迄に入園
  11-1月の期間は16:00迄に入園
・定休日:年末年始
 ※積雪や悪天候時、臨時休業の場合あり
・入園料:大人200円,小人100円
 ※小人:3歳~18歳未満
 ※2024年1月時点
・駐車場:あり
・アクセス
-自動車
 東名高速「御殿場IC」から約20分
 新東名高速「新御殿場IC」から約15分
 東名高速「駒門スマートIC」から約15分
-バス
 JR御殿場線「御殿場駅」下車
 印野本村行きバス「富士山樹空の森」下車、徒歩約10分

【神苑ぼたん庭園(鶴岡八幡宮)】古都鎌倉の”正月ぼたん”

こんにちは。鎌倉市の「鶴岡八幡宮」境内にある『神苑ぼたん庭園』に行ってきました。源氏池のほとりにある回遊式の日本庭園に”ぼたん”が植えられており、毎年1月から4月頃までの間に「正月ぼたん」と「春ぼたん」を観賞しながら散策する事ができます。

二の鳥居と段葛

『神苑ぼたん庭園』の観賞は、「二の鳥居」からスタート。
ここから「三の鳥居」までの参道は、両側を通る車道よりも1段高くなっている構造で、「段葛(だんかずら)」と呼ばれています。巨大な狛犬も見どころの一つです!

鶴岡八幡宮/三の鳥居前

「三の鳥居」をくぐり、お参りしてから『神苑ぼたん庭園』に行く事に。
「鶴岡八幡宮」は、正月三が日で約250万人の参拝者が訪れるといわれる人気の初詣スポットです。ちなみに、初詣参拝者数では、神奈川県内2位。1位は川崎大師です。

神苑ぼたん庭園入口

『神苑ぼたん庭園』は、「三の鳥居」をくぐり、「太鼓橋」に向かって右側、橋の手前、源氏池のほとりの石畳の道を進んでいくと、すぐに入口が見えてきます。
なお、入口は2ヶ所あり、もう一つは鶴岡幼稚園近く、斎館前です。

正月ぼたん

ぼたん園は、1月1日から2月中旬頃は「正月ぼたん」、3月~4月中旬頃の「春ぼたん」の年2回の開園。開園の期間と見頃の時期は、その年の気候の状況により、若干ズレる事もあるようです。入場(拝観)は有料で500円(2024年1月時点)。
そういえば、昨年も、ここに「春ぼたん」を観賞しに来たので2年連続の訪問になりました。

券売所で入場料(拝観料)を払って、中に入ると早速、赤い和傘とベンチとぼたんの記念撮影スポットが登場!「春ぼたん」の時もありました。

庭園内の雰囲気

ぼたん庭園から見える池が「源氏池」。池の約半周ほどが『神苑ぼたん庭園』のエリアになります。

苑内の雰囲気はこんな感じ。「正月ぼたん」とは、春に咲く牡丹を正月頃に咲くように、開花時期を調節した牡丹の事なのだそう。

「正月ぼたん」と「冬ぼたん」って同じものかと思っていましたが、調べてみると開花時期が異なるみたいです。「正月ぼたん」が1~2月にかけて咲くのに対して、「冬ぼたん」は、11~12月に咲く品種のようです。それにしても、藁囲いが可愛らしい!

倒れ掛かるような松や散策路の真ん中に斜めに生える古木なども庭園の見どころ。

鎌倉市指定の天然記念物のこのケヤキも素晴らしい。見入ってしまうような樹皮ですよね。

約100品種、1000株のぼたんが植えられているらしい。日本庭園と”ぼたん群”のコラボは、なかなか見応えあり。

「春ぼたん」は、和傘と牡丹のコラボですが、「正月ぼたん」と藁囲いとのコラボも情緒たっぷりで、優劣つけがたい!

花のアップを何枚かピックアップしてみました。雪の降る日に、藁に雪が積もっている藁囲いを見てみたいですね!風流の極みかも。

湖石の庭

さて、今回もやって参りました「湖石の庭」。中国江蘇省の「太湖」という湖の底から掘り出された天然の名石を使い、中国蘇州の技術者が造った庭なのだとか。

この奇石群と藁囲いのコラボも素晴らしいですな。特に奥に立てられている大きな2本のゲートのような石は見入ってしまう迫力。ちなみに「春ぼたん」の時は、和傘+牡丹とのコラボになります。

1月下旬時点で、見頃を迎えている「正月ぼたん」。もう少し見頃は続きそうなので、「鶴岡八幡宮」を参拝がてら、『神苑ぼたん庭園』に立ち寄られてはいかがでしょうか。なお、「春ぼたん(鎌倉ぼたん)」につきましては、以下の記事をご参照下さいね。

基本情報

・名称:神苑ぼたん庭園(鶴岡八幡宮)
・住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
・電話:0467-22-0315
    ※鶴岡八幡宮
・開園時間:9~16時30分
  ※冬と春の開催期間内
  ※開催期間は、その年の気候の状況による
・拝観料:500円(2023年4月時点)
・駐車場:あり(有料)
  ※鶴岡八幡宮もしくは近隣コインパーキング
・アクセス
 -JR横須賀線/江ノ電
 「鎌倉駅」より徒歩10分

【展望の杜 差出磯大嶽山神社】甲府盆地と富士山を見渡す”絶景神社”

こんにちは。今回は、山梨県山梨市にご鎮座する『差出磯大嶽山神社』の参拝録です。
”さしでのいそ だいたけさん”神社と読みます。「差出の磯」とは、神社の建つ岩山と近くを流れる笛吹川で構成される景勝地の事。川から陸側を見ると突き出た(差し出た)地形をしており、内陸部にありながら、海辺の磯のように見える事から名付けられた名称です。

表参道

富士川水系「笛吹川」のほとりにある表参道入口。
神社は見晴らしのよい小山の上にある為、ここから石段を上がっていきます。駐車場は70台ほど駐車可能なスペースがありますが、社殿に隣接した場所にある為、車での参拝の場合で、この鳥居から参拝をスタートされたい方は、一旦、この鳥居まで下りて来る必要があります。
『差出磯大嶽山神社』の主祭神は、大山祗神(おおやまつみのかみ)。
他に大雷神、高靇神、金比羅神、国常立尊、大己貴命、少名彦命が祀られています。

長い石段の参道途中で振り返ると、甲府盆地が見えます。境内からの眺めは期待ができそう。

笛吹稲荷神社

石段の途中に祀られている境内社「笛吹稲荷神社」。

石段の参道と「笛吹稲荷神社」を少し高台から眺めてみると、こんな感じ。急な石段を上がってきますが、時間にして数分程度なので、そんなにしんどくはありません。

境内からの眺望

社殿の近くにある展望ベンチに到着。素晴らしい眺望で、遠くに富士山も見えますね!まったりと景色を眺めていたいところですが、まず参拝。

社殿

『差出磯大嶽山神社』の創建年代は不明。
神社のホームページによると、室町期の文安五年(1448年)、甲府盆地で大規模な干ばつが起きた時に、雨乞いの神事をしたところ雨が降り、喜んだ人たちが塔を寄進したとあり、昔の文献にも記されている事から、古くからこの地にある神社なのかも知れませんね。大きな神社ではありませんが、例祭には1万人を超える参拝者が集まるのだそう。

鳥居の向こう側に富士山が拝めるロケーション。参拝したのは10月下旬。境内には、七五三ののぼり旗が風で揺らめいていました。

神社の建つこの場所は、”和歌の聖地”と呼ばれており、古今和歌集の「しほの山 差出の磯に 住む千鳥 君が御代をば 八千代とぞ鳴く」を始め、平安時代から近代に至るまでに40首余りで詠まれているのだとか。遥か昔から人々を惹きつける場所だったんですね。

ヨゲンノトリ

大きな絵馬に描かれているのは「ヨゲンノトリ」。カラスのような黒い体に白と黒の頭が二つあるこの鳥は、江戸時代末期にコレラが大流行した際、現山梨市の村役人・喜左衛門が記した日記「暴瀉病流行日記」に登場する伝説上の生き物です。疫病流行を予言し、「私の姿を朝夕に拝めば、難を逃れることができる」と語ったのだとか。「山梨県立博物館」には、「ヨゲンノトリ」の本物の挿絵が展示されているようです。なお、山梨市ゆかりの「ヨゲンノトリ」という事と疾病退散・コロナ除けの意味もあり、「ヨゲンノトリ」の御朱印が授与されているのだそう。

安産子授け桜

わんこの置物が気になり、近づいてみたら御神木「安産子授け桜」。

車でのアクセスの場合、国道140号から神社の看板に従い、坂道を上がっていくと、この舞殿の下に到着します。このあたりが駐車場になります。

バイク詣

「バイク神社」のひとつとしてバイカーに知られた神社のようですね。バイク御朱印、バイクお守りなどがあります。

展望台(関東の富士見百景)

先程の展望ベンチから、もう一段高い場所にある展望台。ここが”展望の杜”といわれる所以です。なかなかの絶景ですよ!

なんとまぁ、気持のよい眺め!甲府盆地と富士山を遠望する絶景の境内です。平安時代の歌集の頃から、歌人たちを魅了してきた眺めなんでしょうね。国土交通省の「関東の富士見百景」にも選定されています。

今回は見晴らし抜群の境内が魅力の『差出磯大嶽山神社』のご紹介でした。なお、水曜日は社務所がお休みのようなのでご注意を。

基本情報

・名称:展望の杜 差出磯大嶽山神社
・住所:山梨県山梨市南1376-1
・電話:0553-22-0081
・社務所:9~16時,水曜日定休
・駐車場:あり
・HP:https://daitakesan.jp/
・アクセス
-JR中央本線「山梨市駅」徒歩20分

【割狐塚稲荷神社】”溶岩の丘”の上に鎮座する稲荷神社

こんにちは。今回は静岡県・JR三島駅からも徒歩でアクセス可能な『割狐塚稲荷神社』の参拝録です。
いわゆる地域の稲荷神社なのですが、一万年前に噴火した富士山から流れ出た「三島溶岩流」の末端に形成された溶岩の丘に建てられている神社なんです!

「わりこづか稲荷神社」と読みます。
主祭神は宇賀御魂神(うかのみたかのかみ)。大田命(おおたのみこと)、大宮女神(おおみやのめのかみ)が相殿神として祀られています。近隣に住む方々から崇敬を集めていそうですね。

参道入口

この地に古くから鎮座しているようで、寛永元年(1624年)の勧請と云われています。
写真は神社の正面入口です。社号標の後ろにあるのが社務所、社務所前の空き地が駐車場です。

手水舎と千本鳥居

手水舎のすぐ先には「千本鳥居」。

綺麗な朱塗りの鳥居が青空に映えます。鳥居のメンテナンスもしっかりとされているようです。この参道が表参道なんですかね。

「溶岩塚」と呼ばれる溶岩の丘は、こんなこんもりとした小さな森の中にあります。
さきほどの表参道とは別に、この森の下に連なる鳥居をくぐっても社殿に行く事ができますよ。

溶岩塚の千本鳥居

「溶岩塚」は、おおよそ周囲80mの広さ、高さは5~6mほどです。「溶岩塚」の斜面に立つ鳥居をくぐって頂上へ向かいます。

あっという間に「溶岩塚」の上に到着。想像以上にゴツゴツとした岩が多いです。これ全部、溶岩ですね。

注連縄が巻かれた大きな岩を発見!

割狐岩

神社名の由来と言われている「割狐岩」。
この大きな溶岩の亀裂からきつねが飛び出したとか、老狐が住み着いたとかの伝説があるようです。

社務所・駐車場側の反対側の参道。いずれの参道も「割狐岩」付近で合流します。

溶岩に囲まれた参道というのも珍しい。三島市と富士山ってだいぶ離れていると思いますが、ここまで流れ着くなんて、自然のパワーはスゴイですね!
1000℃近い高温の溶岩の表面は、空気や地面に触れてすぐに固まってしまいますが、内部に留まっている溶岩はドロドロに溶けたままの状態。なので、後から溶岩が流れてくると、表面の固くなった部分を押し上げて、ドーム状の地形になるらしい。こうして形成された丘が「溶岩塚」なのだそう。

そして、「割狐岩」の少し先にある朱塗りの社殿に到着。

社殿までの参道を振り返ると、こんな感じ。

愛嬌ある顔が印象的な狛犬。

社殿

『割狐塚稲荷神社』のホームページによると、江戸時代に、幕府より除地二石余を給せられ、明治八年には村社に列せられたとの事。富士山の”パワー”が充満していそうな稲荷神社ですよ!

ちなみに、社殿にセンサーがついているらしく、近づくと自動で扉が開きました!

あまり知られていないのかも知れませんが、『割狐塚稲荷神社』は「伊豆半島ジオパーク」のひとつ。JR三島駅から徒歩20分程度、シェアサイクルやレンタサイクルを利用すれば、10分もかからないくらいの距離かと。三島市の他の観光名所といっしょに参拝する事をおすすめします!

基本情報

・名称:割狐塚稲荷神社
・住所:静岡県駿東郡長泉町下土狩663
・電話:055-989-4904
・駐車場:あり
・HP:割狐塚稲荷神社
・アクセス
-JR御殿場線「下土狩駅」徒歩5分
-JR「三島駅」徒歩約20分